低用量ピルの服用で、一つのリスクとしてあげられる血栓症。
血栓症は、低用量ピルに配合されているホルモンの影響から発症すると言われています。
今回は血栓症について、発症する原因や対策方法などを詳しく解説。
発症確率や低用量ピルによる他の副作用もご紹介していきます。
低用量ピルの服用を検討している女性は、ぜひ参考にしてください。
▼エミシアクリニックのオンライン診療では低用量ピルの即日発送が可能です。 土日祝でも発送!エミシアクリニックの低用量ピル
この記事を監修した医師

西澤 雄介
NISHIZAWA YUSUKE
1996年 国立弘前大学 医学部 卒業
1996年 医師医師免許取得
2000年 医学博士号取得
2007年 国立がん研究センター東病院勤務
2022年 EMISHIA CLINIC 院長就任
Contents
血栓症とは?低用量ピル服用による発症リスクはある?
血栓症とは、血管に血液の塊(血栓)ができてしまう症状のことです。
正常に血液が流れにくくなり、血液や血管などの異常が原因で発症します。
血栓症とは、なんらかの原因で血管の中に血の塊(血栓)ができ、それによって血管がつまってしまう病気です。正常に血が届かなくなった部分あるいは臓器が壊れたり、正常な機能が失われます。その部位によってさまざまな特徴的な症状が引き起こされます。
低用量ピルの服用にも血栓症のリスクがあると言われていますが、これには低用量ピルに配合されているホルモンが影響しています。
低用量ピルは女性ホルモンである、エストロゲンとプロゲステロンが配合された薬。
エストロゲンには血液を固めやすくする作用があり、これにより血栓症のリスクが上がると考えられます。
静脈血栓の形成にはVirchowの3徴として、血液凝固能の亢進、血流のうっ滞、血管壁の損傷の3つの因子が関与しているが、女性ホルモン剤は、このうちの血液凝固能の亢進に関連する血栓形成のリスク因子とされている。
低用量ピルの利用を検討している方は、ストレッチなどで体を軽く動かして血流をよくするように心がけましょう。
エミシアクリニックの低用量ピル

エミシアクリニックでは低用量ピルの処方をしております。
エミシアクリニックでは、低用量ピルと超低用量ピルを揃えています。
提供している低用量ピルの特徴は以下。
- LINEからオンライン診療を受けられる
- 専属医師が監修し処方
- かんたん問診で最短当日に発送が可能
- 診察前に無料カウンセリングを実施
- 診察後にアフターフォローを実施
- 全国どこでも発送可能
エミシアクリニックの低用量ピルはオンライン診療から処方が可能です。
LINEで簡単オンライン資料を受けられるため、問診までの手続きも素早く行えます。
問診後は最短当日発送されるだけでなく、中身が分からない状態でご自宅に届きます。
診察前に無料カウンセリングを実施しているため、不安なく利用できるでしょう。
【エミシアクリニックの低用量ピルがおすすめの方】
- 密かに避妊を行いたい方
- 極力費用は抑えてピルを購入したい方
- 医師の診療を受けてピルを服用したい方
- オンライン診察で、生理痛やPMSを軽くしたい方
▼エミシアクリニックのオンライン診療では低用量ピルの即日発送が可能です。 土日祝でも発送!エミシアクリニックの低用量ピル
低用量ピルによる血栓症の発症確率は?
低用量ピルの利用者の中で、静脈血栓症が発症するのは年間1万人に3~9人ほど。
一方服用してない人でも血栓症になる可能性があり、年間1万人に1~5人が発症することがわかっています。
さらに出産した女性で血栓症になるのは、年間で1万のうち40~65人です。
OC非使用者のVTE(血栓症)頻度は1〜5/10,000婦人・年間に対して,OC 使用者は3〜9/10,000婦人・年に上昇することが報告されている.一方,妊婦と褥婦(12週間) は各々5〜20と40〜65/10,000婦人・年間とOC使用者に比較するとかなり多い。
このようなデータから低用量ピルによる血栓症の確率は、出産した女性と比べると確率は低いといえるでしょう。
※参考:日本産婦人科医会「低用量経口避妊薬ガイドライン」p75
低用量ピルによるその他の副作用
低用量ピルの服用には、血栓症のほかに以下のような副作用の可能性もあります。
- 不正出血
- 気分変調
- 体重増加
※引用:日本産婦人科医会「低用量経口避妊薬ガイドライン」p66
発症した場合でも服用開始の2~3ヶ月で収まるケースがほとんどです。
またこのような症状はマイナーであり、低用量ピルとの因果関係は明らかではないとされてます。※
ただし症状がひどいと感じた場合は、早めに医師に相談しましょう。
※参考:日本産婦人科医会「低用量経口避妊薬ガイドライン」p66
低用量ピルの効果と副作用についてはこちらで詳しく解説しています。
>>低用量ピルの効果や副作用を解説!種類や服用後の生理についてお話します。
血栓症のリスクが上がる 3つの要因
低用量ピルの服用で、血栓症のリスクが上がる要因は以下が考えられます。
- 肥満
- 年齢(35歳以上)
- 喫煙者(タバコ)
肥満や年齢により、血栓症のリスクは上がるため注意が必要です。
また日頃から血流の循環を良くするためにも、正しい生活習慣が大事になるでしょう。
肥満
肥満は静脈血栓症のリスクを上昇させる要因の一つ。
BMI※の数値が高いほど発症しやすく、ピルを服用していなくても血栓症のリスクは上がると言われています。
肥満はVTE 発症リスクと関連し,Body mass index (BMI)の上昇とともにVTE発症リスク が増大する.OC使用の有無を区別せずに解析した検討によると、BMIが20未満のVTE発症率は 5.8/10,000婦人・年間であるが,BMIが20〜24.9で8/10,000,25〜29.9で16.8/10,000,30〜34.9 で22/10,000,35以上で36.8/10,000と報告されている。
BMIが20未満の女性にくらべ、BMI35以上の女性は血栓症の確率は約6倍ほど高くなります。
日頃から食べ物や運動に気をつけながら、出来る限り健康的な体を維持しましょう。
※BMIとは…体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数。BMIは体重kg ÷ (身長m)2で算出。
年齢(35歳以上)
年齢が高くなるほど、血栓症のリスクが高まることがわかっています。
30歳未満とくらべると、45歳以上は約2倍のリスクに上昇。
年齢 | 血栓症のリスク※ |
30歳未満 | 1.0以下 |
30~34歳 | 1.0 |
35~39歳 | 1.18 |
40~44歳 | 1.57 |
45~49歳 | 2.09 |
※30~34歳を血栓症のリスクを1にした場合
※引用:日本産婦人科医会「低用量経口避妊薬ガイドライン」p76
年齢とともに血栓症のリスクは上がるため、閉経が近い女性は低用量ピルの服用には注意が必要です。
また低用量ピルを飲んでいる間は、閉経してても毎月決まった時期に月経がくるため、閉経時期がわかりません。
35歳以上の血栓症のリスクや、閉経時期まで服用を続けるかどうかも医師としっかり相談しましょう。
喫煙者(タバコ)
喫煙(タバコ)は血栓症だけでなく、心筋梗塞のリスクも上昇します。
そのため35歳以上で喫煙者の場合、原則低用量ピルの服用は認められていないのが現状です。
喫煙者は原則,35 歳以上で OC 服用が不可とされる.1日の喫煙本数の増加とともに心 血管系障害の発現リスクが上昇することが知られている 14)~17).
特に喫煙者のなかでも1日15本以上喫煙する場合、心筋梗塞リスクが高まるため低用量ピルの服用を行う場合は喫煙を控える必要があります。
服用を検討している方は、この機会に禁煙に取り組んでみてもいいかもしれません。
血栓症の初期症状
血栓症の初期症状は以下。
- 手足のまひ
- 手足のしびれ
- しゃべりにくい
- 胸の痛み
- 呼吸困難
- 片方の足の急激な痛みや腫れ
※引用:厚生労働省「血栓症」
万が一を考慮して、血栓症の生じた臓器により様々な症状があることを覚えておきましょう。
なにか違和感を感じた時は放置せず、すぐ医師に相談することが大切です。
血栓症を予防するための対策
血栓症を予防するための対策は以下。
- 水分補給
- 着圧ソックスを履く
- 軽い運動
できるだけ血流をよくして、同じ体勢でいることは避けましょう。
運動や水分補給を行い、血液を滞らせない工夫が必要です。
水分補給
血栓症の予防のために、こまめな水分補給を行うことが大切。
水分不足だと血液が濃くなるため、血液が固まりやすくなります。※
場合によっては脳梗塞や心筋梗塞など、健康障害がでてくる可能性も。
「健康のため水を飲もう」推進運動 目覚めの一杯、寝る前の一杯。 しっかり水分 元気な毎日! 体の中の水分が不足すると、熱中症(ねっちゅうしょう)、脳梗塞(のうこうそく)、心筋梗塞(しんきんこうそく)など、さまざまな健康障害(しょうがい)のリスク要因となります。 健康のため、こまめに水を飲みましょう。
寝る前や起床時など、こまめに水分補給する習慣を作りましょう。
※厚生労働省「深部静脈血栓症と肺塞栓症予防のための説明書」p2
着圧ソックスを履く
着圧ソックスを履くことで、下半身から心臓に血流を押し上げるサポートになります。
血行が促進されるため、血栓症だけでなくむくみなども軽減するでしょう。
特にデスクワークが多い方や、普段体を動かすことが少ない方でも利用しやすいのが特徴です。
着圧ソックスを履いている間も、手足や指先をこまめに動かして血流を良くしましょう。
軽い運動
軽い運動を行い、散歩をするだけでも血流がよくなり血栓症の予防になります。
家の中でも膝を伸ばしたり曲げたり、ストレッチだけでも良いでしょう。
足の静脈の血行がよくなり、血栓防止に繋がります。※
その他にも運動は生活習慣病などの予防にも効果的。
心肺持久力を高めるトレーニングを行うと肺や心臓の働きが強化されることで毛細血管が発達して筋線維への血流量が多くなるので、酸素をとり込んで運搬する能力が高まり長時間のエネルギー供給が可能となります。心肺持久力を高める運動をすることは身体活動量の増加につながり、結果として生活習慣病の予防に効果的であると考えられます。
※引用:厚生労働省「心肺持久力」
ストレス発散にもなるので、低用量ピルの服用中は運動するタイミングをつくりましょう。
低用量ピルを検討中の方は医療機関で相談しよう
低量ピルの服用を検討中なら、医療機関で相談してみましょう。
副作用やリスクも明確になるので安心です。
血栓症のリスク要因となるのは、喫煙や肥満、年齢があげられます。
医師の指示のもと、低用量ピルを服用しましょう。
低用量ピルを通販で購入するリスクについてはこちらで詳しく解説しています。
>>低用量ピルを通販で購入するのは安全?市販されてる?買い方や個人輸入のリスクも解説
この記事を監修した医師

西澤 雄介
NISHIZAWA YUSUKE
1996年 国立弘前大学 医学部 卒業
1996年 医師医師免許取得
2000年 医学博士号取得
2007年 国立がん研究センター東病院勤務
2022年 EMISHIA CLINIC 院長就任