左下腹部の痛みの原因は?考えられる病気と応急処置の方法を解説 | 【公式】EMISHIA CLINIC 丨 エミシアクリニック(医療脱毛)

左下腹部の痛みの原因は?考えられる病気と応急処置の方法を解説

左下腹部の痛みの原因は?考えられる病気と応急処置の方法を解説

生理前や生理中、下腹部にチクチクとした痛みを感じるのは一般的です。

しかし生理以外で左下腹部に痛みを感じる場合は、病気の可能性があるため注意しましょう。

女性の左下腹部には大腸・尿管・暴行・至急・卵巣など大切な臓器があります。

中でも女性特有の臓器が大きな部分を占めてるため、場合によっては婦人科疾患の可能性も。

本記事では、左下腹部の痛みの原因と見分け方をまとめました。

応急処置法や病院に行く目安も解説しているので、考えられる病気や受診すべきタイミングが分かるでしょう。

放置すると危険な状態になることもあるので、下腹部痛に悩んでいる人は参考にしてください。

上野 一樹先生

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生

2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任

下腹部に痛みが出る女性特有の病気

下腹部に痛みが出る女性特有の病気

左下腹部が痛む場合、女性特有の病気が原因であるケースがあります。

下記では考えられる主な病気をまとめました。

病名症状
異所性妊娠
(子宮外妊娠)
突然の激しい腹痛
不正出血
子宮内膜症慢性的な骨盤痛
性交痛
子宮筋腫生理時の出血量が増える
出血の中に血の塊が混じる
卵巣茎捻転嘔吐・発熱

これらは左下腹部の痛み以外に、他の症状も伴うことがあるため注意が必要です。

異所性妊娠(子宮外妊娠)

異所性妊娠(子宮外妊娠)は、受精卵が子宮以外の場所に着床する状態を指します。

突然の激しい腹痛と不正出血を特徴とし、緊急性の高い状態です。

異所性妊娠は全妊娠の約1~2%の頻度で発症するとされています。

※参照:京都大学医学部附属病院

放置すると血圧を維持できなくなったり、臓器不全になったりするなど命の危険に及ぶ可能性も。

左下腹部の痛みがあり、生理予定日を過ぎても月経が来ない時は、すぐに医療機関を受診しましょう。

子宮内膜症

子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮外に発生する病気です。

生理中に特に痛みが強くなる特徴があり、慢性的な骨盤痛や性交痛を伴うことも。

子宮内膜症は生理のある女性の約10%が発症すると言われています。

※参照:全国健康保険協会

放置すると症状が進行し、不妊のリスクが高まる可能性もあるため注意しましょう。

治療により症状の改善は見込めるので、可能性がある人は婦人科を受診してください。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の筋層に発生する良性腫瘍です。

左下腹部の痛みに加えて、生理時の出血量が増える・出血の中に血の塊が混じるようになります。

ただし子宮筋腫は生理がある女性の約40~60%に見られ、多くの場合は経過観察で対応可能です。

※参照:日本医科大学付属病院

とはいえ症状が強い場合や大きさが急速に増大する場合は、治療が必要となることもあります。

左下腹部の痛みが持続する場合は、一度婦人科で検査してみましょう。

卵巣茎捻転

卵巣茎捻転は、卵巣が捻じれて血流が悪くなる病態です。

突然左下腹部に激しい痛みが起こり、嘔吐や発熱を伴う場合も。

卵巣茎捻転は卵巣腫瘍の約16%に合併すると言われています。

※参照:関東連合産科婦人科学会

ただ適切な処置により、卵巣機能を温存できる可能性は高いです。

早期発見・早期治療が重要なため、可能性がある人は速やかに医療機関を受診しましょう。

生理前の左下腹部の痛みや婦人科系の病気には低用量ピルの服用がおすすめ

左下腹部の痛みを引き起こす婦人科系の病気には、低用量ピルの服用がおすすめ。

中でも子宮内膜症や子宮筋腫による症状に対して、低用量ピルは有効な治療選択肢の一つです。

日本産科婦人科学会のガイドラインでも、低用量ピルは子宮内膜症に好影響を及ぼすと報告されています。

左下腹部の痛みが生理周期に関連して繰り返し起こる場合は、低用量ピルの服用を検討しましょう。

ただし低用量ピルは服用方法に注意点があり、医師の診断と処方が必要になるためクリニックを受診してください。

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左下腹部に痛みが出るその他の症状

左下腹部が痛む時は婦人科系の病気に限らず、消化器系の疾患など様々な原因も考えられます。

下記では左下腹部に痛みが出る代表的な症状をまとめました。

病名症状
便秘排便回数の減少
排便時の困難
過敏性腸症候群下痢・便秘
腹部膨満感
腸閉塞嘔吐・腹部膨満
排便・排ガスの停止
腸炎嘔吐・発熱
大腸憩室炎発熱・吐き気
便秘・下痢
大腸がん便通異常(便秘や下痢)
血便・体重減少

左下腹部の痛みが持続する場合はこれらの症状の可能性も考慮し、適切な診療科を受診しましょう。

便秘

便秘は左下腹部の痛みを引き起こす一般的な原因の一つです。

左下腹部にあるS状結腸で便が滞留することで、痛みや不快感が生じることがあります。

※S状結腸:大腸の主要部分である結腸の末端にある部分

慢性便秘の有病率は約2~5%とされています。※参照:日本医事新報社

排便回数の減少や排便時の困難感がある場合は、便秘が原因の可能性が考えられるでしょう。

水分摂取量を増やしたり、食物繊維を多く含む食事を心がけたりするなどの生活習慣の改善が有効です。

ただし長期間改善しない・痛みが強い場合は他の疾患の可能性もあるため、医療機関を受診しましょう。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(IBS)は、腸の機能的な異常により様々な消化器症状を引き起こす疾患です。

IBSの有病率は約10%とされています。※参照:日本消化器学会

下痢・便秘・腹部膨満感などの症状が交互に現れる場合は、IBSの可能性があります。

ストレス管理・食事療法・薬物療法などが治療に用いられますが、症状が持続する場合は消化器内科を受診しましょう。

腸閉塞

腸閉塞は、何らかの原因で腸管内の内容物の通過が妨げられる状態を指します。

下記の2種類に分かれますが、約9割は機械制イレウスです。※参照:全国健康保険協会

  • 物理的に閉塞されている「機械性イレウス」
  • 腸管蠕動が十分でない「機能性イレウス」

嘔吐・腹部膨満・排便・排ガスの停止の症状がある場合は、腸閉塞の可能性があります。

重症になりやすい病気のため、当てはまる症状がある人は医療機関を受診しましょう。

※参照:健康長寿ネット

腸炎

腸炎は腸管に炎症が生じる状態を指し、大きく下記の2種類に分類されます。

症状原因
非感染性腸炎腹痛・下痢・血便暴飲暴食・冷え
感染性腸炎吐き気・嘔吐
腹痛・下痢・発熱
食べ物摂取による
病原の経口感染

多くの場合は安静と水分補給で改善しますが、症状が激しく長引く時は医療機関を受診してください。

また万が一血便を伴う場合は重症化の可能性があるため、速やかに受診することをおすすめします。

大腸憩室炎

大腸憩室炎は、大腸壁の一部が袋状に膨らんだ憩室に炎症が生じる疾患です。

大腸憩室症の有病率は年齢とともに増加し、55歳以上では約60%に達すると言われています。

発熱・吐き気・便秘・下痢などの症状がある場合は、大腸憩室炎の可能性があるでしょう。

重症化すると手術が必要になることもあるため、持続する場合は医療機関を受診してください。

大腸がん

大腸がんは、大腸表面の粘膜から発生する悪性腫瘍の総称を指します。

大腸がんは日本人のがん罹患率の上位を占めており、早期発見・早期治療が重要です。

※参照:国立がん研究センター中央病院

便通異常(便秘や下痢)・血便・体重減少などの症状がある場合は、可能性を考慮する必要があります。

ただし初期の大腸がんでは症状がほとんどないことも多いため、定期的な健康診断や大腸がん検診を受けることが重要です。

痛みが持続したり当てはまる症状があったりする場合は、消化器内科を受診して検査を受けましょう。

左下腹部に痛みがある時の応急処置

左下腹部に痛みがある時の応急処置

左下腹部に痛みがある場合、まずは安静にして様子を見ましょう。

痛みの原因は様々のため、自然に改善するケースも考えられます。

しかし痛みが強く長引く場合は、病気の可能性もあるため注意が必要です。

下記では、応急処置の方法をまとめました。

  • 腹部を温めて筋肉の緊張をほぐす
  • 水分補給をして便秘の予防や改善に繋げる
  • 軽く運動することで腸の動きを促進しガスの排出に繋げる

ただしこれらの処置で改善が見られない・痛みが増強する場合は、医療機関の受診を検討してください。

特に発熱・吐き気・下痢などの症状を伴う場合は、早急な治療が必要な病気の可能性もあります。

自己判断に頼らず、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

病院に行く左下腹部の痛みの目安

病院に行く左下腹部の痛みの目安

下記では、病院に行くべき左下腹部が痛む時の状況をまとめました。

  • 痛みが徐々に強くなり6時間以上続く
  • 38度以上の発熱を伴う
  • 吐き気や嘔吐が止まらない
  • 血便や黒色便が見られる
  • 排尿時に痛みや違和感がある
  • 生理でないのに不正出血がある
  • 妊娠中で腹痛がある

強い痛みが続く・日常生活に支障をきたす程度の痛みがある場合は、早めの受診をおすすめします。

また突然の激しい痛みは危険な状態の場合もあるため、迷わずに救急外来を受診してください。

病院の選び方

  • 消化器系が原因と考えられる場合:消化器内科
  • 子宮や卵巣付近が痛む場合:婦人科
  • 原因が特定できない場合:総合病院
  • 痛みが激しい・夜間・休日の場合:救急外来

痛みが続く場合は早めに受診しましょう

左下腹部の痛みが続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

場合によっては、早期発見・早期治療が重要な疾患もあるためです。

早期受診することで症状の悪化を防いだり、不安な気持ちを軽減したりすることができます。

自己判断で様子を見るのではなく、専門医の適切な診断と治療を受けましょう。

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