突然かかとに激しい痛みが現れた場合、その原因が「痛風」である可能性を考えたことはありますか?
痛風といえば足の親指の付け根に症状が出るイメージが強いですが、実はかかとの関節やその周辺にも影響を及ぼすことがあります。
かかとの痛みが痛風によるものである場合、早期発見と治療が症状悪化を防ぐ鍵となります。
本記事では、「痛風によるかかとの痛み」の特徴や原因・具体的な症状から、適切な治療法や予防法までを徹底解説します。
さらに、痛風が疑われる場合の病院受診の目安やセルフケア方法についても詳しく紹介します。
かかとの痛みが気になる方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
【結論】かかとの痛みは痛風の可能性もある
かかとの痛みは、痛風が原因の可能性も考えられますが、必ずしも痛風だけが原因とは限りません。
痛風は体内の尿酸が結晶化し、関節に炎症を引き起こす疾患です。
主に足の親指の付け根に痛みが現れることが多いものの、かかとの関節や周辺の腱にも症状が現れる場合があります。
特にかかとは体重を支える重要な部位であり日常的に負担がかかるため、痛風による影響が出やすいです。
一方で、足底筋膜炎やアキレス腱炎、骨棘(こつきょく)など、他の原因による痛みも多く見られる部位でもあります。
痛みが強く腫れや赤みを伴う場合は、痛風の可能性を考慮しつつ、他の原因も含めて医療機関での診断を受けることが重要です。
かかとの痛みと痛風の関係
かかとの痛みと痛風には深い関係があります。
痛風は主に足の親指の付け根に発症しやすい疾患として知られていますが、かかとの関節やその周囲の組織にも炎症が及ぶことがあります。
痛みの特徴や仕組みを理解し、痛風だった場合の早期発見と治療に役立ててください。
痛風によるかかとの痛みの特徴
痛風によるかかとの痛みは、発作的に起こる突然の激しい痛みがあります。
体温が低下する夜間や早朝に発症しやすく、痛みはズキズキとした強烈なもので、腫れや赤みを伴う場合が多いです。
患部は熱を持ち、触れるだけで強い痛みがかかとに現れる場合、痛風の可能性を疑う必要があります。
痛風の初期症状としては、かかとや足の他の関節に軽い違和感や鈍い痛みを感じることがあり、これが数時間から数日続くことがあります。
症状を軽視すると、発作が繰り返され、慢性的な痛みや関節の変形を引き起こすリスクが高まるので注意しましょう。
また、かかとは体重を支える部位であり日常生活で酷使されるため、痛風が発症すると歩行や立ち上がりが困難になることがあります。
痛風によるかかとの痛みを軽減するには、早期に医療機関で適切な治療を受けることが必要です。
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痛風が引き起こされる仕組み

痛風は、尿酸が体内で結晶化し、関節に蓄積して炎症を引き起こすことで発症します。
尿酸はプリン体の分解によって生成され、通常は腎臓を通じて排出される仕組みです。
しかし、尿酸の産生過剰や排出不足により高尿酸血症となると、結晶化が進み痛風発作を引き起こします。
プリン体を多く含む食品(内臓肉や魚卵)やアルコール(特にビール)の摂取、肥満は尿酸値を上昇させるリスク要因です。
また、かかとは体重の負荷が集中するため、痛風が発症しやすい部位の一つです。
高尿酸血症を予防するには、食生活の改善や適度な運動、水分補給をしましょう。
かかとの痛みが続く場合は、痛風の可能性を考え、医療機関での診断を受けることが重要です。
痛風が疑われるかかとの痛みってどんな痛み?症状をチェック

痛風によるかかとの痛みは、突然始まる激しい痛みが特徴です。
この痛みは多くの場合、夜間や早朝に発症し、患部にピリピリとした感覚を伴います。
痛みとともに、腫れや発赤・熱感が現れることが一般的です。
また、かかとの後ろや内側といった特定の部位に集中するケースもあります。
特に、片側のかかとに痛みが出ることが多く、片方のみの激しい痛みであれば痛風の可能性を疑うべきです。
症状が進行すると、ズキズキとした感覚や鈍い痛みへと変化し、日常生活に支障をきたす場合もあります。
こうした症状が見られた場合、痛風の発作の可能性があるため、早急に医療機関で診断を受けることをおすすめします。
痛風以外のかかとの痛みの原因や違い
かかとの痛みには、痛風以外にも下記のような原因が考えられます。
- 足底筋膜炎
- 踵骨骨折
- アキレス腱炎
足底筋膜炎は足の裏を支える足底筋膜が炎症を起こすことで発生する痛みで、特に朝起きた直後に痛みが強くなるのが特徴です。
一方、踵骨骨折は転倒や強い衝撃による骨の損傷が原因で、痛風とは異なり、痛みが一定ではなく、負荷がかかると痛みが増します。
また、アキレス腱炎は運動過多や繰り返しの負荷が原因で、かかとの後ろ側に痛みが集中します。
これらの症状は痛風のような突然の激痛とは異なり、徐々に進行する場合が多いです。
痛みの性質や部位が異なるため、医療機関での正確な診断が重要です。
痛風の疑いがある場合の病院受診の目安と流れを解説
痛風が疑われる場合、下記の症状が見られたら病院受診を検討してください。
- 突然の激しい関節痛
- 患部の腫れ
- 赤み
- 熱感
痛みが数日間続き、日常生活に支障をきたす場合や過去に似た症状があった場合は、早期に受診しましょう。
診断後は、痛みを抑える薬物治療や生活習慣の改善指導が行われます。
初期段階での治療が症状の悪化を防ぐ鍵となるため、異変を感じたら迷わず医療機関に相談しましょう。
忙しい方や過去に尿酸値について指摘されている方はオンライン診療がおすすめです。

オンライン診療を活用すれば、忙しい日常生活の中でも手軽に専門医の診察を受けることができます。
エミシアクリニックでも、オンライン診療の予約を24時間LINEで受付可能です。
土日祝も診察可能で診療時間は約10分、バイク便をご利用いただくと決済完了から2時間以内にお届けします。
※バイク便は東京・千葉・神奈川・埼玉が対象です
痛風は早く見つけて治療することが重要なので、エミシアクリニックのオンライン診療はおすすめです。
相談だけでもLINEから無料でご利用いただけるので、ぜひお問い合わせください。
痛風の予防と対処法
痛風を予防・対処するには生活習慣の見直しが欠かせません。
痛風の対処法が分かっていれば、発作時に自分で応急処置することができます。
かかとへの負担を軽減するための靴や日常的な水分補給など、痛風の予防と再発リスクを効果的に抑えることができるでしょう。
尿酸値を下げるために生活習慣を改善する

痛風を予防するには日常の生活習慣を見直し、尿酸値をコントロールすることが重要です。
まず、バランスの取れた食事を心がけましょう。
- プリン体を多く含む食品(内臓肉、魚卵、干物など)
- アルコールの摂取
上記のようなものは控え、野菜や果物・低脂肪乳製品を積極的に取り入れましょう。
また、適度な運動を日常に取り入れることで、肥満を予防し尿酸値の安定に役立ちます。
ただし、激しい運動は一時的に尿酸値を上昇させる可能性があるため、ウォーキングやストレッチといった軽い運動がおすすめです。
※参照:公益社団法人 鳥取県医師会
さらに、夏場の脱水対策も重要となります。
脱水状態は尿酸濃度を高めて痛風発作のリスクが上がるため、汗をかいた後は意識的に水分を補給しましょう。
※参照:全国健康保険協会
1日あたり2リットル程度の水を飲むことで尿量を増やし、尿酸の排出を促進できます。
痛風発作時の応急処置とセルフケア方法

痛風発作が起こった際には、まず患部を安静に保つことが最優先です。
痛みが激しい場合は、無理に歩いたり動かしたりせず、患部への負担を避けましょう。
※参照:公益財団法人 痛風・尿酸財団
また、患部を冷却することで炎症を抑える効果が期待できます。
冷たいタオルやアイスパックをタオルに包み、1回15〜20分程度冷やすことが効果的です。
※参照:一般社団法人 愛知県薬剤師会
ただし、冷やしすぎによる凍傷に注意してください。
さらに、かかとへの負担を軽減するために、衝撃吸収性の高い靴やインソールを選ぶことも重要です。
柔らかい素材の靴底やクッション性の高い中敷きを使用することで、歩行時の痛みを軽減できます。
急な発作時には無理をせず、患部を適切にケアしながら、早期に医療機関で診断を受けることをおすすめします。
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痛風の治し方について知りたい方はこちら
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痛風とかかとに関するよくある質問と回答
痛風とかかとに関して不明なこともあるでしょう。
そこでよくある質問をまとめました。
痛みや違和感を感じたら早めに医療機関へ相談しましょう。
痛風によるかかとの痛みを放置するとどうなる?
痛風によるかかとの痛みを放置すると症状が悪化し、慢性的な関節障害や日常生活への支障を引き起こす可能性があります。
かかとは体重を支える重要な部位であり、症状が進行すると歩行困難や運動制限が生じるリスクがあります。
また、痛風が進行すると尿酸結晶が腎臓にも影響を及ぼし、尿路結石や腎不全の原因となるので、痛みや違和感を感じたら速やかに医療機関を受診することが重要です。
痛風発作中に歩くと悪化する?避けるべきことは?
痛風発作中に歩行すると、かかとや患部への負担が増え、炎症や痛みが悪化する可能性があります。
かかとは体重が集中しやすい部位のため、歩行によって関節内の圧力が高まり、炎症が広がるリスクが高まります。
患部を温める行為や過度なマッサージは逆効果となる場合があるため避けましょう。
痛風発作中は無理な運動や飲酒を避け、医師の指示に従うことが大切です。
痛風になりやすい食べ物は?

痛風のリスクを高める食品には、プリン体を多く含むものが挙げられます。
- レバー
- 魚卵
- 干ししいたけ
- 煮干し
- アルコール飲料
- 清涼飲料水
アルコールは尿酸の生成を増やし、同時に尿酸の排出を抑制するため、痛風発作を誘発する可能性があります。
さらに、果糖を多く含む清涼飲料水や甘いお菓子も注意が必要です。
一方で、野菜や果物、低脂肪乳製品を中心とした食事を心がけることで尿酸値を安定させ、痛風の予防につながります。
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痛風によるかかとの痛みには早めの医療機関受診がおすすめ
痛風によるかかとの痛みは、適切な生活習慣の改善と早期の医療機関受診で管理することが可能です。
痛みや腫れ、熱感などの症状が見られた場合は、痛風の可能性を考慮し専門医に相談することをおすすめします。
不安がある場合には早めに受診し、生活習慣の見直しや適切なケアを始めましょう。
忙しい方や近くに痛風のクリニックがない方はエミシアクリニックのオンライン診療がおすすめです。
エミシアクリニックの強みは下記の通りです。
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痛風のように再発リスクが高い疾患の場合、手軽に専門医のサポートを受けられることは非常に大きな決め手となります。
痛風の症状が現れた際は自己判断での放置を避け、LINEからご相談ください。