「足の親指がズキズキするけど、女性でも痛風になるの?」
「女性は痛風にならないって聞いたけど本当?」
結論からいうと、男性に比べると少数ではあるものの、女性でも痛風になることがあります。
厚生労働省の「国民生活基礎調査(2022)」によると、痛風の治療で通院している患者総数は約130万6千人で、そのうち女性は7万人となっており、割合は全体の約5.4%です。
また、女性は高齢になるほど通院者率が上昇し、60~70代以降で高くなる傾向があることもわかっています。
※出典:J-Stage「高尿酸血症は増加しているか?-性差を中心に」
この記事では女性でも痛風になる原因や、発症しやすい女性の特徴を詳しくお伝えします。
女性の痛風についての理解を深め、これからどう対処すべきかを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
「女性は痛風にならない」は誤解!割合は少ないが20代や痩せ型でも発症する
「痛風は男性の病気」と思われがちですが、女性が痛風にならないわけではありません。
冒頭で述べたように、痛風患者全体のうち約5.4%と割合は少ないものの、女性も発症します。
そもそも、なぜ痛風患者は男性に多いのかというと、女性は、痛風の原因である血液中の尿酸値が男性に比べて低いからです。
これは女性ホルモンに尿酸の排泄を促す働きがあるためで、閉経後に女性ホルモンの分泌が減ると、女性の尿酸値は上昇します。
女性の痛風の発症率が、60歳以降に増加するのはこのためです。
出典:高尿酸血症は増加しているか?-性差を中心に|GoutandNucleicAcidMetabolismVol.30No,1(2006)
さらに近年では、ライフスタイルや食生活の変化により、閉経前の若い女性にも痛風が見られるようになってきました。
20代や30代の痩せ型で、「痛風とは縁がなさそう」と思われる女性でも発症する例が増えており、注意が必要です。
【関連記事】
痛風の前兆や原因について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
痛風の初期症状は足のピリピリ?前兆や原因・対処法をわかりやすく解説
女性でも痛風になる主な原因
女性が痛風を発症する主な原因は4つ挙げられます。

順にみていきましょう。
痛風の原因について詳しくはこちら!
痛風の原因を徹底解説|発作が起こる仕組みと生活習慣の関係
女性ホルモンの減少
女性が痛風になる原因の1つめは、女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。
女性ホルモンには腎臓からの尿酸排泄を促す作用があり、分泌が減少すると血液中の尿酸値が上昇しやすくなります。
女性の体は、一般的に女性ホルモンが十分に分泌されている10代〜40代前半ごろまでは、その働きによって尿酸が体外へスムーズに排泄され、尿酸値が安定しやすい状態にあります。
しかし、閉経後の40代後半以降は女性ホルモンが減少するため、痛風を発症しやすくなるのです。
※出典:厚生労働省|高尿敗血症
国立循環器病研究センター|都市部に居住する閉経前後の女性における血清尿酸値と糖尿病罹患リスクとの関連
また、閉経には遠い若い年代であっても、ホルモンバランスの乱れによって尿酸値が上がり、まれに痛風を発症することがあります。
女性ホルモンの減少は、女性が痛風になる大きな引き金になるといえるでしょう。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れも、女性が痛風を発症する原因の1つです。
日々の習慣、特に飲食の内容が、痛風の発症要因である尿酸値に大きく関わっています。
痛風のリスクにつながる生活習慣には、以下のようなものがあります。
- プリン体を多く含む食品(魚卵、レバー、肉類など)を過剰に摂取する
- 果糖を多く含む清涼飲料水やスイーツを日常的に摂る
- アルコール(特にビールや日本酒)を休肝日なく多く摂取する
- 脂っこい食事や間食を頻繁に摂る
- 暴飲暴食を繰り返すことがある
- 水分をあまり摂らない (水分不足は尿酸の排泄を妨げます)
この他、運動不足や睡眠不足・喫煙(※)も尿酸値を上げる要因となり、食生活の乱れと重なると痛風発症のリスクが高まります。
※ 喫煙は腎臓の血流を悪化させ、尿酸排泄を滞らせます。
こうした生活習慣を見直すことが、女性の痛風予防につながります。
ストレス
ストレスも、痛風発症の一因となります。
特に女性は、仕事や家庭・加齢によるホルモンの変化など、複合的なストレスにさらされやすく、それが痛風を招いてしまうのです。
ストレスを感じると、自律神経のうち交感神経(※1)が優位になり、「ストレスホルモン(※2)」と呼ばれるアドレナリンやコルチゾールが分泌されます。
※1 交感神経:体を活動させるための神経。体を活動モードにし、心拍数や血圧を上げる働きがあります。
※2 ストレスホルモン:体に緊張やエネルギー動員を促すホルモン。
出典:労災疾病等医学研究普及サイト|研究実施に関する情報公開|病職歴調査
J-Stage|某事業所男性従業員における高尿酸血症と自覚症状および生活習慣との関連性
これらのホルモンは肝臓でのエネルギー代謝を活発化させ、プリン体(尿酸の元となる物質)の生成を増やします。
加えて、腎臓での尿酸排泄を妨げる作用もあるため、「作られる量が増える一方で、体外に出にくくなる」 という悪循環が生じます。
その結果、血液中の尿酸値が上昇し、痛風発症の発端となるのです。
遺伝的要素
女性でも痛風を発症する原因の1つに、遺伝的要素があります。
顔立ちや体格が遺伝するように、尿酸値が高くなりやすい体質を受け継いでしまうことがあるからです。
実際に近年の研究で、痛風の発症に対する遺伝的要因の割合は約28〜35%と報告されています。
男性を対象とした調査結果ではあるものの、遺伝的要素が一定の割合で発症に影響することは明らかです。
出典:臨床的に定義された痛風のゲノムワイド関連研究によって決定された痛風とそのサブタイプのSNPベースの遺伝率推定
両親や兄弟、祖父母などに高尿酸血症や痛風の既往がある場合、痛風を発症しやすい体質を受け継いでいる可能性があります。
遺伝的要素は、「痩せ型・若年・お酒を飲まない女性」でも痛風にかかってしまう大きな要因であるため、家族に痛風の家族歴がある方は注意が必要です。
痛風を発症しやすい女性の特徴
ここまでの内容をふまえ、痛風を発症しやすい女性の特徴を整理しました。
ご自身に当てはまる点がないか、チェックしてみましょう。
- 女性ホルモンが乱れやすい人(主に更年期(45才以上)〜閉経前後)
- プリン体を多く含む食品を好んで食べる人(魚卵、レバー、肉類など)
- 清涼飲料水やスイーツなど、果糖や糖分をよく摂る人
- アルコール(特にビールや日本酒)をたくさん飲む人
- 脂っこい食事や間食を頻繁に摂る人
- 暴飲暴食をしがちな人
- 水分をあまり摂らない人
- ストレスをため込みやすい人
- 家族に痛風の既往歴がある人
2つ以上当てはまる場合は、痛風発症のリスクが高くなります。
もしかすると、すでに体に初期症状が現れている方がいるかもしれません。
次章で、女性に多く見られる痛風の初期症状について解説しますので、合わせて確認してみましょう。
女性の痛風の初期症状|足のピリピリや腫れは前兆かも!
女性の痛風の前兆や初期症状として、痛風になりやすい部位(手足の関節、膝、肘、指の付け根、かかと、足首、手首)に、以下のような症状が現れます。

- 患部がピリピリ、ムズムズする
- 患部にほてりのような違和感を感じる
- 患部が腫れたり、熱を持つ
- 患部が軽く痛んだり、こわばりを感じる
また、女性特有の症状として、疲労感や倦怠感など、更年期に見られる体調変化が痛風の前兆として現れることもあります。
軽い症状でも、これらは痛風の発作リスクが高まっているサインです。
生活習慣を見直すとともに、早めに専門医の診断を仰ぎましょう。
【関連記事】
痛風による足首の痛みについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
足首の痛みは痛風が原因かも?確かめる方法や注意点を医師が解説
痛風に関わるかかとの痛みについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
かかとの痛みは痛風が原因?症状・治療法を徹底解説
1日では治らない!女性の痛風を放置するリスク
「痛風は1日で治る」という説を耳にすることがありますが、これは間違いです。
痛みが一時的に収まるだけで、残念ながら、痛風が自然に治るということはありません。
痛風の前兆や発作があったのに、そのまま放置していると、再発の可能性が高まるだけでなく、以下のような病気を引き起こすリスクがあります。
- 関節の変形
- 慢性腎臓病
- 尿路結石
- 高血圧や心臓病
- 脳卒中といった動脈硬化性の疾患
痛風の激しい発作がなかったとしても、尿酸値が高い状態を放置し続けると、こうした深刻な合併症につながるため、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
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痛風が一日で治ったという噂の真相が気になる方は、こちらの詳しい解説をご覧ください。
痛風は歩くと治る?一日で治ったという噂の真相や正しい対処方法を調査
女性の痛風の治療法|4つのステップ
前兆に気づいても、「女性なのにまさか…」と戸惑いが続いたり、「痛風だとしたらどうなるの?」と、病院で何が行われるのかが不安だったりして、受診に踏み出せずにいる方も多いでしょう。
そこでここでは、痛風治療の基本的な流れを4つのステップでわかりやすく紹介します。
| ①病院を受診 | 一般内科や整形外科を受診し、症状について相談 |
| ②尿酸値のチェックなどの検査 | 血液検査や尿検査で尿酸値を調べ、痛風の原因や体の状態を確認 |
| ③痛みと炎症を抑える治療 | 消炎鎮痛薬などで痛みや炎症を和らげる治療を行う |
| ④再発を防ぐための治療と生活指導 | 痛みが落ち着いた後は、尿酸値を下げる薬や、食事・運動などの生活指導を通じて、再発を予防する |
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尿酸値を下げる薬について詳しくはこちら!
尿酸値を下げる薬の種類と効果を徹底解説|副作用や市販薬との違いも
女性の痛風に関するよくある質問
女性の痛風に関するよくある質問にお答えします。
気になるところからご覧になってください。
痛風が女性に少ないのはなぜ?
痛風が女性に少ないのは、女性ホルモン(エストロゲン)に尿酸排泄を促す作用があるためです。
閉経前の女性はこの作用により尿酸値が低めに保たれるので、痛風の発症が少ない傾向にあります。
しかし、女性ホルモンの分泌が減少しはじめる更年期以降は、この保護作用が弱まり、発症リスクが高まります。
女性の痛風はどこに痛みを感じる?
女性男性に関わらず、痛風の痛みを感じることが最も多い部位は足の親指の付け根(母趾MTP関節)です。
ただし近年の研究で、高齢の女性では、足首や膝の関節から痛みが出るケースも比較的多いと報告(※)されています。
※出典:Gout in the elderly, a separate entity?|Annals of the Rheumatic Diseases, 1987; 46, 72-76
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