尿酸値の基準は何mg/dL?正常値・異常値の目安とすぐにできる対策を解説 | 【公式】EMISHIA CLINIC 丨 エミシアクリニック

尿酸値の基準は何mg/dL?正常値・異常値の目安とすぐにできる対策を解説

尿酸値の基準は何mg/dL?正常値・異常値の目安とすぐにできる対策を解説

「尿酸値の基準は何mg/dL?」
「尿酸の正常値と異常値の目安が知りたい」

このように、足の親指や関節に違和感を感じたりして、自分の数値が正常なのか異常なのか気になっている方も多いのではないでしょうか?

尿酸値の基準は男女共通で7.0mg/dL以下が正常範囲(※)とされており、基準を超えると「高尿酸血症」と診断され、放置すれば痛風や尿路結石などの疾患を引き起こします。
参照:厚生労働省「高尿酸血症」

尿酸値の基準を知ることは、単に痛風を予防するだけでなく、健康管理において極めて重要な指標となるのです。

本記事では、尿酸値の基準や正常値・異常値の目安から・主な疾患リスク・数値をコントロールする身近な方法を紹介します。

健康診断で尿酸値の異常が出た方や、痛風の症状が出た方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

上野 一樹先生

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生

2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任

尿酸値とは?体内での役割と生成の仕組み

尿酸値とは、「プリン体」が肝臓で分解された際に生じる最終代謝産物が、血液中にある濃度を示した数値です。

たとえば、尿酸値が5.0mg/dLであれば、血液1デシリットル中に5.0mlの尿酸が含まれています。

多くの方が「尿酸は体に悪いもの」と考えがちですが、実際には体内で重要な役割を果たしている一方で、過剰になると深刻な健康問題を引き起こす二面性を持つ物質です。

尿酸は、主に食事から摂取する外因性プリン体と細胞の新陳代謝により生じる内因性プリン体から生成されますが、通常は血液を通じて腎臓に運ばれ尿として体外に排出されます。

しかし、体内での尿酸生成が過剰になったり、排泄がうまくいかなかったりすると、尿酸が血液中に蓄積され「高尿酸血症」と呼ばれる状態になります。

尿酸値の基準値と正常値

男性・女性の尿酸値の基準値と正常値を紹介します。

性別による基準値と正常値の差は大きくありませんが、正確に把握すれば受診や経過観察に関する正しい判断をしやすくなります。

さらに、尿酸値が高い際に起こる高尿酸値血症と低い際に起こる低尿酸値血症についても解説するため、健康診断などで異常と診断された方も参考にしてください。

男性・女性別の基準値と正常値

男性・女性別の尿酸値の基準値と正常値は、以下のとおりです。

尿酸値の基準値と正常値

尿酸値は、年齢・性別を問わず7.0 mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。

一方、下限値は年齢や性別により異なり、男性は年齢が上がるにつれて尿酸値も上がる傾向です。

また、女性は女性ホルモンに含まれる成分(エストロゲン)が尿酸の排泄を促進する点を考慮して、正常値の下限が低く設定されていますが、閉経前後で基準が変化します。

血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症

一般的に、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断(※1)されます。

高尿酸血症は、検査結果の数値自体が病気なのではなく「生活習慣病のリスク要因」とされており、尿酸が体内に多く蓄積した状態です。

高尿酸血症の状態が継続すると、以下の重大な健康リスクを招く可能性があります。

  • 関節に尿酸結晶が沈着:痛風発作
  • 腎臓や尿管に尿酸が溜まる:尿路結石
  • 腎臓への慢性的な負担:腎障害(腎機能の低下)

とくに「尿酸値が8.0mg/dLを超えると痛風発作のリスクが上昇・9.0mg/dLを超えると急上昇する」(※2)との研究結果も出ており、自覚症状がない段階からの予防・改善が重要です。

少しでも数値が高めだと感じたら、放置せずに生活改善や医療機関の受診を検討しましょう。

※1参照:日本生活習慣病予防協会
※2参照:高尿酸値血症・痛風の治療ガイドライン

血清尿酸値2.0mg/dL以下が持続する場合は低尿酸血症

血清尿酸値が2.0mg/dL以下の状態が持続する場合は、「低尿酸血症」と診断されます。

低尿酸値症と診断されるのは比較的稀なケースですが、放置すると健康リスクにつながる可能性があるため注意が必要です。

低尿酸値症には特徴が異なる以下2つのタイプがあります。

名称尿酸排泄亢進型低尿酸血症尿酸産生低下型低尿酸血症
分類腎性代謝性
原因・腎尿細管障害
・抗利尿ホルモン分泌異常
・薬剤性
・遺伝性
・肝機能障害
・栄養障害
・飢餓状態
・先天性酵素欠損
リスク・運動誘発性腎障害
・腎結石
・腎血流障害
・急性肝不全
・基礎疾患の重症化

上記2つの低尿酸血症には異なる原因やリスクがあり、どちらかを特定する必要があります。

たとえば、腎性の疾患である尿酸排泄亢進型低尿酸血症は運動誘発性の障害を引き起こす可能性があり、激しい運動を避けなければなりません。

低尿酸血症の多くは無症状でリスクを感じづらい疾患ですが、検査結果が血清尿酸値2.0mg/dL以下の場合は、医療機関を受診しましょう。

尿酸値が高くなる・高い原因

尿酸値が高くなる・高い原因は主に以下の3つです。

食事や運動不足などの生活習慣から、体質・遺伝など、改善が難しい原因もあります。

ここでは、尿酸値が高くなる上記の原因について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

食事の影響

食生活は尿酸値に大きく影響を与えます。

とくにプリン体を多く含む食事や尿酸の代謝にかかわる成分を多く摂取すると、尿酸値が上昇します。

尿酸値が高くなりやすい代表的な食べ物を以下にまとめました。

食べ物プリン体含有量(mg/100g)
鶏レバー312mg
牛レバー220mg
牛もも肉144mg
豚ヒレ肉120mg
ベーコン62mg
タラ白子560mg
カツオ211mg
マグロ157mg
明太子159mg
参照:公益財団法人 痛風・尿酸財団「食品・飲料中のプリン体含有量

ビールや日本酒・レバーなどにはプリン体が多く含まれており、体内の尿酸値を直接上昇させます。

また、酒類に含まれるアルコールやジュースには尿酸生成を促進する成分が含まれており、間接的に尿酸値の上昇を促します。

プリン体を多く含む食べ物はもちろんですが、そうでない食べ物でも尿酸値が高まる可能性があるため、正しい知識をつけるように心がけましょう。

ストレスや運動不足・脱水による影響

ストレスや慢性的な運動不足・脱水なども尿酸値に影響し、これらの状態が続くと尿酸の排泄が低下しやすくなり、結果的に尿酸値が高まる原因となります。

たとえば、ストレスがかかると交感神経が活発になり、腎臓での尿酸排泄が低下しがちです。

また、運動不足は基礎代謝や腎機能を低下・脱水状態は尿を濃縮させ、尿酸の排出効率が下がります。

とくに夏場や激しい運動後の水分不足は、尿酸値の急上昇や痛風発作の引き金になる場合があるため、こまめな水分補給が大切です。

体質や遺伝による影響

生活習慣だけでなく、体質や遺伝による影響で尿酸値が高くなるケースも少なくありません。

実際に、生活習慣に関係なく尿酸値の基準を超えやすい体質を持つ人が存在します。
※参照:関西医科大学

そのため、家族に痛風や高尿酸血症の方がいる場合、自身も発症リスクが高まるとの認識が必要です。

とくに、若年男性での高尿酸血症や痛風の早期発症は、遺伝子が関与しているとの研究結果も発表されています。
※参照:東京大学・東京薬科大学・防衛医科大学校

「家系的に痛風持ちが多い」「父親が若い頃から痛風だった」という場合は、年齢や性別にかかわらず自分の数値にも注意しましょう。

尿酸値を放置する疾患リスク

尿酸値の異常を放置すると、以下3つの疾患リスクを引き起こす恐れがあります。

尿酸値を放置する疾患リスク

上記の疾患リスクについて詳しく解説するので、尿酸値異常の心配がある方は、自身と置き換えて読んでみてください。

痛風発作

血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると、「痛風発作」のリスクが高まります。

痛風は、血中の尿酸が結晶化し、関節内に蓄積されることで激しい炎症を起こす疾患です。

最も多くみられるのが足の親指の付け根(第一中足趾関節)の激痛や腫れで、発熱や関節痛が出るケースもあります。

また、尿酸値が8.0mg/dLを超えると発症リスクが急上昇するため、症状が出ていなくても対策をしたほうがよいでしょう。

初期段階では、違和感や軽度のむくみ程度で済む場合もあるため、早めの受診がおすすめです。

痛風の初期症状についてはこちら
痛風の初期症状は足のピリピリ?前兆や原因・対処法をわかりやすく解説

肝機能障害・尿路結石・肝不全

尿酸値が高い状態が続くと、肝臓や尿管に尿酸結晶が沈着し、以下の疾患を抱えるリスクが生じます。

  • 尿路結石:腎臓や尿管に結石ができ、腰痛・血尿・排尿困難を引き起こす
  • 腎機能低下:腎臓に負担がかかり「慢性腎臓病(CKD)」を引き起こす
  • 肝機能障害・肝不全:重篤な肝不全につながる可能性がある

尿路結石は激しい痛みや血尿など、辛い症状を引き起こす疾患です。

肝機能低下は倦怠感や食欲不振・吐き気などの症状からはじまり、放置し続けると肝硬変などの生命を脅かす恐れがある疾患につながります。

また、肝機能障害や肝不全のような重篤な状態に進行する可能性もあります。

上記いずれかの症状が出ると危険な状態であるサインとなるため、早めに受診しましょう。

動脈硬化・心血管疾患

尿酸値が上昇すると、動脈硬化や心血管疾患などの独立したリスク因子となり得ます。

高尿酸値血症が続くと、血圧が上がりやすくなり、尿酸の代謝により発生する活性酸素が血管の炎症や酸化ダメージを促進します。

尿酸値の上昇は痛風や肝機能にかかわるリスクだけでなく、血管疾患のリスクを高めるため、命にかかわる疾患を招く恐れがある点も認識しなければなりません。

尿酸値を下げる身近な方法

尿酸値は、以下2種類の日常生活の身近な改善で下げられる可能性があります。

食事や飲み物の見直しは始めやすく、継続すれば効果に期待できます

ここでは、食事や飲み物の具体的な改善方法について解説するので、尿酸値が気になる方は、ぜひ実践してみてください。

尿酸値の下げ方についてはこちら
尿酸値を下げる方法|効果に期待できる食べ物や飲み物・運動法を解説

プリン体の摂取量を減らす

尿酸は「プリン体」が体内で分解されてできる代謝産物であり、プリン体の摂取量を抑えると尿酸値を下げられます。

体内で生成される尿酸を下げられるため、プリン体の摂取量を減らすことは、尿酸値のコントロールに直結します。

レバーやサケなどの食品を完全に断つ必要はありませんが、過剰摂取を控えるように心がけましょう。

ただし、急激に食事制限をすると別の問題(体調不良や摂食障害など)が起こる可能性があるため、自身のペースで徐々に進めてください。

たとえば、プリン体が多い加工食品を減らすなど、無理のない範囲で進めることで、安定して継続できます。

飲み物に気を付ける

尿酸値をコントロールするためには、「なにをどれだけ飲むか」も重要な要素であり、飲み物に対する正しい知識をつける必要があります。

たとえば、アルコール類は尿酸の排泄を制御する作用、糖分の多い清涼飲料水は尿酸を上げる作用があるため、摂取量には注意が必要です。

一方、脱水状態は効率のよい尿酸の排泄の妨げになるため、とくに夏場は適度な水分補給を心掛けましょう。

適度に尿酸の排泄をするためにも、水分摂取に気をつけてください。

痛風とポカリスエットの関係についてはこちら
痛風にポカリスエットを飲むのは逆効果の可能性あり!飲んでもいい飲料についても解説

尿酸値が気になるときの受診タイミングと診療科

健康診断で尿酸値が基準を超えたり、痛風を疑うような違和感がある方は、「病院を受診するべき?」「何科を受診したらいいの?」と悩んでいるでしょう。

ここでは、病院を受診するべき数値の基準と、尿酸値を専門に取り扱う診療科・近年需要が高まっているオンライン診断について詳しく解説します。

尿酸値の検査結果で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

受診・治療するべき数値の基準

尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸値血症」と診断されるため、医療機関の受診と治療や生活習慣の改善が推奨されています。

さらに、以下の状態に当てはまる場合は、一刻も早い受診がおすすめです。

  • 尿酸値が8.0mg/dL以上の場合
  • 関節の腫れや痛みを感じる場合
  • 腰痛や血尿・排尿痛がある場合

尿酸値は7.0mg/dLを超えると異常値とされ、8.0mg/dLを超えると痛風発作などのリスクが一段と高まります

また、関節の腫れや痛みは痛風、腰痛や血尿・排尿痛は尿路結石の疑いがあるため、速やかな受診が必要です。

無症状の場合でも疾患が進行する場合もあるため、尿酸値が7.0mg/dLを超えた段階で医師に相談するとよいでしょう。

内科・肝臓内科が一般的

尿酸値が高くて医療機関を受診する場合は、以下の診療科が一般的です。

  • 一般内科
  • 肝臓内科

一般内科は、生活指導や薬の処方など、高尿酸値血症の初期対応として受診できます。

一方、肝臓内科は尿酸の代謝や排泄に関係する臓器の検査や治療が必要な場合に受診します。

また、最近では痛風や高尿酸血症に特化した専門クリニックも増えており、より専門的なアドバイスを受けたい方におすすめです。

たとえばエミシアクリニックでは、痛風や尿酸値に関する相談をオンラインで受け付けており、忙しい方でも安心して利用できます。

痛風になった際に受診するべき診療科についてはこちら
痛風を疑ったら何科を受診すべき?病院へ行くタイミングや行かないとどうなるかを医師が解説

オンライン診断も可能

仕事が忙しくて病院に行く時間がない方には、オンライン診断がおすすめです。

オンライン診断では、病院を訪れずにスマートフォンで医師に相談できるため、病院の受診が面倒な方や、忙しい方でも気軽に利用できます。

自宅や仕事の休み時間でも簡単に相談できるため、受診のハードルが低く、疾患の早期発見にもつながるでしょう。

尿酸値が気になる方はエミシアクリニックのオンライン診療!

エミシアクリニック痛風治療LP

エミシアクリニックのオンライン診断は来院不要のため、全国どこからでも相談が可能

当院でオンライン診断を受けるメリットは、以下のとおりです。

  • 24時間365日診察の受付が可能
  • スマートフォン1台で診察から治療まで完結する
  • 定額プランを活用すれば治療費の支出が予測できる
  • 診察時間が約10分で忙しい方でもスキマ時間に利用できる

スマートフォン1台・インターネット上で診察から処方までが完了するので、外出が難しい方や、忙しい方でも気軽に受診できます。

手間をかけずに受診・治療ができるため、尿酸値や痛風の治療でマストな継続治療の負担がない点も魅力です。

かかる費用は治療薬のみで、診察料・送料が0円なのも嬉しいポイント。

最短当日に薬をお届けするので、痛風の症状がつらい方はLINEからお気軽にご相談ください。

尿酸値は基準値の把握と早めの対策が大切

尿酸値の基準値の上限は年齢・性別を問わず7.0 mg/dLで、基準よりも高いと「高尿酸血症」、低いと「低尿酸血症」と診断されます。

尿酸値は異常値でも自覚症状がない場合も多く、正常ではないと自覚しつつも放置されがちです。

しかし、異常値を放置し続けると重篤な疾患を招く恐れもあり、場合によっては生命の危険すら招きます。

そこでおすすめなのが、近年需要の高まりをみせている「専門クリニックによるオンライン診断」です。

エミシアクリニックのオンライン診断は、スマートフォンから気軽に相談できます。

さらに、尿酸値異常に関する専門性も高いため、適切な治療や指導に期待できます。

尿酸値に関する悩みを抱えている方は、まず気軽に利用できる「エミシアクリニック」のオンライン診断を受診してみましょう。

side_reservation side_reservation
side_reservation
side_reservation