生理前のイライラ感や体調不良はPMSの可能性が高く、対策や改善方法を取り入れることが大切です。
PMSは、ピルを正しく服用することで症状の改善が期待できます。
今回はPMSの症状から、原因や改善方法を詳しく解説。
ピルを使った改善方法と薬を使わない改善方法の2つをご紹介します。
「PMSに悩まれている方」や「PMSの改善方法を知りたい方」はぜひ参考にしてください。
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この記事を監修した医師

西澤 雄介
NISHIZAWA YUSUKE
1996年 国立弘前大学 医学部 卒業
1996年 医師医師免許取得
2000年 医学博士号取得
2007年 国立がん研究センター東病院勤務
2022年 EMISHIA CLINIC 院長就任
Contents
PMS(月経前症候群)とは?
PMSは月経前症候群と言われ、日本では月経のある女性の約70~80%が月経前に、頭痛や眠気、抑うつなど何らかの症状を経験します。※
月経前の3~10日の間続くさまざまな不調の症状を指し、月経開始とともに消失して改善していくものです。
PMSの症状は、月経周期の黄体期に定期的に発生し、月経の終わりまでに解消します。
引用:Sa’adatu Bose Usman , Radha Indusekhar, Shaughn O’Brien「Hormonal management of premenstrual syndrome」
年齢や月経の回数を重ねることで、症状が強くなる傾向があり、月経が始まる思春期頃から症状が出始める人もいます。
PMSの症状は幅広く、人によっては深刻化する場合もあるため、対処や処置が必要です。
また月経開始とともに症状が改善しない場合は「月経困難症」の可能性もあります。※
症状はPMSと似ていますが月経中に現れる点が特徴で、症状がある時は早めの診断を推奨します。
※月経困難症とは…月経時あるいは月経直前より始まる経に随伴して起こる病的症状。強い下腹部痛や腰痛を主症状とし、頭痛、食欲不振、イライラ感など幅広い症状がある。
参考:日本産婦人科学会「(1)月経困難症」
※参考:日本産婦人科学会「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」
PMS(月経前症候群)の症状
PMSの症状は多岐に渡り、個人によって感じる程度は異なります。
具体的な症状は以下の3つ。
- 精神的な症状
- 身体的な症状
- 自律神経の症状
月経期は子宮内膜が剥がれる際に体温が下がることで体が冷え、さまざまな症状を起こす可能性があります。
症状の現れ方や体調の変化は個人で異なるため、状態に応じた治療が大切です。
精神的な症状
精神的な症状では、気持ちが落ち込む他、物事を悲観的に考える症状が一般的になります。
具体的には以下。
- イライラする
- 不安を感じやすい
- 眠気
- 気持ちが落ち込みやすい
- 集中力の低下
- 涙もろくなる
気持ちが落ち込み情緒不安定な状態となりやすく、抑うつ状態に似た症状を感じる場合もあります。
身体的な症状
PMSの症状は身体に現れる場合も。
具体的な例は以下があります。
- 腹痛
- 頭痛
- 腰痛
- 手足のむくみ
- お腹や乳房の張り
- 肌荒れ
- 便秘・下痢
- 間節痛
- 吐き気
腹痛や頭痛は、PMSの中でも経験する方の多い症状です。
体を冷やすとむくみや肌荒れを招き、血行の悪化による頭痛などPMSが悪化する原因になるので注意しましょう。
自律神経の症状
自律神経が乱れることでPMSの症状が起こるケースもあります。
自律神経症状は以下。
- ほてりや熱
- めまい
- 倦怠感
- 不眠
- 過眠
- 食欲不振
- 過食
食事や睡眠の症状は不眠や過眠、食欲不振や過食など、個人で異なります。
めまいやほてりは更年期障害にも見られることから、40代以上の方はPMSの症状を「更年期障害」と誤って解釈する方も。
日常生活に支障をきたすほど体調が悪化する場合もあるため、状態を見てできるだけ安静にすることを心がけましょう。
生理中に過食する原因についてはこちらで解説しています。
>>生理前の食欲が止まらない!異常に食べ過ぎる理由や我慢しない方法をご紹介!
PMS(月経前症候群)の原因
PMSの原因ははっきり解明されていませんが、1番の要因は「女性ホルモンの変化」といわれています。
女性ホルモンの2種類の特徴は以下。
ホルモンの種類 | 黄体期の働き |
エストロゲン(卵胞ホルモン) | 子宮内膜を厚くする |
プロゲステロン(黄体ホルモン) | 厚くなった子宮内膜を柔らかく維持 |
2種類の女性ホルモンは、排卵から月経までの期間(黄体期)に多く分泌されます。
ホルモンバランスは月経周期に合わせて短期間で変動するため自律神経へ影響を与え、PMSを発症する可能性が高いです。
プロゲステロンが子宮内膜を柔らかくしようと働きかける際に、身体的な不調が起こると考えられます。
PMSは排卵に起因し、プロゲステロン感受性が増強された女性の排卵後に産生されるプロゲステロンによって引き起こされるようです。
引用:Sa’adatu Bose Usman , Radha Indusekhar, Shaughn O’Brien「Hormonal management of premenstrual syndrome」
プロゲステロンは妊娠を助ける女性の身体に欠かせないホルモンですが、月経前に不調をもたらす要因ともいえるでしょう。
PMSの改善方法
PMSの改善する方法は以下の2つ。
- 薬を使わずに改善を目指す
- ピルを服用して改善を目指す
自分に合ったPMSの改善方法を見つけるために、事前に自身の体調や症状を記録し、症状を理解することが重要です。
改善方法とともに、仕事の負担を減らすなど体を労わった生活習慣を取り入れてください。
薬を使わない改善方法
生活習慣を見直して体を温めながらホルモンバランスを整えることで、PMSの改善が期待できます。
具体的な改善方法は以下。
- 温かい飲み物や食事をとる
- 規則正しい生活
- 湯船に浸かる
運動や睡眠を取り入れ、食事では朝食を抜かない他、糖質や脂質をバランスの良く摂取するなどを意識することが大切です。※
体を温めると、血行を悪化による頭痛などの症状の対策にも効果があります。
また自律神経を整えるために、ビタミンやミネラルなどの栄養素を積極的に摂取してください。
ビタミンDは、おそらくカルシウムの恒常性、周期的な性ステロイドホルモンの変動、または神経伝達物質の機能への影響を通じて、女性の生殖に重要な役割を果たします。青年期の月経困難症と月経前症候群(PMS)に対するビタミンD補給の効果を評価しました。
引用:Afsane Bahrami , Amir Avan , Hamid Reza Sadeghnia , Habibollah Esmaeili , Maryam Tayefi , Faezeh Ghasemi , Fatemeh Nejati Salehkhani, Mahla Arabpour-Dahoue , Azam Rastgar-Moghadam , Gordon A Ferns, Hamidreza Bahrami-Taghanaki, Majid Ghayour-Mobarhan 「High dose vitamin D supplementation can improve menstrual problems, dysmenorrhea, and premenstrual syndrome in adolescents」
その他にも、カフェインやアルコール、喫煙はPMSの症状を悪化させる原因となるため控えることが大切です。
※参考:大塚製薬 PMSラボ「生活習慣を見直す」
ピルを使った改善方法
PMSは女性ホルモンと強く関係しているため、ピルでホルモンバランスを安定させることでPMSの改善が期待できるでしょう。
ピルはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を含み、ホルモンバランスに影響を与えます。
PMSの症状の原因となるプロゲステロンの分泌を抑制し、PMSを軽減する効果が期待できるでしょう。
またPMSの改善には、超低用量ピルが処方されます。
毎日ピルを服用することでホルモンバランスの変動を抑え、PMSをはじめとした生理に関するトラブルの改善に効果的です。
PMSで服用する超低用量ピルの種類
PMSの改善に服用する低用量ピルは以下の4種類。
- ルナベル
- ルナベルULD
- ヤーズ配合錠
- ヤーズフレックス配合錠
※エミシアクリニックでは取り扱っていない製品です
超低用量ピルは、ホルモン量が最も少ない特徴からPMSの改善に処方されるケースが一般的です。
診察後は個人の体質に合わせてピルが処方されます。
種類によっては体質に合わないケースもあるため医師の診断の元、身体に合ったピルであるかの見極めましょう。
体調に異変を感じる場合は、別のピルへの変更や服用を中断するなど対処しましょう。
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PMSとピルに関するQ&A
ピルの服用目的がPMS改善の場合、保険は適用される?
PMSの改善が目的の場合は自由診療となり、基本的には保険は適用されません。
例外としてPMSの症状に加えて月経困難症を伴っている場合、月経の症状は重く病的症状であることから保険適用扱いとなります。
またPMSで処方される超低用量ピルは種類によって金額に差がありますが、保険適用の自己負担の費用と自由診療による費用は差が生じないことも事実です。
月経困難症に該当するかで保険適用の有無も異なるため、症状を改善するためにも必ず事前の診察を行いましょう。
PMSでピルを服用する際の副作用は?
ピルの服用では副作用として以下の症状を引き起こす可能性があります。
- 吐き気や頭痛
- むくみ
- 不正出血
PMS改善に服用する超低用量ピルは低用量ピルよりもホルモン配合量が少なく、副作用が出にくい傾向があります。
飲み方や種類、個人差で副作用には違いがあるため、医師に相談して自分に合ったピルを選択しましょう。
PMSの改善にはピルの服用も効果的
エストロゲンとプロゲステロンを含むピルを服用するとホルモンバランスを整え、PMSの改善や軽減が期待できます。
薬やピルを使わずにPMSを軽減する方法もあるため、自分の体質に合った対策を見つけてください。
また症状が重い場合は、周囲の理解やサポートを求めることも大切です。
PMSの際は無理のない行動を意識し、改善や軽減が見込める対処法を取り入れましょう。
この記事を監修した医師

西澤 雄介
NISHIZAWA YUSUKE
1996年 国立弘前大学 医学部 卒業
1996年 医師医師免許取得
2000年 医学博士号取得
2007年 国立がん研究センター東病院勤務
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