はじめて中折れ(セックス中に勃起が弱まって続けられなくなる状態)すると、男性機能が衰えたのではないかと心配になる方もいるでしょう。
思うような性交渉ができず、ショックを受ける方も少なくありません。
中折れは誰にでも起こりうる現象であり、一度であれば過度な心配を抱く必要はないでしょう。
一方、何度も繰り返している場合は、糖尿病や高血圧症、うつ病などの病気が関与しているケースも考えられます。
この記事では、中折れの原因や対処法について解説します。
中折れしたときの男女の心情やパートナーへの伝え方についても解説しますので、チェックしてみてください。
- 実施期間:2025年11月13日~2025年11月14日
- 調査対象
┗性行為中の中折れを経験したことがある男性75名
┗性行為中のパートナーの中折れを経験したことがある女性100名 - 調査方法:インターネットアンケート調査

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
中折れは珍しくない?ショックを受けたときに知ってほしいこと
中折れをすると、男性機能が衰えたのではないかと感じ、自信を喪失してしまうケースも少なくありません。
ただし、珍しいことではなく、体調や健康状態によっては年齢に関係なく起こる場合があります。
そもそも中折れとは勃起状態が持続できず、柔らかくなることで挿入状態を維持できなくなることを指します。
中折れをしてショックを受けた際は、以下のことを知っておくことが大切です。
なお、パートナーが中折れを経験したことがある女性へのアンケートでは、その後の関係性について約7割が変化はなかったと答えています。

過度な心配はせず、中折れについて詳しく知ることが大切です。
中折れは20代の男性でも起こりうる現象
中折れは、年を重ねた男性の悩みというイメージを持たれがちですが、実際には20代の男性でも起こります。
勃起の状態には、身体の健康状態だけでなく、メンタル面や日々の生活習慣が大きく関係しています。
- 寝不足や疲労などの健康状態
- 飲み過ぎや運動不足などの乱れた生活習慣
- 仕事や人間関係のストレス
- 性交渉に対するプレッシャーや緊張感
上記のような要因が積み重なると、20代でも勃起を維持しづらくなる可能性があります。
挿入が続けられなかったからといって、自分を過度に責めたり落ち込んだりする必要はありません。
また、20代の男性を対象としたアンケートでは、性行為中における中折れの経験について以下のような回答が得られました。
- 中折れしたことがある:73%
- 中折れしたことがない:27%
7割を超える男性が中折れを経験しており、珍しい症状とは言えないことがわかります。
中折れは誰にでも起こりうることを知っておきましょう。
一度の中折れはEDではない
一度だけの症状は、EDのサインではなく、一時的なコンディションの乱れであるケースが多いです。
中折れは、以下のような原因によって、一時的に生じるケースがあります。
- 体調不良
- 生活習慣の乱れ
- 過度なストレス
EDは満足な性交渉ができず、以下のような状態を繰り返したり、再発したりしている状態を指します。
- 十分な勃起状態が得られない
- 勃起状態を維持できない
中折れした場合は、原因となった状態を調べて予防に取り組むことが大切です。
過度な不安を抱き過ぎず、原因を知り落ち着いて向き合うことが症状の改善につながるでしょう。
なお、上記に挙げたEDの自覚症状を繰り返している場合は、EDの可能性があります。
できるだけ早めに医療機関を受診することが望ましいです。
相手はどう思う?中折れしたときの気持ちを男女別に調査
中折れが起きると、男女ともに不安や気まずさを感じるのではないかと気になる方もいるでしょう。
ただし、今回のアンケートによると、中折れによって心理的な距離を感じたケースは18%にとどまっています。
男性と女性がそれぞれどう感じているのかを知ることで、誤解を防ぐきっかけとなり、良好な関係性の維持につながるでしょう。
【男性心理】焦りや不安
男性側は、気まずさ以上に焦りや不安を感じると答えた方が多い傾向にありました。
嫌われるのではないかという緊張と不安にかられた
経験の少なさによる焦りから、中折れしてしまうことが多かった
男として本当に情けなくて悲しかった
疲れていて仕方なかったが、申し訳ないと思った
ショックから焦りや情けなさを感じる方が多く、次の性交渉への不安を抱く場合も少なくありません。
疲労や生活習慣の乱れなどの要因によっても、中折れは起こりうると言われています。
とくに若年齢では、男性機能の低下以外の要因が関与しているケースが少なくないため、過度なショックを受けないようにしましょう。
【女性心理】戸惑いや気まずさ
女性の回答では、戸惑いや気まずさを実感するケースが多く見られました。
魅力がなかったのかなと悲しい気持ちになりました(30代女性)
私の責任だなと思ってショックをうけました(40代以上女性)
一方で、中折れしたパートナーが気がかりだという声もあります。
今日は疲れているのかなと思いました(30代女性)
相手が落ち込むのではないかと慌てました(30代女性)
理由がわからないと、「パートナーから嫌われたのではないか…」と不安を感じるケースが多いです。
結果として、思いがけない関係性の悪化につながる可能性も考えられます。
パートナーに説明できるように、中折れになった原因を調べて、よく話し合うことが大切です。
エッチ中の中折れにつながる3つの原因とは?
中折れにつながる代表的な原因は以下のとおりです。

中折れの状態が続くと、性交渉に対して前向きになれず、セックスレスや関係性の悪化につながる可能性も考えられます。
原因を探ることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、原因を突き止め、適切な対処法に取り組むことが大切です。
身体面の健康状態の悪化
身体の健康状態が悪化していると、中折れを起こしやすくなります。
勃起は性的刺激が神経を通じて伝わり、ペニスに血流が集まることで維持される仕組みです。
そのため、血管や神経が十分に機能しない状態では、勃起の維持が難しくなることがあります。
とくに以下の生活習慣病は、中折れやEDの原因となりやすいです。
- 高血圧症
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 慢性腎臓病
※参照:ED診療ガイドライン
自覚症状がないまま進行することも多く、気づかないうちに血管や神経の機能低下を引き起こしているケースもあります。
性交渉に中折れするケースが多い方は、これらの生活習慣病が背景にある可能性も考えられます。
生活習慣病の早期発見につなげるためにも、早い段階で医師に相談することが望ましいです。
精神的なプレッシャーや緊張
精神的なプレッシャーや緊張は、中折れの大きな原因の一つです。
メンタル面の影響は大きく、身体は健康でも心の状態によっては勃起の維持が難しくなる場合が少なくありません。
具体的には以下のような要因が挙げられます。
- 職場でのストレスや人間関係
- 妊活に対するプレッシャー
- 性交渉への緊張や不安
- 転職や引っ越しなどの生活環境の変化
- うつ病やPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神的な病気
過去の中折れの経験から、性交渉への不安が強まり、さらに症状が悪化するケースも考えられます。
パートナーに正直に気持ちを伝えたり、カウンセラーに相談したりしながら、心の負担を軽くすることが大切です。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは、中折れを引き起こす可能性があります。
代表的な要因は以下のとおりです。
- 睡眠不足
- 食べ過ぎ
- 食生活の偏り
- 過度な飲酒
- 喫煙
- 運動不足
上記の要因は、生活習慣病の発症リスクを高める可能性があります。
規則正しい生活を取り戻すことが改善の第一歩になるでしょう。
中折れの原因についてもっと詳しく知りたい方はこちら!
中折れの再発防止を目指せる3つの方法
一度中折れになると、また同じことになるのではないかと不安になってしまう方は少なくありません。
以下では、再発を予防するために有効な方法をまとめました。
日々の生活習慣や心の状態を整えることは、再発の予防に役立つでしょう。
十分な睡眠や栄養、適度な運動を心がける
十分な睡眠や食生活の改善、適度な運動は、中折れの予防につながる可能性があります。
それぞれの目安を以下にまとめました。
| 生活習慣 | 行動の目安 |
|---|---|
| 十分な睡眠 | 6時間以上の睡眠を確保する |
| 食生活の改善 | ・栄養バランスのよい食事を心がける ・塩分の多い食事や脂っこい食べ物を控える ・夜食を控える |
| 適度な運動 | 息がはずむ程度の運動を少なくとも週に2回、1回あたり30分以上 |
※参照:厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド、大阪市ホームページ、厚生労働省 身体活動・運動
眠る前にスマホを触らないようにしたり、カフェインを含む飲み物の夕方以降の摂取を控えたりすることが、睡眠の質の向上に役立つという指摘もあります。
健康を意識した生活習慣を心がけるとよいでしょう。
ストレスや不安を溜め込まない
ストレスや不安を適度に解消することは、勃起機能へのよい影響が期待できるため、心の負担を軽くする習慣を持つことが大切です。
主な方法は以下のとおりです。
- 趣味や気分転換の時間を確保する
- 性交渉についての悩みをパートナーに打ち明ける
- 困っていることを友人やカウンセラーに相談する
別のことに打ち込むことで気が紛れたり、信頼できる相手に話すことで自然と不安が軽くなったりするケースもあります。
一人で抱え込まず周囲を頼ることも大切です。
性交渉の環境やタイミングを見直す
性交渉をする環境やタイミングを変えることが、中折れの予防につながる場合もあります。
具体的な内容は以下のとおりです。
- 性交渉をおこなう場所を変える
- 時間帯を変えて疲れていないタイミングを選ぶ
- いつもと異なる雰囲気づくりを意識する
いつもと異なるシチュエーションの性交渉が新たな一面の発見につながる場合もあります。
マンネリを実感している方は、環境やタイミングの変更を検討するのも一つの改善策になるでしょう。
繰り返す中折れは泌尿器科やED専門のクリニックへの受診が必要
中折れが何度も続いている場合は、できるだけ早めに泌尿器科やED専門のクリニックを受診しましょう。
男性機能の低下のほかにも、高血圧症や糖尿病などの重い病気が隠れているケースがあります。
上記の疾患では、初期症状として中折れやEDを自覚する場合が少なくありません。
中折れやEDの治療では、多くの場合、バイアグラやレビトラ、シアリスなどのED治療薬の処方が実施されます。
ただし、上記の生活習慣病が疑われる場合には、ED治療と並行して内科への受診が推奨される場合もあります。
繰り返す中折れで悩んでいる方は、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。
ED治療薬の効果について気になる方は、以下の記事を確認してみてください。
▼バイアグラ
バイアグラ(シルデナフィル)の効果は?特徴や飲み方・副作用を解説
▼シアリス
シアリス(タダラフィル)の効果とは?持続時間や飲むタイミングを解説
▼レビトラ
オンライン診療ならプライバシーを守ったまま受診が可能
医療機関への受診を検討しているものの、通院することに抵抗があるという方は、オンライン診療を活用するのも選択肢の一つです。
エミシアクリニックはオンライン診療に対応しており、直接クリニックに足を運ぶ必要がありません。
予約から診察、処方まですべてスマホ一つで完結できる体制が整っています。
診察でED治療薬の処方が必要と判断された場合は、自宅に直接配送されるため、ほかの人に知られることなく、治療に取り組めるのが特徴です。
通院の手間がかからないので、時間の確保が難しい方でも利用しやすいサービスと言えるでしょう。
繰り返す中折れの症状で悩んでいる方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
オンライン診療について詳しく知りたい方はこちらを確認してみてください。
中折れした直後にできる3つの行動
中折れをした直後は、焦りやショックを感じやすいでしょう。
しかし、直後に適切な行動を取れれば、勃起力の回復や次回以降の不安の軽減などにも役立ちます。
代表的な行動は以下のとおりです。

なお、中折れが何度も続く場合は、EDや生活習慣病などの病気が関係しているケースもあります。
できるだけ早めに専門の医師に相談することが大切です。
休憩して雰囲気を切り替える
休憩によって雰囲気を切り替えることは、中折れの症状改善につながる場合があります。
無理に続けようとすると、プレッシャーや次回の性交渉への不安感につながり、さらなる悪循環を招く恐れがあります。
時間を空けて気持ちを休ませることで、軽減されるケースも少なくありません。
復活が難しそうだと感じたときは思い切って休憩し、雰囲気を変えるのも一つの方法です。
パートナーに正直に伝える
中折れした場合は、一方的に性交渉を中止するのではなくパートナーに理由を正直に伝えるとよいでしょう。
何も言わずに中断すると、パートナーは自分に問題があるのではないかと感じてしまい、不安を抱かせてしまう可能性があります。
「最近疲れているからか調子が悪いみたいだ」などと自分の体調を正直に伝えることで、相手の誤解や不安を和らげられるでしょう。
体調やコンディションを振り返る
体調やコンディションを振り返ることは、中折れの原因を知るうえで大切です。
とくに以下のような状況では、一時的な中折れを引き起こす恐れがあります。
- 過度な疲労を抱えている
- 日常的にお酒を飲み過ぎてしまう
- 生活環境や職場の変化によって大きなストレスを感じている
上記の生活習慣を見直すことで症状が改善される可能性もあります。
直近の生活を振り返り、今後の中折れの予防につなげましょう。
中折れに関するよくある質問
ここでは、中折れに関して寄せられるよくある質問について回答します。
中折れしたらED治療薬をすぐに使っても大丈夫?
中折れしたあとにED治療薬を使用しても問題はないとされています。
ただし、性交渉中にED治療薬を使用する際は、以下の点に注意が必要です。
- 性的刺激がある状況で治療薬の効果があらわれる
- 使用してから効果があらわれるまで約1時間かかる
ED治療薬は媚薬とは異なり、性欲が増すような効果は期待できないことを覚えておきましょう。
また、中折れして治療薬を使用する場合は、服用してから休憩をはさむなど、時間を調整することをおすすめします。
中折れを繰り返すと治らなくなるって本当?
中折れを繰り返すと治らなくなる可能性があります。
数回の中折れに気づいたところであれば、早期の治療によって改善が期待できるでしょう。
ただし、放置したことによりEDが進行した場合には、治療が難しくなるケースも考えられます。
中折れを繰り返すようになった方は、早い段階で専門の医師に相談することが望ましいです。
中折れ改善におすすめのトレーニングはある?
スクワットや有酸素運動、ストレッチなどのトレーニングは、下半身の血流改善やペニスの血流促進が期待でき、中折れの改善に役立つ可能性があります。
トレーニングの効果を実感するまでには、一般的には数カ月から半年程度かかるとされています。
効果が実感できなくても、長期的に取り組むことが大切です。
彼氏や旦那が中折れしたときに女性ができることは?
彼氏や夫が中折れしたときは、相手を責めないことが何よりも大切です。
理由を問いただすと、男性側はプレッシャーを感じやすく、かえって状況が悪化してしまう可能性があります。
女性の立場にしてみると「自分の魅力が下がったのではないか」と不安になる方も多いでしょう。
しかし、中折れは体調不良や生活習慣の乱れなどが関係しており、女性の魅力とは関係のないケースがほとんどです。
アンケートでは中折れしたときにおこなった対応として、優しく声をかけた方が約3割と多いことがわかりました。
パートナーの気持ちに耳を傾け、相手に寄り添うことを意識してみてください。
中折れは誰にでも起こりうる現象|正しい知識で対処しよう
中折れは心身の不調やコンディションが原因で引き起こされるケースもあり、年齢に関係なく起こりうるのが特徴です。
生活習慣の乱れや精神的なストレスなどによってあらわれる場合もあります。
このため、一度の中折れでショックを受ける必要はありません。
ただし、何度も繰り返している場合は、EDや高血圧症、糖尿病などの関与も疑われます。
できるだけ早い段階で、泌尿器科やED専門のクリニックを受診しましょう。



