精力剤は、滋養強壮や体力増強・性生活をサポートする商品として注目されています。
年齢を重ねて「最近疲れが取れにくい」「性欲が減ってパートナーと気まずい」と感じる人は、気力や体力を整えることが大切です。
この記事では、精力剤の効果や自分に合った選び方・注意点について詳しく説明します。
ED治療薬との違いについても解説しているため、適切な選択で豊かな生活を手に入れましょう。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
そもそも精力剤とは?
精力剤とは、肉体的・精神的な疲れを軽減する目的で摂取する医薬品やサプリメントの総称です。
意欲的な毎日を送るために欠かせない活力は、肉体疲労やストレスが原因で減退しやすいため、精力剤による栄養補給が活用されています。
特に40歳以上になり「精力が衰えた」と感じる男性は、加齢の影響による男性ホルモン低下や血流低下による性欲減退、ED(勃起障害)が起きている可能性があります。
男としてのパフォーマンスを発揮しにくくなった人は、精力剤を飲むことで疲れにくい体を目指せるでしょう。
※参照:日本泌尿器科学会
精力剤は何のために飲む?含まれる成分と期待できる効果

精力剤は、主に以下のようなやる気・活力・疲労の回復をサポートするために利用されています。
- 慢性的な疲れやストレス
- 性機能に利用するエネルギー
精力剤に含まれる注目の成分は、以下の通りです。
成分名 | 概要 |
---|---|
マカ | アミノ酸、ミネラル |
高麗人参 | 高麗人参特有のサポニン「ジンセノサイド」含有 |
ガラナ | ガラナの木から採れる実 カフェイン、サポニン、タンニンを多く含む |
スッポン | 必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル |
マムシ | タウリン、アミノ酸、ビタミン、ミネラルを多く含む |
ニンニク | アリシン、ビタミンB群、葉酸 |
タウリン | アミノ酸の一種 |
アルギニン | アミノ酸の一種 |
シトルリン | アミノ酸の一種 |
亜鉛 | 必須ミネラルのひとつ |
※参照:NIH
精力剤に直接勃起力を高める効果はありませんが、継続的な摂取で疲れにくい体になり、結果として精力の回復が期待できます。
しかし、性交渉の際の勃起力に問題を感じる人は、根本改善を目指してED治療薬を服用するのがおすすめです。
ペニスを硬くする方法について詳しくはこちら!
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精力剤の分類

精力剤は主に以下の4つに分けられます。
それぞれの特徴について解説するため、自分の目的に合った種類を選びましょう。
医薬品
医薬品に分類される精力剤は、効果を期待できる反面、副作用のリスクもあるため理解して利用することが大切です。
厚生労働省により効能が認められた医薬品は、第1類〜第3類医薬品に分類されます。
市販されている代表的な医薬品精力剤とその特徴は以下の通りです。
区分 | 形状 | 配合成分 |
---|---|---|
第1類医薬品 | ・内服薬 ・塗り薬 | メチルテストステロン (男性ホルモン様作用) |
第2類医薬品 | ・内服薬 ・錠剤 ・ドリンク剤 | ・ニンジンエキス ・ジオウエキス ・インヨウカク など |
第3類医薬品 | ・内服薬 ・ドリンク剤 | ・ビタミン類 ・ニンニク成分 ・肝臓加水分解物 など |
第1類医薬品に配合される男性ホルモンを補う目的で用いられるものも「精力剤」に含まれます。
副作用のリスクや服用に関する注意点・持病により服用できない人もいるため、薬剤師の説明を受けて購入する薬です。
また、第2類・第3類医薬品は栄養ドリンクや錠剤などで販売されており、疲労回復や発熱時の栄養補給にも利用されます。
医薬品タイプの精力剤は栄養効果を重視する人に適していますが、必ず用法・用量を守って利用してください。
医薬部外品
医薬部外品は、「人物に対する作用がおだやかなもの」とされており、日々の体力サポートに手軽に利用できる商品です。
主に予防や体調維持を目的としており、医薬品とサプリメントの中間に位置付けられます。
滋養強壮や虚弱体質の改善に期待できるものもあり、コンビニやドラックストアでも手軽に購入できるため継続しやすいのが特徴です。
医薬部外品の精力剤は、ちょっとした疲れや踏ん張りどきなどに活用してみるといいでしょう。
※参照:デジタル庁、東京都健康安全研究センター
サプリメント
サプリメントは、医薬品でも医薬部外品でもない健康維持を目的として栄養を補給するために摂取するものです。
普段の食生活で不足しがちなビタミンやミネラル不足などを気軽に摂取できます。
サプリメントは「食品」に分類され、長期的な体調管理に日常的に摂り入れるのに適しています。
食事や睡眠と合わせて摂取して体調が整えば、パフォーマンスを発揮しやすくなるでしょう。
漢方薬
漢方薬は体質そのものを整える目的で、根本改善を目指して利用するものです。
心身のバランスの乱れを整える効果に期待できるため、精力回復を目的に用いられることもあります。
精力の衰えや心身の不調を改善するためにおすすめの漢方薬は以下の通りです。
漢方薬名 | 服用者の症状 |
---|---|
八味地黄丸 (はちみじおうがん) | 加齢による下半身のだるさや頻尿 |
補中益気湯 (ほちゅうえっきとう) | ・倦怠感 ・虚弱体質 |
柴胡加竜骨牡蛎湯 (さいこかりゅうこつぼれいとう) | ・イライラしやすい ・気力が続かない |
桂枝加竜骨牡蛎湯 (けいしかりゅうこつぼれいとう) | ・不安感が強い ・眠りが浅い ・活力がわきにくい |
年齢を重ね不調が増えてきたと感じる際は、漢方による体質ケアが力になることもあります。
ただし、効果を実感する期間には個人差があるため、じっくり継続して服用することが大切です。
まずは精力低下の原因を正しく判断するため、医師や漢方医に相談することをおすすめします。
精力剤とED治療薬の違い
加齢やストレスによる活力の低下を感じる際、精力剤とED治療薬のどちらを選ぶべきか迷う人もいるのではないでしょうか。
医療用医薬品であるED治療薬と精力剤は利用目的や効果が異なるため、以下をもとに見極めましょう。
比較項目 | 精力剤 | ED治療薬 |
---|---|---|
成分 | ・ビタミン ・ミネラル ・アミノ酸 ・植物由来成分 など | ・シルデナフィル(バイアグラ) ・タダラフィル(シアリス) などの医療用成分 |
分類 | ・一般医薬品(第1〜第3類) ・医薬部外品 ・サプリメント | 医療用医薬品 (医師の商法が必要) |
目的 | ・日常的な疲労感やストレスのケア ・活力の維持 | 勃起の悩みに対する治療 |
特徴 | 即効性はなく、体調を整えるサポート | 効果に期待できるが、副作用のリスクもある |
入手方法 | ドラックストア・薬局などで購入 ※一部、薬剤師の指導が必要 | ・医療機関で診察・処方 ・オンライン診療 |
精力剤を飲んで体調が回復すると、性生活への活力も向上する可能性があります。
しかし勃起力に悩んでおり、根本的に改善したい人にはED治療薬の服用がおすすめです。
最近ではオンライン診療も増えており、自宅にいながら診察が受けられるため、症状を相談すれば適切なアドバイスがもらえます。
エミシアクリニックでも、EDに関する相談をオンラインで受け付けています。
LINEから24時間申し込み可能で、お薬もプライバシーを配慮した梱包でお届けしているため、ぜひお気軽にご相談ください。
精力剤はいつ飲む?効果時間は?
精力剤は体調に合わせて利用する商品のため、飲むタイミングも目的により異なりますが、おおよそは以下の通りです。
種類 | 飲むタイミング |
---|---|
一般医薬品 | ・疲れを感じたとき ・頑張りたいとき |
医薬部外品 (ドリンクタイプなど) | パフォーマンスを発揮したい30分〜1時間前 |
サプリメント | 毎日継続して摂取 |
漢方薬 | 毎日定期的に服用 |
ドリンクタイプや一部の医薬品では、30分〜1時間前くらいに飲むと疲労感の軽減が期待できます。
ただ効果時間には個人差があるため、あくまで一時的なサポートと捉えた方がいいでしょう。
一方のサプリメントや漢方薬は、長期的な服用で健康維持や体質改善が期待できるものです。
精力剤は元々、勃起機能の改善やED治療を目的とするものではありません。
「すぐ効く」というよりも、日々の元気を支える商品として生活習慣を見直しつつ、目的に合わせて活用しましょう。
精力剤は市販で買える?購入方法を紹介
精力剤は市販でも購入でき、主に以下のような場所で入手できます。
手軽に購入できるものから薬剤師の説明を受けて購入するものまでさまざまです。
利用シーンに応じて適切な選択をするため、事前に確認しておきましょう。
ドラックストア(薬局)
ドラックストアでは、以下の精力剤が購入可能です。
分類 | ルール |
---|---|
第1類医薬品 | 薬剤師による書面を用いた説明を受けて購入 |
第2類医薬品 | 薬剤師・登録販売者による説明を受ける場合がある |
第3類医薬品 | 規定はない |
医薬部外品 | 規定はない |
サプリメント | 規定はない |
第1類医薬品を購入するときは、以下の内容について必ず薬剤師から確認や説明を受けます。
- 購入の理由
- 誰が飲むのか
- 服用、利用できない人にあたるか否か
- 医師等による治療中か否か
- 使用時に医師・薬剤師等に要相談の対象かどうか
これらは服用時の安全性や副作用の可能性について、医薬品を利用できる対象者かどうかを判断し、適切な使用を促すために行われます。
実際に商品を手にとって確認でき、薬剤師や登録販売者に体調を相談をした上で購入できるのは、ドラックストアならではのメリットです。
対面で説明を受けて購入するのに抵抗がある人は、説明なしで購入できる精力剤を選びましょう。
※参考:厚生労働省
コンビニ
店舗により取扱商品は異なりますが、コンビニで購入できる精力剤には以下のようなものがあります。
- 一般用医薬品 ※
- 医薬部外品
- サプリメント
(※)店舗によっては薬剤師や登録販売者をおいており、一般用医薬品を購入できる場合があります。
一部のコンビニでは、一般用医薬品が受け取れるサービスを行っています。
指定の薬局のサービスサイトで薬剤師による服薬指導を受け、薬を購入をすると、コンビニの店舗で受け取れるサービスです。
コンビニは気軽に立ち寄れるため、疲労を溜め込まないためにも活用してみてはいかがでしょうか。
※参考:Family Mart、LAWSON
通販
対面で説明を受けるのに抵抗がある人は、通販を利用するのがおすすめです。
しかし、通販で購入する際にすべての商品が安全とは限らない点には注意しましょう。
正規の手続きを経ていない個人輸入商品や成分表示に不備がある商品も存在し、健康被害のリスクが指摘されています。
通販で購入する際は、販売元や成分表示・医薬品やサプリメントとしての分類を確認することをおすすめします。
※参照:厚生労働省
自分に合った精力剤を見極めるポイント
以下では、自分に合った精力剤を見極める際のポイントを紹介します。
精力剤で期待する効果を得るためには継続することが大切です。
無駄な出費にならないためにも慎重に選びましょう。
目的に合っているか
精力剤の種類によって成分および期待できる効果は異なるため、自分の体調に合ったものを選びましょう。
どのような理由で精力が減退しているのか体調を振り返り、不足している栄養素が摂取できるものを選択してください。
例えば、疲れが抜けにくく慢性疲労がある場合、エネルギー代謝に必要なビタミンやミネラルが不足している可能性があります。
自分に合った栄養素を補給できる商品を選び、活力をサポートするための一助として活用しましょう。
※参照:日本成人病予防協会
飲みやすい種類か(錠剤・ドリンク)
飲みやすい種類の精力剤を選ぶことで、利用を継続しやすくなります。
特にドリンク剤は甘さをつけている種類も多く、飲みやすいのが特徴です。
ただし、糖分が多く含まれている場合もあるため、摂りすぎには注意してください。
かさばらない錠剤は移動先にも持ち運びしやすく、ドリンク剤の味が苦手な人は飲みやすく感じるでしょう。
精力剤を利用するデメリット

精力剤は体調のサポートに期待できる心強い味方ですが、以下のようなデメリットもあります。
精力剤は適したシーンを理解して利用することが重要なため、確認しておきましょう。
即効性はない
精力剤は医療用医薬品ではないため、即効性には期待できません。
成分の配合量や処方によって効果の感じ方は異なるほか、あくまで一時的なサポートや長期的な服用で改善を期待する商品です。
精力剤の特徴を理解した上で、日々の生活管理と合わせて不調を改善していきましょう。
ED治療薬ほどの効果は期待できない
精力剤はED治療薬とは異なり、性機能に直接働きかけるものではありません。
ED治療薬は勃起をサポートする薬である一方、精力剤は疲労回復や覚醒作用で体力・気力をサポートするものです。
ED(勃起不全)に関する悩みを抱えている人は、早い段階で医療機関を受診することをおすすめします。
副作用のリスクがある
市販のサプリメントや漢方薬でも、服用する際の体調や体質によっては副作用のリスクがあります。
具体的には、軽い消化不良や頭痛・動機などの症状が挙げられます。
特に体力を消耗して免疫力が低下している人や、アレルギー体質の人は注意して服用してください。
他に服用している薬がある人は、精力剤を利用する前にかかりつけ医に相談することをおすすめします。
根本的に改善するならED治療薬がおすすめ
勃起力にお悩みの際は、ED治療薬の服用を検討しましょう。
性行為前に服用することで、性的刺激を感じた際にパフォーマンスを発揮する効果に期待できます。
精力剤の効果を気長に待てない人やパートナーとの良好な関係を築きたい人は、医療機関に相談して改善に向けた一歩を踏み出しましょう。
最近では来院が不要なオンライン診療を行うクリニックもあり、診察から薬の処方まで通院せずに治療を受けられます。
自分の体調や症状に合わせて適切な薬を処方してもらえるため、ぜひ一度相談してみてください。
エミシアクリニックのオンライン診療

エミシアクリニックのオンライン診療は、自宅にいながらED治療薬の処方が可能です。
対面での説明や店頭で精力剤を購入しにくい人も、人目を気にせずに利用できます。
ED(勃起不全)の原因は、身体的な問題だけでなく心因性や服用中の薬の影響などさまざまです。
根本から改善したい人は、症状の改善に向けてどのような方法があるか医師に相談しましょう。
エミシアクリニックなら簡単なLINE登録で診察が受けられるためぜひご活用ください。
EDのオンライン診療の詳しくはこちら!
ED(勃起不全)のオンライン診療!治療の流れや処方薬を医師が紹介
精力剤に関してよくある質問
以下では、精力剤に関してよくある3つの質問について説明します。
中学生が飲んでも大丈夫?
第1類医薬品に配合される「メチルテストステロン」が配合された薬は、15歳未満は服用できません。
また、コンビニなどで手軽に買えるエナジードリンクを利用する際も、カフェインの過剰摂取に注意が必要です。
子どもはカフェインに対する感受性が強く、飲み過ぎで眠れなくなるなどの症状のほか、頭痛やイライラ感などの症状を引き起こす可能性があります。
サプリメントの利用時も、子どもが服用する際は体調を見ながら服用することをおすすめします。
※参考:厚生労働省
女性用の精力剤はある?
女性用の精力剤もあり、ドリンクや錠剤が発売されています。
そのため、男性向けのメチルテストステロン(男性ホルモン)が配合された医薬品を女性が服用するのは避けてください。
ホルモンバランスへの影響で変声や多毛・月経異常などの副作用があらわれる可能性があります。
特に妊娠の可能性がある人は、女性胎児の男性化を起こすこともあるため注意しましょう。
※参考:日本薬局方
効果が出ないときの対処法はある?
長期的な改善に取り組んでいても実感が得られない場合は、医師に相談するのがおすすめです。
前提として精力剤に即効性はなく、継続して服用が必要な商品であることを認識しておきましょう。
また、目的に合わせて配合成分が異なるため、体調や症状に合っていなければ期待するような効果は得られません。
精神的・肉体的な疲労が続いている際は、生活習慣の見直しが必要な場合もあります。
まずは医師に相談し、体調や症状に合った具体的なアドバイスをもらいましょう。
精力の悩みは自分に合った方法で解決しましょう
精力が衰える原因には個人差があるため、不調に合わせた精力剤を選ぶことが重要です。
加齢や肉体疲労・精神的ストレスから活力の低下を感じる人は、エネルギー補給を目的とした精力剤の利用で体力回復のサポートが期待できます。
次第に体調が整うことで、結果的に性生活で充実したパフォーマンスを発揮しやすくなるでしょう。
しかし、精力剤自体に勃起力を改善する効果はないため、EDの兆候が見られる人は早めに医療機関を受診することをおすすめします。