尿酸値が高いとコーヒーはNG?飲むときのポイントや今からできる生活習慣を解説 | 【公式】EMISHIA CLINIC 丨 エミシアクリニック

尿酸値が高いとコーヒーはNG?飲むときのポイントや今からできる生活習慣を解説

尿酸値が高いとコーヒーはNG?飲むときのポイントや今からできる生活習慣を解説

尿酸値とコーヒーの関係に関して、ネット上では以下のような真逆の説が散見されており、判断に迷う人も多いのではないでしょうか。

「尿酸値にはコーヒーがいい」「コーヒーを飲むと尿酸値が上がる」

結論、摂取基準を超えて飲みすぎなければ、マイナスの影響はないとされています。

本記事では、コーヒーと尿酸値の関係について科学的根拠をもとに解説します。

尿酸値を抑えて痛風を予防したい人に向けて、コーヒーを飲む際のポイントや尿酸値を下げる生活習慣についても紹介しているので、参考にしてください。

痛風発作がすでに起きている場合は治療を推奨

尿酸値の改善や痛風症状の予防のため、生活習慣の見直しを図ることは重要です。

しかし実際に痛風発作が起きた際、症状を抑えるには専用の薬を飲む以外の方法はありません

放置すると痛みの症状が急激に悪化する場合もあるため、すぐに受診できる「オンライン診療」が便利です。

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上野 一樹先生

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生

2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任

コーヒーは尿酸値を上げる・下げる?科学的根拠を解説

コーヒーは尿酸値を上げる・下げる?科学的根拠を解説

アメリカで行われた研究によると、日常的にコーヒーを飲む習慣がある人は、痛風の発生率が低いことがわかっています。

しかし、直接的に尿酸値の数値を低下させる明確な根拠はわかっていません。

上記のことから、コーヒーに含まれる成分と尿酸値のコントロールの関連性については数多くの研究が行われています。

桐生大学の研究によると、尿酸値への好影響を与えると考えられているのは、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種「カフェ酸」です。

日本人を対象とした調査では、コーヒーには尿酸の生成に関与する酵素「キサンチンオキシダーゼ(XOD)」の働きを抑える作用があり、尿酸値の上昇を抑えるとされています。

カフェインレスコーヒーの影響は?

カフェインレスコーヒーによる尿酸値への効果も同様です。

尿酸値を下げる作用は、カフェインによるものではないため、デカフェやカフェインレスコーヒーでも同様の効果が期待できます。

※参照:PMC国立研究開発法人科学技術振興機構

ただし、効果には個人差があるため、一概に「飲めば下がる」というものではありません。

尿酸値コントロールには、薬の服用と生活習慣の見直しが基本であり、コーヒーはあくまで補助的な存在と捉えた方がいいでしょう。

尿酸値を下げる方法について詳しくはこちら

尿酸値が高めの人がコーヒーを飲むときのポイント

尿酸値が高めの人がコーヒーを飲むときのポイントは、以下の2つです。

特に甘いコーヒーが好きな人・毎日コーヒーを飲む人は、確認しておきましょう。

また尿酸値への効果を期待して飲む場合も、意味のないものにしないために参考にしてください。

砂糖は避けて低脂肪牛乳を加える

コーヒーを飲むときは、ブラックコーヒーもしくは低脂肪牛乳を加えるのがおすすめです。

砂糖を加えた甘いコーヒーを楽しみたい人も多いですが、コンビニや自動販売機で買える加糖コーヒーに含まれる糖質は、尿酸値を急上昇させる要因となります。

糖分の摂りすぎは尿酸の排出を妨げてしまう可能性があるため、尿酸値が高めの人は砂糖を控えた方がいいでしょう。

砂糖の代替えとしておすすめの低脂肪牛乳には、以下のようなメリットがあります。

  • プリン体含有量が非常に少ない
  • 乳製品には尿酸の排泄を助ける働きがある
  • 痛風発症リスク低下が研究で示されている

アメリカのハーバード大学で行われた大規模な研究では、「乳製品の摂取量が多い男性ほど、痛風の発症リスクが低かった」と報告されています。

上記のことから、コーヒーに加えるものとして低脂肪牛乳は理にかなった選択と言えるでしょう。

※参考:Purine-Rich Foods, Dairy and Protein Intake, and the Risk of Gout in Men

1日3~4杯までを目安にする

1日3~4杯までを目安にする

健康な成人1人あたりの1日のコーヒー摂取量の目安は400mlとなり、マグカップで飲む場合は1日3〜4杯程度です。

カフェインを含むコーヒーを過剰摂取してしまうと、健康被害をもたらす可能性があるため注意してください。

考えられる健康被害
  • 中枢神経系の刺激によるめまい
  • 心拍数の増加
  • 神経の興奮
  • 不安症状
  • 震え
  • 夜眠れなくなる
  • 下痢、吐き気

また、カフェインの効果を強く感じやすく、苦手な人が無理に飲む必要はありません。

就寝時に眠れなくなることを避けるため、午前中までに留めておくことをおすすめします。

反対にコーヒー好きの中には「日中はコーヒー以外は口にしない」という人も多いです。

カフェイン耐性があり1日に何杯もコーヒーを飲む人は、体内の水分低下に注意する必要があります。

コーヒーの利尿作用により、摂取した水分以上に尿として排出されてしまうためです。

コーヒーを飲む際は1日の摂取量を守り、コーヒー以外の水分も積極的に飲んで尿量を増やすことで、尿酸を排出しましょう。

※参照:厚生労働省高尿酸結晶・痛風の治療ガイドライン

尿酸値を下げるために今からできる生活習慣

尿酸値の上昇には生活習慣が深く関係しており、偏った食事やアルコールの過剰摂取が原因であることが多いです。

生活習慣を整えることで、尿酸値のコントロールや痛風予防をしやすくなるため、以下のような点を意識してみてください。

薬の服用と生活習慣の根本的な見直しを図ることで、数値の改善を目指しましょう。



尿酸値を下げる方法について詳しくはこちら!
尿酸値を下げる方法|効果に期待できる食べ物や飲み物・運動法を解説

意識的に水分補給する

1日の水分摂取量を増やすことで、体内からの尿酸排出を促進できます。

水分補給が重要なのは、水分摂取量が不足すると尿量が減り、尿酸濃度が高くなるためです。

利尿作用のあるカフェインが含まれたコーヒーは、尿として排出されやすいため、体内への水分補給として十分でありません。

尿酸を排出するためには、1日2L程度の水分補給が推奨されています。

コーヒー好きの人も1日の摂取量を守り、水やノンカフェインのお茶を多めに飲んで、尿酸を排出しましょう。

機能性飲料やスポーツドリンクに注意

尿酸値の高い人が、水分補給目的で機能性飲料やスポーツドリンクを飲む際は注意しましょう。

スポーツドリンクには、「果糖ぶどう糖液糖」を含む糖分が配合されています。

摂り過ぎると血糖値を上昇させ、尿酸値が上がる可能性があるため、尿酸値が高めの人の水分補給としては適していません。

プリン体の多い食事は避ける

尿酸値を下げるためには、プリン体の少ない食事を選ぶことが重要です。

尿酸は体内でプリン体が分解されてできるため、プリン体の摂取量が多いと尿酸も多くつくられます。

1日あたりのプリン体摂取量は400mgに抑えるよう意識しましょう。

以下で、プリン体の多い食品と少ない食品を確認してみてください。

プリン体量食品名
多い
(200mg以上/100g)
・鶏、牛レバー
・魚の干物
・いさき白子
・あんこうの肝(酒蒸し)
・かつおぶし
・マイワシの干物
・干し椎茸
やや多い
(100〜200mg/100g)
・魚介類全般
・生ハム
・ウニ
・カニミソ
・牛肉(モモ、スネ、クビ、ミスジ、心臓、腎臓)
・鶏肉(手羽、ササミ、モモ、皮)
・納豆
・サラミ
・ひらたけ
・ブロッコリースプラウト
普通
(50〜100mg/100g)
・豚肉
・えび
・まぐろ
・鶏むね肉
・羊肉(ラム、マトン)
・加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコン、コンビーフ)
・きのこ類
少ない
(50mg未満/100g)
・牛乳
・大豆製品(豆乳、豆腐、醤油)
・チーズ
・卵
・米類(白米、玄米、麦芽米)
・小麦類(大麦、薄力粉、中力粉、強力粉)
・蕎麦粉
・野菜類

※参考:公益社団法人 痛風・尿酸財団

毎日、低プリン体の食事だけを摂ることは難しくても、なるべく高プリン体の食品を避けることが大切です。

プリン体は水に溶けやすいため、調理の際は「茹でる・煮こぼす」とプリン体の摂取量を減らせます。

これまで、習慣的にプリン体を多く含む食品を摂っていた人は、上記を参考に日頃の食事内容を見直しましょう。

痛風になりやすい食べ物について詳しくはこちら!
痛風になりやすい食べ物一覧表!原因や食事以外の対策も解説

有酸素運動に取り組む

尿酸値を下げるには、有酸素運動を習慣にして代謝を高めましょう。

運動で脂肪燃焼が促進されると、血糖や尿酸の排出に関わるインスリンの働きが整い、腎臓からの尿酸排出がスムーズになるためです。

長時間の運動や激しい筋トレではなく、「毎日無理なく続けられる運動」を少しずつ取り入れることが大切です。

有酸素運動には、以下のような健康効果が期待でき、結果的に尿酸値の上昇を抑えやすくなります。

有酸素運動に期待できる運動効果
効果メリット
体脂肪の減少インスリンの作用が改善され、尿酸排出をスムーズにする
血圧の安定・改善高血圧との合併症を防ぎ、腎臓の負担を軽減する
中性脂肪・悪玉コレステロールの改善生活習慣病リスクが低下し、全身の代謝が整いやすくなる

特に内臓脂肪が多い人は、尿酸値が上がりやすい傾向にあります。

続けることが難しいストレスになるような過度な運動は避け、じんわり汗をかく程度に体を動かしましょう。

普段運動しない人にもおすすめの有酸素運動は、以下の通りです。

  • 朝・夕の20〜30分のウォーキング
  • 駅や職場では階段を使う
  • 近所の買い物には自転車を使う

また運動で汗をかくと体内の水分量が減り、尿酸の排出がスムーズにいかないため、運動の前後は十分な水分補給を心がけましょう。

※参照:慶應義塾大学保健管理センター

根本的に解決するならクリニックでの治療を推奨

生活習慣の見直しは、尿酸値を下げるための治療のベースです。

しかしすでに尿酸値が高く、根本的に解決したい人は、クリニックでの治療を検討してください。

尿酸値が高めの人は、肥満や高脂血症・高血圧などの生活習慣病を併せ持つことが多く、症状に合わせて治療を進めることが大切です。

クリニックでは、尿酸値を下げる薬の処方や生活習慣の見直しについてもアドバイスをもらえるため、根本的な改善を目指せます。

エミシアクリニックでは、オンライン診療で自宅にいながら医師による診察を受けていただけます。

LINE登録だけ先に済ませておけば、いざという時すぐに診察が受けられるため、ぜひご利用ください。



尿酸値とコーヒーに関してよくある質問

以下では尿酸値とコーヒーに関して、よくある2つの質問をご紹介します。

インスタントコーヒーを飲んでも大丈夫?

手軽にお湯を注ぐだけで飲めるインスタントコーヒーも、尿酸値の低下に役立ちます

製造過程でポリフェノールの一部が減少してしまいますが、基本的な成分はレギュラーコーヒーと大きく変わりません。

朝の忙しい時間や職場の休憩中でもサッと飲めるインスタントコーヒーは、非常に便利なアイテムです。

しかしスティックタイプのインスタントコーヒーの中には、砂糖や甘味料が添加されている場合もあるため、選ぶ際はよく確認してください。

インスタントコーヒーを飲む際は、無糖のブラックコーヒータイプを選びましょう。

手軽に続けられる対策として、ぜひ取り入れてみてください。

尿酸値を下げるコーヒー以外の飲み物は?

尿酸の排出を促すための水分摂取に適した、コーヒー以外の飲み物と理由は以下の通りです。

飲み物理由
水・炭酸水糖分や余計なものを一切含んでいない
低脂肪乳プリン体が少なく、尿酸値に影響しない。乳製品に含まれるカゼインやラクトアルブミンが尿酸の排出を促す
お茶利尿作用の少ないノンカフェインのお茶は、体内に水分として吸収されやすい
例・麦茶
・黒豆茶・はと麦茶・ルイボスティー・そば茶
レモン水酸性に傾きやすい尿をレモンのクエン酸がアルカリ性に変え、尿の排出を促す

水分摂取量が不足すると尿酸値が高くなるだけでなく、尿路結石の発症にもつながります。

尿酸値が高めの人は、尿酸排出のため1日2Lの尿量を維持できるよう、通常よりも多くの水分を積極的に摂るよう意識しましょう。

尿酸値を気にしていればコーヒーを飲んでもOK

高めの尿酸値が気になるとき、1日3〜4杯程度のコーヒーで尿酸値の低下が期待できると考えられています。

しかし、コーヒーのもつ尿酸値への効果は明確にはなっておらず、個人差があるため補助的な役割として位置付けておくといいでしょう。

また、生活習慣の改善のため高プリン体食品を避け、軽めの有酸素運動を習慣にすることが大切です。

尿酸値が高い状態を放置すると、痛風や尿路結石・その他合併症を引き起こしやすくなるため、早期にクリニックを受診して医師に相談してください。

生活習慣の改善を図ることが、症状を悪化させないために重要です。

エミシアクリニックでは、痛風発作を発症した際にオンライン診療で自宅で薬を受け取れます。

急な症状の変化にも対応できるよう、あらかじめLINE登録をして、すぐに医師へ相談できる状態にしておきましょう。



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