痛風は、結晶化した尿酸が関節に蓄積することが原因。
治療薬で関節に溜まった尿酸結晶を消失させることが痛風完治の第一歩というわけです。
痛風は自然に痛みが和らぎますが、市販薬の痛み止めを使っているだけでは根本的な治療になりません。
そこで今回は、痛風を治すにはどうしたいいか悩んでいる方に向けて痛風の治し方 を解説。
痛風の激しい痛みに悩んでいて、治す方法を知りたい方は目を通してください。
痛風の治し方・治療法は2種類
痛風や尿酸値が高い「高尿酸血症」という症状の治療を始める尿酸値の基準値が以下の通り。
尿酸値が8.0mg/dl以上で痛風をはじめとする合併症を引き起こしている場合、一般的には薬物治療を行います。
尿酸値8.0mg/dl以下の場合でも、痛風発作をすでに起こしている場合は薬での治療が必要です。
また尿酸値9.0mg/dl以上と尿酸値が高すぎる場合も、薬物治療を考慮すると言われています。
痛風治療は、尿酸値や合併症の有無で治療の必要性・治療内容を患者さんごとに見極めていかなければなりません。
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そのため、痛風の治し方も以下で解説する2パターンにわかれます。
痛風発作に対する治療
痛風発作(痛風による突然の痛み)がすでに起きている場合は、次の薬で治療していきます。
痛風発作を引き起こしている場合、まずは上記いずれかの薬で痛風による関節炎にアプローチ。
患者の重症度や体質にあわせて、どの薬で治療していくのかを検討します。
この痛風関節炎の治療を行うことで、痛風の根本的な原因である関節に蓄積した尿酸結晶を取り除くことができます 。
痛風関節炎に効果的な薬で関節に蓄積した尿酸結晶が消失したら、後述で解説する「尿酸降下薬」で尿酸値を下げていくという流れです。
高尿酸血症に対する治療
痛風予備軍である高尿酸血症の方は、以下の薬で尿酸値を下げる治療を行います。
また、すでに痛風発作を起こしている方は、前述した通り痛風関節炎を治療した後に上記の薬で尿酸値を下げていきます。
痛風発作を一度起こすと再発を繰り返すため、尿酸値降下の治療も必要というわけです。
また、痛風の前兆・初期症状が出ている場合、「コルヒチン」を投与して痛風発作を予防することもあります。
痛風の症状を緩和できる市販薬はある?
ロキソプロフェンやイブプロフェン といった非ステロイド性抗炎症薬が含まれている市販薬を服用することで、痛風による痛みの緩和が期待できます。
- ロキソニンS
⇒有効成分:ロキソプロフェンナトリウム水和物 - イブA錠
⇒有効成分:イブプロフェン
上記の市販薬には痛風による痛みの緩和は期待できますが、痛風予防の効果や尿酸値を下げる効果は期待できません。
一時的な痛み止めなので、市販薬では痛風を治すことは難しいです。
痛風を根本から治したいのであれば、病院で専用の治療薬を処方してもらいましょう。
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痛風発作の服用で注意すべき市販薬
「アスピリン」が含まれている市販薬は痛風発作に使用できません。
アスピリンを常用投与すると尿酸値が上昇するからです。
- バファリンA錠
- エキセドリン
- ケロリン
など
一方でアスピリンを含む市販薬を大量投与すると、尿酸値が急激に低下。
尿酸値が急に低下すると関節内の尿酸結晶が剥がれ落ちてしまい、激しい痛みを伴う痛風発作を起こす危険性があります。
尿酸値が高い方や痛風発作を引き起こしている方は、アスピリンを含む市販薬は投与しないでください。
https://emishia-clinic.jp/media/uricacid-level-high/
痛風を早く治すなら治療中の食事も大切
痛風を少しでも早く治すなら、食生活の改善も大切。
尿酸値を上げるプリン体を多く含む食品を避けたり、尿酸値を下げるはたらきのある食品を摂取したりすることで痛風の早期改善が期待できます。
- えび
- 干物類
- レバー(牛、豚、鶏)
- いわし
- かつお
- マグロ
- さけ
- ひらめ
- するめいか
- 牡蠣
- たらこ
- うに
- 納豆
- そば
など
- ヨーグルト
- 牛乳
- チーズ
- オレンジ
- キウイ
- いちご
- レモン
- グレープフルーツ
- パプリカ
- ブロッコリー
- かぼちゃ
- じゃがいも
- バナナ
- ひじき
- ワカメ
- ほうれん草
- 大根
- なす
- しいたけ
- えのき
など
肉類・魚類・干物類はプリン体が多いため、尿酸値が高い人や痛風の人は控えてください。
一方で、乳製品・野菜・果物・きのこ類 は尿酸値低下に効果的。
尿酸値を下げたり余分な尿酸の排泄を促すはたらきがあるため、痛風予防や痛風改善に適しています。
痛風を少しでも早く治したい方は、上記の食品を参考に食生活を見直してください。
https://emishia-clinic.jp/media/uricacidlevel-high-food/
https://emishia-clinic.jp/media/uricacidlevel-lower-food/
痛風が完治するまでに必要な治療期間
痛風が治るまでに要する治療期間が次のとおり。
痛風の原因となる関節内の尿酸結晶を完全に取り除くまでには、最大33ヶ月もかかるといわれています。
※参考:株式会社三和化学研究所
高尿酸血症の治療では、目標値である尿酸値6.0mg/dL以下まで薬などで下げていきます。
上述したように急激に尿酸値を下げると痛風発作を起こすため、尿酸値を正常まで下げる治療も3ヶ月〜6ヶ月と長い時間が必要になるというわけです。
痛風の治療には長い期間を要するため、痛風の方は早めに治療を始めましょう。
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まとめ:病院の治療薬で痛風の原因にアプローチ
痛風をきちんと治すのであれば、病院で投薬治療を受けてください。
今回解説したように、痛風発作を起こしているかどうかで痛風の治し方が変わってきます。
- NSAID:抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用のある薬剤
- ステロイド:炎症を鎮める作用のある薬剤
- コルヒチン:痛風発作の緩解や予防作用のある薬剤
- 尿酸産生抑制薬
⇒尿酸の生成を抑えて尿酸値を下げる薬 - 尿酸排泄促進薬
⇒尿からの尿酸排泄を促す薬
市販薬でも痛風による痛みの緩和は期待できますが、痛風の予防・改善の効果は期待できません。
一時的な痛み止めにしかならないため、痛風を根本から治すなら病院で薬を処方してもらいましょう。
痛風は緩和しても再発を繰り返すため、痛風になった方は早めに病院で治療を受けてください。
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