長年タバコを吸っていると、中折れや勃起力の低下を感じて不安になる人もいるでしょう。
タバコはED(勃起不全)の原因のひとつです。実際に、喫煙者のEDリスクは、非喫煙者の約1.5〜2倍と報告されています。
禁煙すれば必ず治るとは限らず、改善までの期間は人によって異なります。
エミシアクリニックが実施したアンケートでも、「勃起しにくいのは一時的なものなのか、このままずっと続いてしまうのか不安だった」という声が寄せられました。
この記事では、タバコが勃起力の低下につながる理由や、禁煙でどの程度の改善が期待できるのかを解説します。
ED治療を受けるべきか迷っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
調査概要
- 実施期間:2026年6月17日〜2026年6月19日
- 調査対象:喫煙経験があり、EDの症状を感じたことがある男性100名
- 調査方法:インターネットアンケート調査

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
タバコ(喫煙)がEDのリスクを高める理由
タバコ(喫煙)がEDのリスクを高める理由は、主に次の3つです。

勃起は、性的な刺激によって陰茎の血管が広がり、陰茎内の海綿体という組織に血液が流れ込むことで起こります。
しかし、喫煙により血管にダメージが蓄積すると、陰茎への血流が妨げられ、勃起機能が低下することがあります。
EDの症状について詳しくはこちら
EDの症状とは?20代・30代でも起こる原因やメカニズム・受診タイミングを解説
血流が低下する恐れがあるため
タバコを吸うと血流が悪くなり、勃起に必要な血液が陰茎に届きにくくなります。
血流を妨げる主な原因は、次の3つです。
- ニコチン:血管を収縮させる
- 一酸化炭素:全身への酸素の運搬を妨げる
- 交感神経:血管の収縮を促進する
これらの要因が重なると、陰茎への血流が不足し、勃起しにくくなる可能性があります。
動脈硬化が進行しやすくなるため
喫煙を続けると動脈硬化が進行し、勃起しにくくなる可能性があります。
喫煙は、血管の最も内側にある「血管内皮細胞」を傷つけます。血管内皮細胞は、血管を拡張する一酸化窒素を分泌していますが、傷つくことで一酸化窒素の分泌量が減少します。
その結果、血管が十分に広がらず、陰茎への血流が低下することで勃起機能に影響を及ぼすのです。
とくに陰茎の血管は細いため、血流障害の影響を受けやすいとされています。
ホルモンバランスに影響する可能性があるため
喫煙によって、男性ホルモン(テストステロン)の分泌が低下することがあります。
テストステロンは、男性の性機能を維持する重要なホルモンです。
全身の血流にも関わっているため、分泌が低下することで、性欲と血流の低下が同時に起こりやすくなります。
喫煙本数や喫煙歴が長いほどEDリスクは高まる

喫煙本数が多い人や喫煙歴が長い人ほど、EDの発症リスクは高まる傾向があります。
いくつかの研究では、喫煙者は非喫煙者と比べてEDを発症する確率が約1.5倍に上がると示されています。
また、喫煙量や喫煙期間が増加するにつれて、EDリスクはさらに上昇します。
オーストラリアで実施された調査では、喫煙本数ごとに次のような結果が確認されました。
| 1日の喫煙本数 | 非喫煙者と比べたEDのなりやすさ |
|---|---|
| 20本未満 | 約1.5倍 |
| 20本以上 | 約1.9倍 |
なお、当院が実施したアンケートでは、喫煙経験がありED症状を感じた男性100名の1日の喫煙本数は以下の結果となりました。
- 1〜5本:33%
- 6〜10本:28%
- 11〜20本:26%
- 21本以上:13%
ただし、喫煙本数が少ない場合でも、非喫煙者に比べてEDの発症リスクは高まります。
EDの予防・改善のためには、禁煙も視野に入れることが大切です。
※出典:日本性機能学会・日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン 第3版」
電子タバコ・加熱式タバコならEDに影響しない?
電子タバコや加熱式タバコを使用しても、ニコチンや加熱による有害物質が生じるため、EDの発症リスクがあります。
とくにニコチンを含む場合は、血管が収縮し血流が低下するため、勃起機能への影響が懸念されます。
また、アイコスなどの加熱式タバコや電子タバコとEDとの関連については、研究段階の部分も多く、「紙巻きタバコでなければ安全だ」とは言い切れません。
EDのリスクを下げるには、電子タバコや加熱式タバコも含めて、完全にタバコをやめることが望ましいといえるでしょう。
タバコ以外に考えられるEDの要因
EDには喫煙以外にもさまざまな要因が関係します。
タバコ以外に考えられるEDの主な要因は、次の3つです。
アンケートでは、EDの原因として最初に思い当たったものは「加齢」が45%、「ストレス」が21%でした。
また、「タバコ」と回答した人は13%にとどまっており、感じ方には個人差があります。
EDの改善を目指す際は、どの要因が影響しているのかを把握し、原因に合った対応を取ることが大切です。
EDの原因について詳しくはこちら
【医師監修】ED(勃起不全)の原因とは?年代や心理的・身体的に分けて解説
加齢・生活習慣
加齢や生活習慣の乱れは、EDの発症に関係します。
とくに影響しやすい要因は、次のとおりです。
- 加齢による血管やホルモンの変化
- 過度な飲酒
- 運動不足
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病
生活習慣病は主に食事や運動、喫煙などの日常的な習慣が影響します。
不健康な生活習慣は血管にダメージを与え、EDのリスクを高める要因になります。
一方で、飲酒の量や運動、睡眠などの生活習慣を見直すことで、症状の改善が期待できる場合もあります。
禁煙を含めて生活習慣を整えることが、ED対策として大切です。
高血圧とEDの関係について詳しくはこちら!
ED治療薬は高血圧でも服用できる?降圧剤との併用や注意点・安全な治療法を解説
ストレス・トラウマ
ストレスやトラウマが、EDを引き起こす場合もあります。
強い不安や緊張が続いていると、リラックスした状態になれず、十分な勃起が得られません。
たとえば、性行為のときにプレッシャーや緊張を感じたり、過去に失敗した経験があったりする場合は、勃起しにくくなります。
このように心理的な負担によって起こるEDを、心因性EDと呼びます。
心因性EDは、ED治療薬だけでなく、不安や緊張をやわらげる工夫もあわせて行うことが大切です。
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薬の副作用
一部の薬は、勃起機能に影響を及ぼす可能性があります。
EDの原因となり得る薬は、次のとおりです。
- 降圧薬の一部
- 抗うつ薬
- 抗精神病薬
- 前立腺肥大の治療薬
服用中の薬の影響で起こるEDは、薬剤性EDと呼ばれます。
ただし、自己判断で薬を中止すると、持病が悪化する場合があります。
気になる症状があれば、処方を受けている医師に相談しましょう。
禁煙すればEDは改善する?
禁煙によって血管の状態や血流が回復し、勃起機能の改善が期待できる場合があります。
当院が行ったアンケートでは、禁煙によって「改善した」と答えた人は30%、「変化は感じなかった」と答えた人は70%でした。

禁煙によって変化を実感する人もいれば、感じられない人も多く、効果には個人差があります。
ED診療ガイドラインでは、禁煙はEDの改善につながる生活習慣のひとつと示されています。
ただし、喫煙歴が長く動脈硬化が進んでいる場合や、糖尿病・高血圧などの持病がある場合は、禁煙だけでは十分に改善しないケースもあります。
EDの改善を目指す場合は、医療機関を受診し、自分の状態を確認したうえで、必要な治療に取り組むことが大切です。
※出典:日本性機能学会・日本泌尿器科学会「ED診療ガイドライン 第3版」
禁煙と並行してできるED対策
禁煙と並行してできるED対策は、主に生活習慣の改善とED治療薬の使用です。
具体的には、次のような見直しを行うことで、EDの改善が見込める場合があります。
- 適度な運動を習慣にする(ウォーキングや軽い筋トレなど)
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- 十分な睡眠をとる
- 過度な飲酒を控える
一方で、生活習慣を見直しても効果が出ない場合や、早く改善したい場合は、ED治療薬の使用が有効です。
アンケートでは、ED改善のために最初に取り組んだ内容として25%が運動、20%が禁煙、11%がED治療薬の利用でした。
まずは、自分にとって続けやすい方法から始めてみるのがよいでしょう。
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EDで受診を検討すべきサインと相談先
EDで受診を検討すべきサインは、次のとおりです。
- 勃起しにくくなった
- 十分な硬さを維持できない
- 性行為の途中で勃起が続かなくなる(中折れ)
- 朝立ちの回数が減った
- 性欲が落ちてきた
このような症状が続く場合は、早めに医療機関への受診を検討しましょう。
なお、当院のアンケートでは、気になった症状として「勃起しにくくなった」が29%、「中折れ」が27%、「硬さが足りない」が25%という結果でした。
受診する場合は、泌尿器科やED専門クリニックが候補となります。
まずは通いやすさや相談のしやすさを考慮して、自分に合った医療機関を選びましょう。
エミシアクリニックのEDオンライン診療
エミシアクリニックでは、EDのオンライン診療を行っています。
オンライン診療なら、自宅にいながらスマートフォンやPCで医師の診察を受けられます。
治療薬も自宅まで配送されるため、通院する必要はありません。
とくに、次のような人にはオンライン診療の利用がおすすめです。
- 多忙で通院の時間がとりにくい
- 近くにEDをみれるクリニックがない
- 対面での受診に抵抗がある
予約は公式LINEから24時間受け付けています。気になる症状がある人は、お気軽にご相談ください。
タバコとEDに関するよくある質問
タバコとEDに関して、多く寄せられる質問は次のとおりです。
タバコは、男性の性機能にさまざまな影響を与えます。
正しい知識を身につけ、不安がある場合は医師へ相談し、適切な対応をとりましょう。
タバコを吸うと精液に影響しますか?
喫煙は、精液にも影響する可能性があります。
精子の数や質に悪影響を及ぼすことがあり、男性不妊につながる場合もあります。
喫煙により性機能の低下を感じている場合や、これから妊活に取り組みたい場合は、泌尿器科や不妊治療専門クリニックに相談してみましょう。
メンソールのタバコはEDになりますか?
メンソールのタバコを吸うことが、通常のタバコよりもEDを引き起こしやすいという科学的な根拠はありません。
また、メンソールに含まれるメントール成分そのものが、EDのリスクを直接的に高めることも確認されていません。
ただし、メンソールのタバコも一般のタバコと同じくニコチンを含んでいます。
タバコを吸う行為自体がEDの重要なリスクとなるため、EDを予防したい場合は、メンソールに限らず禁煙することが望ましいです。
タバコを吸うと男性ホルモンは増えますか?
タバコを吸っても、男性ホルモンは増えません。
喫煙に男性ホルモン(テストステロン)を増やす働きはなく、むしろ減少させると考えられています。
一方、禁煙をすることで体内のホルモンバランスや血流が改善することが期待できます。
禁煙を続けながら必要に応じてED治療も検討しよう
タバコは、EDのリスクを高める要因のひとつです。
ニコチンによる血流の低下や動脈硬化、ホルモンへの影響を通じて、勃起しにくい状態につながります。
ただし、EDの原因はタバコだけとは限りません。
加齢や生活習慣、ストレス、薬の副作用など、複数の要因が関わるため、まずは自分の状態を知ることが大切です。
禁煙によってEDの改善を期待できますが、喫煙歴が長い場合や持病がある場合は、禁煙だけでは回復しにくいこともあります。
すぐに改善を目指したい場合は、禁煙とあわせてED治療薬を使用するのも選択肢のひとつです。
気になる症状が続くようなら、ひとりで抱え込まず、医師に相談しましょう。
エミシアクリニックでは、EDオンライン診療を行っています。
自宅から医師に相談でき、治療薬の配送まで対応しているため、EDのお悩みがある人はお気軽にご相談ください。



