ED(勃起不全)は、生活習慣の乱れや加齢、ストレスなどのさまざまな要因で起こる症状です。
食事を見直せばEDが改善するのではないかと考える方もいると思いますが、食生活の改善だけで症状が解消されるケースはまれです。
しかし、栄養バランスを整えることは、血流やホルモンバランスの改善に役立ちます。
EDの症状を軽減させる場合もあり、男性機能の維持において重要な働きをもつでしょう。
この記事では、EDと食事の関係性や改善が見込める栄養素、生活習慣についてわかりやすく解説します。
EDを悪化させるリスクとなる要因やセルフケア以外の対策法も紹介しますので、チェックしてみてください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
食べ物を意識すればEDは治る?食事との関係性を解説
偏った食生活は、EDの一因となる場合があります。
たとえば、脂っこい食事やカロリーの高い食事を続けていると血管がダメージを受け、動脈硬化(※)が進むリスクが高まります。
※動脈(血液を全身に運ぶ血管)が硬くなり、血流の流れを妨げる状態になること
動脈硬化は、ペニスへの血流が低下する要因となり、EDを引き起こす可能性が高まるのです。
一方で、栄養バランスの取れた食生活は、血流やホルモンバランスを整え、ED症状を和らげたり、進行を止めたりする効果が期待できます。
ただし、効果を実感できるまでは継続的に取り組むことが必要です。
体質や生活習慣によって個人差がありますが、数カ月以上の継続が必要となるケースもあります。
食事改善はEDの治療ではなく、あくまでもEDのリスクを下げるサポートとして捉えましょう。
※参考:厚生労働省
EDを引き起こす代表的な原因について知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
食事で改善を目指せるED(勃起不全)の特徴
食事や生活習慣の見直しによってEDの改善が期待できるのは、軽度のEDや一時的に機能が低下しているケースです。
過度なストレスや一時的な疲労などが関与している場合は、食生活の改善による効果が認められやすいでしょう。
一方で、以下に挙げる病気や精神状態が関係している場合には医師による治療が望ましいです。
- 糖尿病
- 高血圧
- 慢性腎臓病
- うつ病
- 過去のトラウマ
※参照:ED診療ガイドライン
自分の症状がどの程度かわからない場合や、EDの症状が長期的に続いている場合も、早めに専門医へ相談しましょう。
エミシアクリニックのオンライン診療なら、自宅でED治療の予約や相談、処方まで完結できます。
人目を気にせず、安心して医師に相談したい方は、是非一度ご相談ください。
性交渉に対してトラウマがある方は、以下の記事もチェックしてみてください。
ED改善を目指せる食べ物・栄養素一覧
食事によってEDの改善を目指す場合は、血流を促す成分や、男性ホルモンの生成を助ける栄養素を意識的に取り入れることが大切です。
EDの改善に役立つ食材や栄養素は以下のとおりです。

- 【亜鉛】牡蠣・豚レバー・牛肉
- 【アルギニン】鶏肉・マグロ
- 【シトルリン】キュウリ・スイカ
- 【カルニチン】羊肉・牛肉
- 【DHA・EPA】サンマ・サバ
- 【ビタミンE】卵・大豆・かぼちゃ
- 【ビタミンD】カツオ・イワシ
上記の栄養素を取り入れることは、ED症状の改善によい影響を与える可能性があると考えられています。
ただし、偏った食事はかえって栄養吸収や健康状態の悪化を招く場合もあります。
一度に大量に食べるのではなく、毎日の食事に少しずつ取り入れてみてください。
【亜鉛】牡蠣・豚レバー・牛肉
亜鉛は、テストステロン(男性ホルモン)や精子の生成に関わる栄養素です。
不足すると性欲の低下や精子の減少につながる場合があり、EDの原因になる可能性もあります。
亜鉛を多く含む食材は以下のとおりです。
- 牡蠣
- うなぎ
- 豚レバー
- 牛肉
- ナッツ類
※参照:健康長寿ネット
亜鉛は体内で合成できないため、日常的に取り入れることが重要です。
ただし、サプリによる摂取は、食事との組み合わせによっては過剰摂取を引き起こしやすくなる場合があります。
過剰摂取は健康へ悪影響を及ぼす恐れがあるため、使用の際には注意しましょう。
【アルギニン】鶏肉・マグロ
アルギニンはアミノ酸の一つであり、血管を広げる働きを持つ「一酸化窒素(NO)」の生成を促す作用があると言われています。
血管拡張作用によって血流が改善されることで、ペニスへの血流が増加し、勃起機能を間接的にサポートすると考えられています。
また、筋肉の強化や疲労回復などの作用があるとも言われており、健康状態の維持に有効な栄養素の一つと言えるでしょう。
アルギニンを多く含む食材を以下にまとめました。
- 鶏肉
- マグロ
- 大豆
- エビ
- にんにく
※参照:藤沢薬業協会
アルギニンは年齢とともに体内で作られる量が減少するため、意識的に食事に取り入れることが大切です。
【シトルリン】キュウリ・スイカ
シトルリンは、アルギニンと同様に一酸化窒素(NO)の生成に関与する栄養素です。
血管拡張に役立つため、血流を促進して勃起をサポートする効果が期待できます。
シトルリンを多く含む食材は以下のとおりです。
- キュウリ
- スイカ
- ゴーヤー
- メロン
- にんにく
※参照:シトルリン研究会
シトルリンの摂取は抗酸化作用も期待できるため、身体の老化予防としても有効と言えるでしょう。
【カルニチン】羊肉・牛肉
カルニチンは、脂肪をエネルギーに変える働きをもち、精子機能への関与が示唆されている栄養素の一つとされています。
カルニチンを多く含む食材は以下のとおりです。
- 羊肉
- 牛肉
- 鶏肉
- 牛乳
- チーズ
※参照:厚生労働省
カルニチンは主に赤肉に多く含まれると言われています。
スタミナの維持や筋肉疲労の回復にも役立つため、意識的に取り入れるとよいでしょう。
【DHA・EPA】サンマ・サバ
DHAやEPAは青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸で、血液をサラサラにし、動脈硬化を予防する働きがあります。
スムーズな血流の維持が期待できるため、ペニスへの血流にも影響をもたらし、自然な勃起のサポートが見込めるでしょう。
また、近年では心理面との関連が示唆されており、心因性EDの改善に間接的に関わる可能性があると考えられています。
DHAやEPAを多く含む食材は以下のとおりです。
- サンマ
- サバ
- マグロ
- カツオ
- イワシ
※参照:DHA・EPA協議会
焼き魚や煮魚、缶詰などでも摂取できるため、意識的に食事に取り入れるとよいでしょう。
【ビタミンE】卵・大豆・かぼちゃ
ビタミンEは抗酸化作用をもつ栄養素です。
血管の老化や酸化ストレスを防ぎ、血流の改善と勃起機能の維持に寄与する可能性があります。
ビタミンEを多く含む食材を以下にまとめました。
- 卵
- 大豆
- かぼちゃ
- ナッツ類
- モロヘイヤ
※参照:健康長寿ネット
ビタミンEは油に溶けやすい性質があります。
食事の際は、油と一緒に摂ることで体内への吸収を高められるのも特徴です。
【ビタミンD】カツオ・イワシ
ビタミンDの不足は、心血管系の機能低下に関連する可能性が示唆されています。
結果としてEDのリスクを高める可能性があります。
血流の悪化によってEDを招く可能性があるため、積極的に取り入れることが望ましいです。
ビタミンDを多く含む食材は以下のとおりです。
- カツオ
- イワシ
- サケ
- しいたけ
- 卵
※参照:健康長寿ネット
なお、ビタミンDは体内でつくることもできる栄養素であり、生成には日光を浴びることが重要だと言われています。
屋内での仕事が多い人はビタミンDが不足する可能性があります。
上記の食材を意識的に取り入れることや、日光に当たる習慣をもつことが大切です。
EDにつながる可能性のある食べ物
EDの改善を目指すうえで、症状の悪化につながる食べ物を控えることも重要です。
食生活の乱れは、血流悪化やホルモンバランスの乱れを招き、結果的に症状悪化の要因にもなり得ます。
以下に当てはまる食べ物は、健康状態の悪化を招き、ED症状を引き起こす可能性があります。

上記の食べ物を食べ過ぎないように食生活を見直しましょう。
なお、ED予防のためには、主食(白米、パン、麺類など)や主菜(肉、魚、大豆など)、副菜(野菜、果物、海藻など)をバランスよく食べることが大切です。
また、間食や夜食も控えるように意識することも、EDの悪化予防につながります。
カロリーが高い食べ物 | カップ麺・スナック菓子
カップ麺やスナック菓子、揚げ物などの高カロリーな食品の摂りすぎは避けましょう。
肥満になると高血圧症や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まり、勃起機能の低下を招く場合があるためです。
※参照:厚生労働省
以下のような対策は、カロリーの高い食べ物の摂取を控えることにつながるでしょう。
- カップラーメンや揚げ物を食べる頻度を週1回に減らす
- お菓子を部屋に常備しない
- 食べ物を購入する際は毎回カロリーをチェックする
意識的に量や頻度をコントロールすることが大切です。
塩分が多い食べ物 | 味噌汁・魚卵
塩分の摂りすぎは、EDにつながる要因の一つです。
過剰な塩分摂取は高血圧のリスクを高め、動脈硬化によってペニスの血管の状態が悪化する可能性があります。
味噌汁やラーメン、魚卵、漬物など塩辛い食べ物を頻繁に食べる方は、注意しましょう。
出汁や香辛料、減塩調味料などを積極的に活用することは、塩分の過剰摂取を防ぐ手立てとなります。
EDが気になる方は、減塩を意識することをおすすめします。
脂肪分が多い食べ物 | 揚げ物・乳製品
脂肪分を多く含む食事は、動脈硬化によるEDを招く一因です。
とくに、飽和脂肪酸を多く含む食べ物は、LDL(悪玉)コレステロールを高め、動脈硬化を進行させる原因になります。
主な食材は以下のとおりです。
- 肉の脂身
- バター
- 生クリーム
一方で、オリーブオイルに含まれる不飽和脂肪酸は血管の健康維持に役立つとされています。
自炊の際に使用する調理油を変えるのも一つの手です。
食べ物以外でED改善に役立つ生活習慣
EDは、食生活だけではなく、日々の生活リズムやストレスとも深く関係しています。
ED改善に役立つ生活習慣を以下にまとめました。
身体のコンディションを整えるために、生活に運動を取り入れたり、睡眠などの生活習慣を見直したりすることが大切です。
EDが改善したきっかけについて興味がある方は、こちらをチェックしてみてください。
適度に有酸素運動を行う
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は血流を改善し、心肺機能を高める効果が見込めます。
目安としては、軽く息が上がるくらいの運動を週に2回、1回あたり20〜30分程度続けることが推奨されています。
ただし、運動習慣のない方が急に運動すると心臓の病気や怪我などを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
運動の習慣がない方は、ウォーキングからはじめるとよいでしょう。
また、スクワットやストレッチなども、男性機能によい影響をもたらすとされています。
無理のない範囲で身体を動かし、継続することが大切です。
筋トレと勃起力の関係性について気になる方は、以下の記事をチェックしてみてください。
生活習慣を見直す
睡眠不足やストレスは、EDの原因となる場合があります。
睡眠不足によるホルモンバランスの崩れや、慢性的なストレスによる自律神経の乱れは、勃起しにくい状態を招く可能性もあります。
| 生活習慣 | 対策 |
|---|---|
| 睡眠不足 | ・寝る前のスマホやカフェインを控える ・就寝時間を一定にする ・休日に寝だめをしない |
| ストレスがかかった状態 | ・趣味に打ち込む ・入浴や森林浴などリラックスする時間をもつ |
上記に当てはまる場合は、生活習慣を見直し、対策に取り組みましょう。
セルフケアでの完治は難しい!ED治療薬との併用がおすすめ
食事や生活習慣の改善はEDの改善に役立ちますが、進行したEDでは治療薬の服用も一緒に取り組むことを推奨します。
ED治療では、PDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬と呼ばれる治療薬を使用するのが一般的です。
代表的な治療薬を以下にまとめました。
ED治療薬は、勃起のサポートが期待できる治療薬です。
有効成分が勃起にかかわる酵素の働きに影響を与えることで、勃起力の持続が見込めます。
治療薬の作用は、性的刺激を受けることによってあらわれるため、常に勃起状態が続くわけではありません。
また、性欲が高まる効果はないため注意が必要です。
ED治療薬は、持病や使用している薬剤によっては、健康上のリスクから使用できないケースもあります。
使用の際は、前もって医師の診察を受けたうえで、指示にならって適切に使用することが大切です。
ED治療薬ごとの違いについて詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
エミシアクリニックのオンライン診療なら自宅から相談できる
ED治療薬の使用をためらう方のなかには、定期的な通院や継続的なコストが気になっている方もいるかもしれません。
エミシアクリニックのオンライン診療なら、スマホ一つで予約から診察、処方まで完結できます。
処方薬は自宅に配送されるため、周囲に知られずに治療をはじめたい方も利用しやすいサービスと言えるでしょう。
また、当院で取り扱っている治療薬は、いずれもジェネリック医薬品です。
ジェネリック医薬品は、先発品と同等の効果や安全性が確認されていることに加え、安価に購入でき、続けやすいのが特徴です。
ED治療に興味がある方も、まずは当院にご相談ください。
EDのオンライン診療が気になる方はこちらもチェックしてみてください。
ED改善を目指す人からよくある質問
ここでは、EDを改善したいと考えている方から寄せられるよくある質問について回答していきます。
それぞれ見ていきましょう。
即効性がある精のつく食べ物はある?
代表的な精のつく食べ物は以下のとおりです。
- にんにく
- 牡蠣
- うなぎ
- 山芋
上記の食材を食事に取り入れることで、スタミナの維持や疲労回復などにより精力のアップを目指すことはできます。
ただし、EDに対して即効性があるわけではありません。
効果を実感するには、継続的な摂取と生活習慣の見直しが欠かせません。
また、継続的に取り入れる場合は、特定の食材に偏らないようにバランスのよい食事を心がけることも大切です。
精のつく食べ物によって勃起力を高めたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
コンビニで買うならどんな食べ物がいい?
自炊の時間を確保しにくい方や、昼食で意識して取り入れたい方は、以下のような食べ物を選ぶとよいでしょう。
- サラダチキン
- ゆで卵
- ナッツ類
- 魚の缶詰
なお、糖質を多く含む菓子パンやスイーツ、カップラーメンなどは、生活習慣病のリスクを高めます。
摂りすぎはEDを悪化させる要因にもつながるため、控えたほうがよいでしょう。
飲酒や喫煙もEDに関係する?
アルコールの摂りすぎや喫煙は、EDを引き起こす要因の一つです。
飲酒の習慣がある方は、飲みすぎないように適量にとどめましょう。
飲酒の適量には個人差がありますが、1日あたり純アルコールで約20gを目安にセーブすることが大切です。
| お酒の種類 | 適量の目安 |
|---|---|
| ビール | 500ml(中瓶1本) |
| 日本酒 | 180ml(1合) |
| ウイスキー | 60ml(ダブル) |
| 焼酎 | 90ml(0.5合) |
| ワイン | 240ml(2杯) |
また、喫煙習慣がある方は、禁煙に取り組みましょう。
自力での改善が難しい場合は、喫煙外来を受診するのも有効です。
EDに効くサプリメントはある?
市販のサプリメントには、亜鉛やアルギニン、マカなどが配合された商品が販売されています。
ただし、これらのサプリメントは医薬品のような明確な効果を保証するものではありません。
あくまでも栄養の補助として利用し、効果を過信しないようにしましょう。
なお、体質や基礎疾患によっては、医薬品との併用に注意が必要な場合もあります。
服用する前にあらかじめ医師へ相談することが望ましいです。
ED改善は食べ物・生活習慣・ED治療のバランスが重要
ED症状を改善するには、食事だけではなく運動や睡眠などの生活習慣の見直し、治療薬の服用などを組み合わせることが大切です。
食事や運動などのセルフケアでは、すぐに効果が得られるわけではありません。
効果を実感できなくても継続的に取り組みましょう。
男性機能を助ける栄養素を意識的に食事に取り入れることは望ましいです。
ただし、偏った食事はかえって体調の悪化や栄養吸収の低下につながる可能性があります。
EDで悩んでいる方は、特定の栄養素だけを摂取するのではなく、栄養バランスのとれた食事を心がけることも大切です。
勃起が続かずに悩んでいる方は、こちらの記事もチェックしてみてください。



