低用量ピルには避妊効果がないって本当?正しい服用方法・注意点を徹底解説! | 【公式】EMISHIA CLINIC 丨 エミシアクリニック

低用量ピルには避妊効果がないって本当?正しい服用方法・注意点を徹底解説!

低用量ピルには避妊効果が無いって本当?

「低用量ピルは避妊効果がないものだって聞いたけど、本当なのかな?」

低用量ピルは、正しく使用すれば避妊効果が期待できるものです。

実際に、WHO(世界保健機関)の報告によると、低用量ピルを理想的な条件下で使用した場合の避妊効果は99.7%とされており、これは他の避妊法と比較しても極めて高い数値。
※出典:WHO「Medical Eligibility Criteria for Contraceptive Use

避妊効果がないと考えていたり実際に服用して失敗してしまった方は、使い方に誤りがあった可能性があります。

そこで本記事では、低用量ピルの効果や仕組み・正しい使用法について詳しく解説します。

この記事を読めば安心して性生活を楽しめるだけでなく、望まない妊娠のリスクを減らせるはずです。

低用量ピルに関する誤解や悩みを解消し、不安を感じず服用できるよう、最後までしっかりと目を通してください。

上野 一樹先生

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生

2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任

低用量ピルは99.7%の避妊効果が期待できる

低用量ピルは正しい服用で、99.7%の避妊効果が期待できます。

避妊効果が得られる主な理由は、以下3つです。

①低用量ピルの仕組み
  • 排卵の抑制
  • 子宮内膜への着床阻止
  • 精子の子宮内侵入阻止

低用量ピルには2種類のホルモンが含まれており、摂取すると脳下垂体(※)の働きを抑制されます。
※全身のホルモンのコントロールセンターで、体中の様々な機能を調節する器官

その結果排卵を促すホルモン(※)の分泌も抑えられ、排卵がストップし避妊効果が得られるのです。
※LH(黄体形成ホルモン)・FSH(卵胞刺激ホルモン)

またピルに含まれるホルモン量は女性の体内で分泌される量よりも少ないため、子宮内膜が受精卵の着床に適した厚さになりません

さらにピルの作用により子宮頸管粘液の粘度が高くなり、精子が子宮内に侵入しにくくなります。

避妊効果はこれらの複合的な作用によって、期待できるでしょう。

低用量ピルの避妊効果は服用7日目以降

②低用量ピルの避妊効果は服用7日目以降

低用量ピルの避妊効果は、一般的に服用開始から7日目以降(8日目)からです。

低用量ピルの成分が体内で十分な濃度に達し、避妊効果を発揮するまでに時間を必要とします。

ただし生理初日から服用を開始した場合は例外で、初日から避妊効果が期待できるでしょう。

生理開始時は自然とホルモンレベルが低下しており、低用量ピルの成分がより効果的に作用しやすい状態にあるため、期間が異なります。

「低用量ピル避妊効果何日目から?」と考える方も多いですが、7日目以降と覚えておいてください。

効果が得られるまでの期間を理解し、適切な対応をしましょう。

服用条件別の避妊率(飲み忘れ・コンドームとの併用)

低用量ピルの避妊効果は、服用状況によって以下のように大きく変動します。

この数値の違いは、日常的な服用管理の重要性を物語っています。

飲み忘れがある場合、統計的には100人中9人が妊娠する可能性があり、これは決して無視できないリスクといえるでしょう。

また、低用量ピルを単独で服用した場合とコンドームなどの避妊を併用すると、以下のようにより高い確率で避妊が可能です。

避妊方法避妊率失敗率
低用量ピル単独(理想的使用)99.7%0.3%
低用量ピル単独(飲み忘れ有)91%9%
コンドーム単独98%2%
ピル+コンドーム併用ほぼ100%0.01%未満
※参照:日本産科婦人科学会「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン (改訂版)

この併用効果は、それぞれの避妊法の失敗率が重複する確率が極めて低いことに基づいています。

低用量ピルとコンドームを併用した避妊方法は、統計的にみると実質100%に近い確率で避妊が可能です。

ピルの種類と避妊効果の違い

ピルには複数の種類があり、避妊を主目的とするものから月経困難症の治療を主目的とするものまで、その効果と適応は多岐にわたります。

以下の表は、各ピルの種類別避妊効果とパール指数(※)を示したものです。
※パール指数とは、特定の避妊法を1年間使用した100人の女性のうち妊娠する人数を表す指標

ピルの種類避妊率
(完璧な使用)
パール指数主な製品名主な目的
低用量ピル99.7%0.3・トリキュラー
・マーベロン
・ラベルフィーユ
避妊
超低用量ピル99%程度1~3・ヤーズ
・ドロエチ
月経困難症・避妊
LEP(治療用ピル)・フリウェル
・ルナベル
生理痛緩和・月経不順治療
ミニピル99%0.3~1・セラゼッタ
・アザリア
避妊(血栓リスクが高い女性向け)
OC(経口避妊薬)99%0.1~0.3避妊
※参照:日本産科婦人科学会「低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤ガイドライン

低用量ピルやOC(経口避妊薬)は、パール指数0.1~0.3高い避妊効果を示していることが分かります。

一方、LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)は月経困難症の治療を主目的としており、避妊効果については明確なデータがありません。

そのため、避妊目的としてピルを服用する場合は、「低用量ピル」「OC(経口避妊薬)」が良いでしょう。

低用量ピルの効果はいつから現れる?

低用量ピルの避妊効果が現れるタイミングは服用開始のタイミングによって大きく異なり、即日から7日間と幅があります。

低用量ピルの避妊効果発現時期は、以下の通りです。

これらのタイミングの違いを正確に把握することで、不要な妊娠リスクを回避できるでしょう。

以下で詳しく見ていきましょう。

生理初日から服用した場合

生理初日に低用量ピルの服用を開始した場合、避妊効果は服用開始から即日で現れます

月経周期において、生理が始まる時期は卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の両方が自然に最低レベルまで低下しています。

この状態で低用量ピルを服用すると、外部から供給されたホルモンが速やかに脳下垂体の視床下部に作用し、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌を即座に抑制します。

この結果、排卵を促すホルモンカスケードが服用開始日から遮断され、避妊効果が発揮されるのです。

日本産科婦人科学会のガイドラインでも、「月経第1日目からの服用開始では追加避妊法は不要」と明記されており、医学的にもこの即効性が認められています。

生理開始以外に服用を始めた場合

生理初日以外のタイミングで低用量ピルの服用を開始した場合、避妊効果が現れるのは服用開始から約7日後となります。

この遅延が生じる理由は、体内のホルモン環境が低用量ピルの成分に対して十分に反応するまでの時間が必要だからです。

月経周期の途中でピルの服用を開始する場合、体内では自然な卵胞の発育や排卵準備が既に進行している可能性があります。

この期間中は、既に発育を開始している卵胞が排卵に至る可能性があるため、コンドームなどの他の避妊法を必ず併用するようにしましょう。

2シート目の服用を開始した場合

2シート目以降の低用量ピル服用において、適切な休薬期間(7日間)を経て次のシートを開始する場合、避妊効果は服用再開から即日で現れます

この継続的な効果が得られる理由は、1シート目を正しく服用したことにより、体内のホルモン濃度が一定の治療域に安定して維持されているためです。

そのため、2シート目の服用開始時には既に排卵抑制効果が保たれており、追加の避妊法は必要ありません

ただし、この効果を確実に得るためには、休薬期間を正確に7日間とすることが絶対条件。

休薬期間が8日以上に延長すると、血中ホルモン濃度の低下により排卵が再開する可能性があり、避妊効果が低下するリスクが指摘されているため注意しましょう。

低用量ピルで期待できるその他の効果

③低用量ピルで期待できる効果

低用量ピルには、以下の効果も期待できます。

  • 生理痛の軽減
  • 月経量の減少
  • 肌荒れの改善
  • 子宮内膜症や子宮筋腫のリスク軽減
  • 生理日のコントロール
  • 月経前症候群(PMS)の症状緩和

避妊目的だけでなく、生理痛が重かったり生理日をずらしたりするために服用する方も少なくありません。

また月経不順の改善や、貧血症状の軽減にも効果が期待できます。

ひとくちに生理痛と言っても症状の現れ方は人それぞれなので、ピルを服用する前に症状の程度を医診断してみることをおすすめします。

低用量ピルは、以下のような副作用が出る可能性もあるので注意しましょう。

  • 頭痛・偏頭痛
  • 悪心・嘔吐
  • 乳房の張り
  • 不正出血
  • 下腹部痛など

参照:日本婦人科学会「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン (改訂版)」

基本的に1~3カ月程度で消失するケースが多いですが、症状が続いたり辛い場合は無理はせず医師に相談してください。

生理痛の重さ診断レベルはこちらから
>>生理痛の重さレベル診断!対処法や取り組むべき目安も解説

ピルの詳しい副作用についてはこちらから
>>低用量ピルの副作用は怖い?

低用量ピルを服用しても避妊ができない原因

④低用量ピルを服用しても避妊ができない原因 (2)

低用量ピルを服用しても避妊ができない場合、以下4つの原因が考えられます。

「適当に飲んでしまっている」「面倒だからネットで購入している」方は、ピルを服用していても避妊ができていない可能性もあるため要注意です。

対策についても説明しているので、万が一が起きないためにも服用前に理解しておきましょう。

正しい服用ができていない

飲んだり飲まなかったりなど正しい服用ができていない場合、十分な避妊効果が得られない可能性が高いです。

低用量ピルの避妊効果を得るためには、正しい服用方法を守ることが不可欠となります。

初めて低用量ピルを服用する場合、生理の初日~5日目までの間に開始するのが基本です。

21錠タイプは1シート飲み終えたら、7日間休薬期間を設けてから次のシートを開始してください。

エミシア 低用量ピルの服用方法

毎日決まった時間に服用することが大切で、万が一飲み忘れてしまうと避妊効果が低下する可能性もあります。

飲み忘れには以下のような対策がおすすめです。

⑤低用量ピルの飲み忘れ防止対策
  • 毎食後・歯磨き後など生活習慣に合わせて服用時刻を決める
  • スマートフォンのアラーム機能を使用する
  • アプリなどで服薬記録をつける

低用量ピルを服用しているからとゴムをつけずに性行為を行うと、避妊ができていなかったり性感染症にかかることも考えられます。

低用量ピルを正しく服用しつつ、性行為の際は必ずコンドームを付けましょう。

服用後に嘔吐した

低用量ピルを服用した後に嘔吐してしまうと、避妊効果が失われる可能性があります。

これはピルに含まれるホルモンが、体内に十分に吸収されないことが原因です。

一般的に服用後2~3時間以内に嘔吐した場合、ピルの効果が十分に得られない可能性が高くなります。

もし服用後に嘔吐してしまった場合は、すぐに医師や薬剤師に相談することで、適切な追加の避妊対策を講じることができるはずです。

また体調不良時や他の薬剤を併用する際には、事前に医療専門家に相談しましょう。

低用量ピルは正しく服用することで避妊効果が期待できますが、嘔吐などの予期せぬ事態が起こる可能性も考慮に入れておく必要があります。

自身の体調や生活リズムを把握し、万が一の対策を事前に知っておくことで、不安なく使用できるでしょう。

飲み忘れた

低用量ピルの飲み忘れは、避妊効果を著しく低下させる一般的な原因です。

飲み忘れが発生すると、体内のホルモン濃度が不安定になり、排卵抑制効果が減弱することで妊娠の可能性が高まります。

特に、連続して24時間以上の飲み忘れが発生した場合、血中のホルモン濃度は治療域を下回り、卵巣機能の回復が徐々に始まります。

飲み忘れが発生した場合でも、迅速かつ適切な対処により避妊効果を回復できるケースは存在しますが、飲み忘れないことが重要です。

正規品ではないピルを服用した

正規品ではない低用量ピルを服用すると、避妊できない可能性があります。

インターネットなどで安易に入手できる非正規品のピルは、有効成分の含有量が不適切であったり、全く含まれていなかったりすることもあるのです。

また海外から持ち込まれる偽造薬は知的財産権を侵害するものであり、個人輸入や海外からの持ち込みは処罰の対象となる可能性もあります。
参照:厚生労働省

さらにインターネットで適当な種類を購入して、体質に合っていないピルを服用することで効果が期待できないケースも。

特に超低用量ピルを飲んでいる場合、体質によってはホルモンが足りず効果が出ないケースも考えられます。

低用量ピルと超低用量ピルの違い
低用量
ピル
超低用量
ピル
エストロゲン量30μg~35μg20μg以下
副作用の
リスク
低め低用量ピル
より低め
避妊効果高め高め
(低用量ピルとほぼ同等)

早く手に入れたい気持ちを優先し、インターネットで安易に入手するのではなく、必ず医療機関を受診し医師の処方を受けてください。

医師は患者さんの体調や既往歴を考慮し、個々に合った低用量ピルを選択する他、正しい服用方法や注意点についても詳しく説明してくれます。

正しい知識と適切な使用法を身につけることで、低用量ピルの避妊効果が期待できるでしょう。

周囲の目を気にせず購入するなら「オンライン診療」がおすすめ!

エミシアクリニック公式サイト

周りの目が気になる方には、低用量ピルの「オンライン診療」がおすすめです。

避妊目的でピルを使用したいと考えていても、病院で直接相談するのは言いづらく勇気がいるもの。

「周囲に知られたくない」「バレたくない」という気持ちから、正規品ではない危険な薬を購入してしまう方もいるかもしれません。

しかしオンライン診療を利用すれば、そのような心配は不要です。

自宅のようなプライバシーが守られる環境で、安心して医師に相談できます。

エミシアクリニックでは、365日24時間いつでもスマホ一つでどこでも診療が可能です。

最短即日で薬が手元に届くため、営業日を気にする必要なく低用量ピルを入手できます。

利用者の声

ピル処方は「通院が必須」という認識でしたが、LINEのチャットとビデオ通話だけで処方してもらえるのは驚きでした。オンライン上でも綿密に体質のことなどカウンセリングしてくださったので安心です。またお願いしようと思います。
S・Nさん 20代

無料カウンセリングなのに、とても親身になって相談に乗ってくれました。初めてのピル処方でしたが、不安要素を取り除いていただけた上での案内だったので、大満足です。
N・Eさん 20代

「医師の診察ありで安心してピルを服用したいけれど、周囲の目が気になる方」はぜひエミシアクリニックにご相談ください!



低用量ピルと避妊に関するよくある質問

低用量ピルに関する質問をご紹介します。

これらの疑問を解消することで、安心してピルを選択し活用することができるでしょう。

それぞれ詳しく解説します。

低用量ピルの避妊失敗率は?

低用量ピルの避妊失敗率は、理想的な使用条件下ではパール指数0.3%すなわち避妊率99.7%と極めて高い数値を示しています。

前述の通り、低用量ピルは他の避妊法と比較しても高い避妊効果を発揮することが証明されていると言えるでしょう。

しかし、飲み忘れや服用時刻の不規則性がある場合、避妊成功率は91%まで低下し、結果として100人中9人が意図しない妊娠に至る可能性があります。

特に、連続2日以上の飲み忘れや新しいシートの開始遅延は排卵再開のリスクを急激に高める恐れがあるため、注意が必要です。

低用量ピルは中出しにも避妊効果がある?

低用量ピルを正しく服用している場合、中出し(膣内射精)に対しても高い避妊効果を発揮します。

これは、低用量ピルの作用機序が射精のタイミングや精子の存在に依存しない排卵抑制を主体としているためです。

しかし、低用量ピル服用中であっても妊娠リスクをゼロにすることは不可能

前述のパール指数0.3%が示すように、1000人中3人程度は意図しない妊娠が発生する可能性があります。

そのため、低用量ピルと服用しているからと安心せず、コンドームなどの避妊法と併用するようにしましょう。

低用量ピルは40代でも服用できる?

低用量ピルは40代女性においても服用可能であり、主に以下の目的で幅広く活用されています。

  • 月経不順の改善
  • 生理痛の緩和
  • 更年期症状の管理

特に40代前半の女性では、避妊効果と月経随伴症状の改善という二重のメリットを得ることができます。

ただし、40歳以降の低用量ピル使用には血栓症(血管内血栓形成症)のリスクが増加する可能性があるため、包括的な健康評価が不可欠です。

低用量ピルは子供ができにくくなる?

低用量ピルの長期服用が将来の妊娠能力に悪影響を与えることはなく、服用中止後には正常な排卵機能が回復します。

低用量ピル服用中止後の排卵再開に関しては、約90%の方が3ヶ月以内に排卵が再開している(※)との報告もあります。
※参照:低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤

長期服用者でも、服用期間の長さと排卵回復期間に相関関係は認められていないため、望まない妊娠を防ぐためにも有効的に活用しましょう。

避妊効果を得るために低用量ピルは正しく服用しよう!

低用量ピルは、正しく服用すれば99.7%の避妊効果が期待できる薬です。

排卵を抑制し子宮内膜の着床を阻止するなど、複数の作用により避妊効果を発揮します。

しかし飲み忘れや服用後の嘔吐などにより、効果が低下する可能性もあります。

また正規品ではないピルの服用は効果に影響を及ぼすだけでなく、危険が伴う可能性も。

ピルを服用する場合、服用方法やリスクについても教えてくれる医師のもとから購入しましょう。

オンライン診療のエミシアクリニックでは、診察に入る前でも、ピルに関する悩みや疑問を解決できるよう努めています。

また診療後のアフターフォローも無料で承っており、いつでも医師・カウンセラーへの相談が可能です。

低用量ピルの服用に悩んでいる方は、お気軽にエミシアクリニックにご相談ください。



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