「男女の生活と意識に関する調査」によると、日本では85.5%がコンドームの避妊を選択しているようです。
※引用:一般社団法人日本家族計画協会「【第731号】平成27年2月1日発行(2015年)第7回 男女の生活と意識に関する調査」
実に高い割合ですが、避妊の方法はコンドーム以外にも様々な種類があることをご存じでしょうか。
この記事では避妊法をメリット・デメリットに分けて解説。
確実に避妊できる方法はあるのか、医師の立場からお話しますのでぜひ参考にしてください。
また避妊に失敗してしまったときは、緊急避妊法で対処する方法があります。
エミシアクリニックでは、緊急避妊薬(アフターピル)を処方しているので、まずはご相談ください。
※アフターピルだとバレないようにご自宅へ発送しております。
この記事を監修した医師

西澤 雄介
NISHIZAWA YUSUKE
1996年 国立弘前大学 医学部 卒業
1996年 医師医師免許取得
2000年 医学博士号取得
2007年 国立がん研究センター東病院勤務
2022年 EMISHIA CLINIC 院長就任
Contents
避妊方法の種類は?それぞれのメリット・デメリットを解説
今回ご紹介する避妊方法は以下。
因みに日本では未承認となりますが、海外では薬剤が付いたシートを皮膚に貼る「避妊パッチ」や「避妊注射」も使用されています。
メリット・デメリットをふまえた上で、ご自身に合った避妊法を使用しましょう。
【避妊法の併用も可能】
避妊法は併用することで、より失敗を防ぐことができます。
よくある組み合わせは「二重の防御」と呼ばれる、コンドーム+低用量ピル(OC)を併用する避妊法。
男性女性共に主体でおこなえるため、夫婦やカップルで協力して避妊することが出来ます。
コンドーム
コンドームはゴム製の袋を男性器に被せて、物理的に精子の侵入を防ぐ方法です。
日本でもスタンダードな避妊法としてよく使用されています。
メリット |
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デメリット |
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避妊だけでなくHIVなど性感染症を防ぐ効果も見込めます。
※コンドームで予防できない性感染症あります。
ポリウレタン製の製品もあるので、ラテックスアレルギー(ゴムアレルギー)の方でも使用可能です。
国内では男性用コンドームが定番ですが、女性用コンドームもあります。
ただし行為中に破れる・抜けるといった失敗事例も多い避妊法と言えるでしょう。
コンドームによる避妊の失敗率やその他避妊方法についてはこちら
⇒コンドームの避妊で妊娠する可能性はある?失敗率やその他の避妊法も解説します
コンドームの失敗例と対処法についてはこちら
⇒コンドームが破れたときの対処法は?妊娠率や失敗例を紹介します
低用量ピル(OC)
女性ホルモンを含んだ薬剤を服用することで、排卵を抑制する避妊法です。
メリット |
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デメリット |
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飲み忘れなどなく理想的に使用した場合の失敗率は0.3%程度と、高い避妊効果が期待できるでしょう。※引用:バイエル薬品株式会社「避妊のススメ」
Contraceptive Technology, 20 ed,. Ardent Media, 2011 Table3-2
ただし毎日服用する必要があるので、飲み忘れや飲み間違いなどの失敗が起きることも。
また服用後は吐き気・不正出血といった、副作用を引き起こす可能性があります。
人によっては服用できない場合もあるため、医師の相談が必要です。
※参考:日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)」
低用量ピルについてはこちら
⇒低用量ピルの効果や副作用を解説!種類や服用後の生理についてお話します。
リズム法
リズム法とは基礎体温から月経周期を把握して、排卵期(妊娠しやすい時期)の性行為を避ける避妊法。
メリット |
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デメリット |
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基礎体温をつけることで、避妊だけでなく自己管理にもつながります。
ただし毎日測る必要があるため、測り忘れ等の失敗が起きることも。
また排卵日は体調によって左右されるので、確実な排卵日を導き出すのは困難です。
月経周期が定まっていない方は、特に不安定な避妊法といえます。
IUS/IUD(避妊リング)
避妊リングとも呼ばれているIUS・IUDは、どちらも子宮内に装着して妊娠を防ぐ子宮内避妊具です。
IUSは黄体ホルモン放出するプラスチック製の避妊具。
銅付加IUDは銅イオンによって精子の運動能力の阻害や着床を防ぐことができます。
子宮内に、銅イオンを放出するプラスチック製の小さな器具を入れ、精子が卵子と遭遇して受精することを防ぐとともに、受精卵の着床を防ぐ方法です。
引用:MSD「避妊情報サイト あなたが選ぶ避妊スタイル IUS/銅付加IUD」
メリット |
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デメリット |
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一度の挿入で約3~5年ほど有効なので、長期的な避妊が期待できます。
子宮内に装着するため、出産経験のある女性に向いているでしょう。
出産経験がない方でも装着できますが、医師の相談が必要です。
避妊手術
女性は卵管を縛るまたは切断、男性は精管を縛るもしくは切断して妊娠を防ぎます。
メリット |
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デメリット |
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毎回避妊する必要がないので、飲み忘れや破損などの失敗がありません。
ただし一度手術してしまうと、妊娠機能を回復させることが難しいと言われています。
将来妊娠を望んでいる方には向いていないでしょう。
引用:バイエル薬品株式会社「避妊のススメ」
Contraceptive Technology, 20 ed,. Ardent Media, 2011 Table3-2
殺精子剤(避妊ゼリー)
殺精子剤(避妊ゼリー)は、性行為の前に精子を殺す薬剤を膣内に入れる避妊法です。
メリット |
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デメリット |
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殺精子剤は他の避妊法と併用して使用することが多いです。
避妊効果の持続時間は1時間程度と言われているため、気づかないうちに失敗してしまうこともあり得るでしょう。
また日本の薬局では入手できません。
※引用:MSDマニュアル家庭版「バリア法による避妊」
MSD「避妊情報サイトあなたが選ぶ避妊スタイル 殺精子剤」
間違った避妊方法と失敗しやすい使い方
間違った・不確かな避妊方法は以下の2種類。
- 膣外射精
- オギノ式避妊法(安全日に避妊せず性行為をする)
対策してるつもりでも、気づかないうちに失敗していることもあります。
また低用量ピルの避妊効果は8日目以降と言われているため、それ以前に避妊せず性行為をすれば失敗に繋がる恐れもあります。
どんな避妊法でも使用方法を必ず確認しましょう。
膣外射精
避妊せずに性行為をして膣外射精をする、いわゆる外出しは正しい避妊法とは言えません。
精液はカウパー腺液にも混入している場合があるので、射精していなくても精子が入ることも考えられます。
妊娠を望んでいない方は、必ずコンドーム等で避妊してください。
膣外射精(外出し)のリスクについてはこちら
⇒膣外射精(外出し)は避妊にならない?妊娠の割合や避妊に失敗したときの対処法も解説
オギノ式避妊法(安全日に避妊せず性行為をする)
オギノ式避妊法はリズム法のひとつで、次の生理予定日から排卵日を予測する方法。
なかには排卵期以外を安全日と考えている方もいますが、避妊ぜずに性行為をすれば妊娠する可能性があります。
排卵日はストレスで変化することもあるので、確実に妊娠しない日はありません。
基本的に安全日はないと覚えましょう。
こちらの記事でも詳しく解説しています。
オギノ式の妊娠率
⇒オギノ式による避妊は信用できる?妊娠率や計算方法を医師が解説
危険日・安全日
⇒排卵日に避妊失敗…妊娠率や対処法を紹介。危険日・安全日についても解説
完璧な避妊方法はない?失敗の割合を紹介
各避妊方法を使用した性行為の失敗率は以下。
避妊法 | 一般的に使用した場合の失敗率 |
コンドーム | 18% |
低用量ピル(OC) | 9%(飲み忘れを含む) |
IUS/銅付加IUD | IUS:0.2% 銅付加IUD:0.8% |
リズム法 | 24% |
避妊手術 | 女性:0.5% 男性:0.15% |
※引用:バイエル薬品株式会社「避妊のススメ」
Contraceptive Technology, 20 ed,. Ardent Media, 2011 Table3-2
使用状況によって割合は変わりますが、避妊法を使用していても確実に避妊できるわけではありません。
正しく使用できていない場合もありますし、コンドームが破れるといった失敗談もあります。
どんな避妊法を使用していても、万が一を想定することが大切です。
こちらの記事でも詳しく解説しています。
避妊したのに生理がこない
⇒避妊したのに生理がこない…考えられる原因は?正常周期や対処法を紹介
避妊失敗例と対処法
⇒避妊に失敗したかも…心配しすぎ?洗うのはダメ?よくある例と対処法をお話します
2種類の緊急避妊法と妊娠阻止率
避妊に失敗してしまった時の対処法は以下。
緊急避妊法 | 使用方法 | 特徴 |
アフターピル | 避妊失敗から72時間(薬剤によっては120時間)以内に服用 | 一般的な緊急避妊法と呼ばれている |
銅付加IUD | 避妊失敗から120時間以内に子宮内に挿入 ※病院で装着する | 出産経験がある女性に向いている |
※引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
緊急避妊法は避妊失敗から速やかに実行する必要があります。
どちらも年齢制限はありませんので、高校生や未成年の方でも使用可能です。
※銅付加IUDは医師の相談が必要です。エミシアクリニックでは18歳未満の方にアフターピルを処方しておりません。
また避妊失敗後にシャワーやウォシュレットで膣内を洗浄しても、奥まで届かないため意味がありません。
避妊に失敗したときはご自身で対処せず、医師に相談してください。
アフターピルと中絶の違いについてはこちら
⇒アフターピルと中絶の違いを詳しく解説。避妊に失敗したときの対処法も紹介
エミシアクリニックのアフターピル
- LINEで24時間受付
- 最短1時間で発送
- 土日祝でも発送
- アフターピルとわからないように梱包
- 代引き・クレジットカード決済可能
※お申し込み後のキャンセルも可能です。
但しカード決済後やカード・代引き決済にて発送が完了した場合は、キャンセルできかねますのでご了承ください。
オンライン診療なら、自宅や好きな場所から誰にもバレずに受診できます。
24時間受付しているので、深夜や早朝でも対応可能です。
ご不在時でも受け取れるように、レターパックや封筒便でポスト投函いたします。
※アフターピルだとバレないようにご自宅へ発送しております。
【特記事項】
・本施術は、未承認医薬品を使用した自由診療です。(マドンナ(Madonna))
・薬機法に基づき、医師による個人輸入にて導入・治療を行っております。
(ご参考:個人輸入に関する厚生労働省の案内)
・同一の成分・性能を有する国内承認医薬品等で、「ノルレボ」が承認されています。
・重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。
オンライン診療の手順や詳しい説明はこちら
⇒アフターピルをネットで安全に購入するならオンライン診療を推奨!メリットを解説
避妊方法に関するQ&A
確実な避妊方法はありますか?
繰り返しになりますが、避妊法を使用していても100%避妊できるわけではありません。
対策していても間違った方法や行為中に失敗してしまう可能性もあります。
避妊対策をしつつ、失敗してしまった場合の対処法も覚えておきましょう。
40代・50代でも避妊したほうがいいですか?
閉経していなければ妊娠する可能性がありますので、妊娠を望まない場合は避妊しましょう。
出産経験のある方はIUD/IUSの装着も検討できるでしょう。
ただし低用量ピル(OC)は静脈血栓塞栓症のリスクがあるため、50歳以降の方は服用しないことが望ましいとされています。※40歳以上は慎重投与になることもあります。
ただし,50歳以上のOC使用ではVTEリスクが高いので(OR:6.3(4.6~9.8)),
閉経前期であっても原則的に 50 歳以降は OC を投与しないことが望ましい 13).引用:日本産婦人科学会「低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン(案)」
年齢や生活習慣を考慮しながら、ご自身に合った避妊法を決めていきましょう。
避妊と年齢についてはこちら
⇒避妊は何歳まで必要?40代・50代でも妊娠する?医師が詳しく解説します
避妊に失敗したときは速やかに対処してください。
妊娠を望まない場合は必ず避妊しましょう。
ただしどのような避妊法も、絶対に妊娠しないわけではありません。
対策しつつ、万が一失敗してしまったときは速やかに対処することが大切。
エミシアクリニックのアフターピルはLINEで24時間受付しているので、緊急時でも対応可能です。
少しでも不安なことがあれば、まず相談してくださいね。
アフターピルを個人輸入するリスクについてはこちら
⇒アフターピルは薬局で買える?正しいもらい方と個人輸入よるリスクを医師が解説
【関連:厚生労働省「個人輸入において注意すべき医薬品等について」】
この記事を監修した医師

西澤 雄介
NISHIZAWA YUSUKE
1996年 国立弘前大学 医学部 卒業
1996年 医師医師免許取得
2000年 医学博士号取得
2007年 国立がん研究センター東病院勤務
2022年 EMISHIA CLINIC 院長就任