「セックスレスが続いているけれど、このままで大丈夫だろうか」「離婚も頭をよぎるが、本当にそれでいいのか」と悩む人も多いでしょう。
実際に令和6年の司法統計年報によると、離婚調停の申立て理由として「性的不調和」を挙げた人は、夫で10.5%、妻で6.7%でした。
しかし、セックスレスが必ずしも離婚に直結するわけではありません。
離婚の主な原因は、性格の不一致など、日々のコミュニケーション不足であることが多いです。
セックスレスや夫婦関係を修復したいと考えている場合、まずはセックスレスの原因を理解することが大切です。
この記事では、セックスレスと離婚の関係や、別れやすい夫婦の特徴、改善に向けた具体策を紹介します。
今後どうすべきか判断できるよう丁寧にまとめているため、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
セックスレスが理由の離婚率はどのくらい?
令和6年の司法統計年報によると、離婚調停の申立て理由として「性的不調和」を挙げた割合は、夫が10.5%、妻が6.7%でした。
以下は、離婚調停の申立て理由を男女別にランキングしたものです。
| 夫からの申立て(総数:15,396件) | 妻からの申立て(総数:43,033件) | |
|---|---|---|
| 1位 | 性格が合わない(60.0%) | 性格が合わない(38.4%) |
| 2位 | 精神的に虐待する(21.8%) | 生活費を渡さない(29.0%) |
| 3位 | 異性関係(11.8%) | 精神的に虐待する(26.2%) |
| 4位 | 浪費する(11.5%) | 暴力を振るう(17.9%) |
| 5位 | 家族親族と折り合いが悪い(11.0%) | 異性関係(13.3%) |
| 6位 | 性的不調和(10.5%) | 浪費する(8.5%) |
| 7位 | 暴力を振るう(9.4%) | 性的不調和(6.7%) |
| 8位 | 同居に応じない(8.8%) | 家庭を捨てて省みない(5.9%) |
参考:最高裁判所事務総局「令和6年 司法統計年報 3家事編」をもとに作成
性的不調和には、セックスレスだけでなく、ED(勃起不全)や性的嗜好の不一致なども含まれます。
また、男女ともに離婚理由の1位は「性格が合わない」であり、セックスレスだけが原因で離婚に至るケースは、それほど多くないと考えられます。
なお、このデータは離婚調停を申立てた人のみを対象とした統計です。協議離婚など、調停を通さずに離婚した人は含まれていません。
セックスレスは離婚理由として認められる?
夫婦双方が同意すれば、セックスレスを理由に離婚することは可能です。
しかし、一方が離婚を拒否して裁判になった場合は、扱いが異なります。
裁判で離婚が認められるのは、民法で定められた「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当するケースです。
実際には、セックスレスだけでこの条件を満たすと判断されることは多くありません。
たとえば、セックスレスに加えて、夫婦間の会話や信頼関係が失われている状況であれば、離婚が認められる可能性があります。
いずれの場合も、当事者間の話し合いや法的な手続きを経て判断されます。
セックスレスは30代頃から増えやすい傾向にある
日本性科学会では、セックスレスを以下のように定義しています。
特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交やセクシャル・コンタクトがいずれも1ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合
※引用:一般社団法人日本性科学会
この定義を踏まえ、国立社会保障・人口問題研究所の調査を見ると、30代以降の夫婦でセックスレスの割合が大きく増えていることがわかります。
▼過去1か月以内に性交経験がなかった夫婦の割合
| 妻の年齢 | なかった | あった |
|---|---|---|
| 25歳未満 | 28.9%(11人) | 68.4%(26人) |
| 25〜29歳 | 33.3%(107人) | 64.5%(207人) |
| 30〜34歳 | 51.1%(337人) | 48.2%(318人) |
| 35〜39歳 | 54.1%(500人) | 42.4%(392人) |
| 40〜44歳 | 59.3%(653人) | 36.1%(398人) |
| 45〜49歳 | 72.0%(939人) | 23.6%(308人) |
| 総数 | 58.5%(2,547人) | 37.9%(1,649人) |
参考:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)」をもとに作成
25〜29歳では33.3%だったのに対し、30〜34歳では51.1%と約1.5倍に増えています。
さらに年齢が上がるにつれて、セックスレスの割合は増加し、45〜49歳では72.0%という結果でした。
30代以降は、出産や育児などのライフイベントが増えることに加え、加齢に伴う体調の変化などの要因により、セックスレスの夫婦が増える傾向があると考えられます。
一般的な頻度について詳しくはこちら!
夜の営みの頻度はどれくらいが普通?減少する要因や注意すべきサインを解説
子どもを検討している夫婦はセックスレスになりにくい
子どもを望んでいる夫婦は、妊娠を目指すという明確な目的があるため、性交渉の機会を持ちやすい傾向があります。
前述した調査結果を見ても、追加出産予定がある夫婦では、性交経験の割合が比較的高いことがわかっています。
過去1か月以内に性交が「あった」夫婦の割合は以下のとおりです。
- 全体:37.9%
- 追加出産予定あり:53.3%
※参考:国立社会保障・人口問題研究所
夫婦が明確な目的を共有することが、性生活を維持する一因になると考えられます。
ただし、子どもの有無に関係なく、夫婦がお互いの状況を理解し、日頃からコミュニケーションを取ることが、良好な関係を保つうえで大切です。
セックスレスが原因で離婚しやすいケース・回避できるケース
セックスレスが離婚につながるかどうかは、夫婦の関係性によって異なります。

| 離婚しやすいケース | ・性交渉が拒否され続け、自尊心が低下している ・会話の時間が取れず、すれ違いが修正できていない |
| 離婚を回避できるケース | ・十分に話し合いができており、お互いに理解がある ・生活リズムや体調などの背景を整理し、具体策を一緒に考えられている |
セックスレスの状態を改善したい場合や、関係性を修復したい場合は、相手の状況や気持ちを理解することが大切です。
セックスレスによって離婚しやすい夫婦の特徴
次のような状態が続く夫婦は、関係を立て直すことが難しい場合があります。
- 性交渉を拒否され続けて、自分に自信が持てない
- 日常的な会話が減り、すれ違いが解消できていない
性交渉を求めても、理由がわからないまま何度も断られると、「自分は必要とされていない」と感じてしまいます。
その結果、パートナーを信じられなくなったり、心の距離が広がったりしやすくなります。
さらに、ふたりで過ごす時間や気持ちを話す機会がないと、すれ違いが増えていくでしょう。
セックスレスだけでなく、日常のコミュニケーションが不足すると、離婚につながる可能性が高まります。
セックスレスでも離婚を回避できる夫婦の特徴
セックスレスの状態でも良好な関係を維持しやすい夫婦には次のような特徴があります。
- お互いに十分に話し合えている
- 相手の状況や気持ちを理解できている
たとえば、仕事の忙しい時期や体調がすぐれないときなど、セックスレスになっている事情を理解している場合、深刻な問題に発展しにくいでしょう。
生活リズムを整えたり、疲れをためないように工夫をしたりするなど、具体的な改善策を考えられる夫婦は、関係を立て直せる可能性あります。
性交渉があるかどうかだけではなく、信頼関係やコミュニケーションの質が、夫婦関係を支える重要なポイントです。
セックスレスになりやすい要因
セックスレスは性欲だけの問題ではなく、次のような要因からも起こります。
これらの問題がいくつか重なることで、セックスレスになってしまうケースもあります。
原因を理解することが、これからの改善策を見つけるうえで重要です。
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生活リズムの不一致
生活リズムが合わないと、ふたりで過ごせる時間が少なくなり、セックスレスになりやすい傾向があります。
たとえば、仕事の都合で帰宅時間が遅くなったり、睡眠時間に大きな差があったりするときは、思うように性交渉のタイミングを取れません。
お互いに気持ちがあっても、生活リズムの違いによってふたりの時間を確保できないと、セックスレスが長引く可能性もあります。
生活リズムが合わず、コミュニケーションが不足している場合は、意識してふたりの時間を作る工夫が必要です。
心理的な距離の拡大
日々の不満や気まずさが積み重なると、パートナーに触れることにストレスを感じてしまい、性交渉を避けるようになります。
些細なすれ違いや意見の食い違いが解消されないまま放置されると、心理的な距離はさらに広がります。
また、過去に性交渉を断られた経験があると、自分から誘うことに不安を感じやすいでしょう。
心理的な距離が広がると、夫婦関係の悪化につながる可能性もあるため、早めに話し合うことが大切です。
性機能や体の不調
性機能や体の不調を感じると、性行為を避けてしまうケースがあります。
男性はED(勃起不全)などの性機能低下、女性では出産後のホルモン変化や更年期の性交痛などが原因になることがあります。
体の変化については、恥ずかしさや不安から話しにくいものです。
しかし、パートナーに相談せずそのままにしておくと、セックスレスが長引く原因になり得ます。
性機能や体の不調によるセックスレスを改善するためには、医療機関への相談やパートナーとの話し合いが大切です。
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セックスレスを改善するための具体策
セックスレスを改善するには、以下の方法があります。

セックスレスの改善にはさまざまな手段があります。
自分たちの状況に合った方法を選び、具体的な行動を起こしていきましょう。
生活リズムや環境を見直す
生活リズムを整え、疲労やストレスを減らすことは、セックスレスの改善にもつながります。
睡眠不足や疲労がたまった状態では、性交渉への意欲が湧きにくくなるためです。
また、生活リズムが不規則だと、ふたりで一緒に過ごす時間を作るのも難しくなります。
具体的には、以下のような工夫が有効です。
- 睡眠時間を確保し、規則正しい生活を心がける
- 家事や育児の分担を見直し、負担を偏らせない
- ふたりの時間を意識的にスケジュールに組み込む
生活環境を整えることは、話し合いの時間を作るためにも大切な準備となります。
睡眠不足とEDの関係について詳しくはこちら!
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話し合いの時間を作る
セックスレスを解決するためには、率直に話し合うことが大切です。
一方が我慢したり、相手の気持ちを推測したりするだけでは、問題は解決しません。
場合によっては、お互いの理解がさらにすれ違う可能性もあります。
話し合うときは、相手を責める言い方は避け、自分が困っていることを素直に伝えることが効果的です。
たとえば、以下のように自分の気持ちを率直に話すと、相手も受け入れやすくなるでしょう。
- 最近は疲れていて、気持ちが向かない
- ふたりの時間を増やしたい
話し合いを重ねることで、セックスレスを夫婦が一緒に解決していく課題として認識できます。
専門家に相談する
自分たちだけでは解決が難しいと感じたときは、専門家に相談することが大切です。
セックスレスの背景には体の不調や心理的な要因など、さまざまな原因があり、専門的な治療やサポートが必要となる場合があります。
たとえば、性機能の問題や体の不調が原因の場合、医療機関で適切な治療やアドバイスを受けられます。
また、心理的な要素が大きい場合は、カウンセリングを利用して専門家のサポートを受けるのが効果的です。
自分たちだけで抱え込まず、それぞれの状況に応じた適切なサポートを活用しましょう。
性機能や体調の問題が背景にある場合は医師へ相談しよう
セックスレスの背景に性機能の問題や体の不調が考えられる場合は、医師に相談することが大切です。
性機能の問題には、ED(勃起不全)をはじめ、さまざまな症状があります。
EDとは「満足な性行為ができない状態」を指し、全く勃起しないケースだけでなく、硬さが不十分、途中で萎えてしまうといった状態も含まれます。
実際、日本では40歳以上の約2.8人に1人がEDとされており、珍しい症状ではありません。
自分はEDではないと思っていても、実は軽度なEDである場合もあります。
性機能の問題は、加齢・生活習慣病・ストレス・疲労など、多様な要因が関係しています。
自己判断で放置せず、気になる症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。
エミシアクリニックでは、EDや早漏のオンライン診療を行っており、プライバシーに配慮した治療薬の梱包・配送が可能です。
性機能の問題でお悩みの人は、お気軽にご相談ください。
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セックスレスの背景を理解し、後悔しない選択をしよう
セックスレスは、生活リズムの違いや心理的な距離、体調の不調など、さまざまな理由で起こります。
夫婦の性交渉が減っている場合、多くはお互いの事情や複数の要素が関係しています。
セックスレスを解消するためには、原因を理解し、自分たちに合った対策を見つけることが重要です。
セックスレスで悩んでいる人は、関係を修復する方法を前向きに探してみてください。
なお、性機能の問題がセックスレスの原因になっている場合は、医療機関に相談することが大切です。
当院ではEDのオンライン診療を提供しています。EDの症状や治療に関する疑問や不安がある人は、お気軽にご相談ください。



