痛風

尿酸値を下げる薬の種類|いつまで治療が必要?薬の副作用も解説

尿酸値が高くなり「高尿酸血症」という状態になると、薬での治療が必要になるケースがあります。

今回は、尿酸値を下げる薬の種類を紹介
いつまで投薬治療が必要なのか・薬の副作用についても解説します。

尿酸値が高くなり診察を受けようと考えている方は、どのような薬で治療していくのか確認しておきましょう。

尿酸値を下げる薬で治療を始める基準値・タイミング

薬などで尿酸値を下げるための治療が必要となる基準値がこちら。

  • 尿酸値が7.0mg/dL以上
    ⇒食生活や生活習慣の改善で尿酸値を下げる対策が必要
  • 尿酸値が8.0mg/dL〜9.0mg/dL
    ⇒病院での治療が必要

※参考:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン

尿酸値が8.0mg/dL以上になると治療が必要
ただし、痛風の発症がなければ投薬治療が必要ない 場合もあります
※参考:株式会社 三和化学研究所「薬の種類と使い始めるタイミング」

尿酸値7.0mg/dL以上は高尿酸血症という状態。
高尿酸血症にあると痛風や尿管結石、腎臓病といった合併症のリスクが高くなります。

そのため、尿酸値を下げる治療というのは合併症の予防・痛風の再発予防が目的です。

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尿酸値の基準は?数値が高いとどうなる?測定方法・なぜ上がるのかも解説「尿酸値の基準はどのくらい?」 「基準値より高いとどうなるの?」 このような方のために、今回は尿酸値の正常値と、数値が高いことの...

病院で処方される尿酸値を下げる薬は2種類

病院で処方される尿酸値を下げる薬には2種類あります。

  • 尿酸の排泄を促す「尿酸排泄促進薬
  • 尿酸値を抑える「尿酸産生抑制薬

尿酸値が高くなっている原因や、患者の体質にあわせて薬の種類を使い分けていきます。

尿酸の排泄を促す「尿酸排泄促進薬」

体内に溜まっている尿酸を排泄するための薬 が尿酸排泄促進薬です。

尿酸排泄促進薬の種類
  • ユリノ-ム
  • ベネシット錠
  • ユリス

参考:公益財団法人 痛風・尿酸財団「尿酸を下げる薬にはどんなものがあるか?」

尿酸排泄促進薬は、おもに腎臓からの尿酸の排泄が悪い「尿酸排泄低下型」の人に処方される薬。
腎臓にアプローチして尿酸の排泄量を増やし、少しずつ尿酸値を下げていきます。

尿酸値を抑える「尿酸生成抑制薬」

肝臓で尿酸を生成する酵素のはたらきを抑えて尿酸値を下げる のが尿酸産生抑制薬です。

尿酸生成抑制薬の種類
  • フェブリク
  • ザイロリック
  • トピロリック
  • ウリアデック

参考:公益財団法人 痛風・尿酸財団「尿酸を下げる薬にはどんなものがあるか?」

そもそも、尿酸はプリン体が分解された後にできる“残りカス”。
プリン体は体内でも生成されますが、プリン体を多く含む食べ物・飲み物を摂りすぎると尿酸が増え過ぎてしまうというわけです。

このような、プリン体を多く含む食品の摂り過ぎなどが原因による高尿酸血症を「尿酸産生過剰型」と呼びます。

前述で解説したように尿酸の排泄機能が悪いわけではないため、尿酸産生抑制薬は尿酸産生過剰型に適した薬です。

尿酸排泄促進薬を服用すると、尿酸を排泄するために尿中の尿酸量が一時的に増えます。

尿中の尿酸排泄量が増えることで尿路結石のリスクが上昇
尿路結石の発症リスクが高くなるため、尿酸排泄量が多い人も尿酸生成抑制薬が望ましい です。

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https://emishia-clinic.jp/media/uricacidlevel-high-food/

尿酸値を下げる市販薬・サプリもある

ドラッグストアなどでも尿酸値を下げる市販薬を購入できます。

市販薬と病院で処方される治療薬との違いは、尿酸値を下げる仕組み。
病院の薬は腎臓や尿酸生成にアプローチしていましたが、市販薬にはプリン体の分解を抑える成分が含まれています

プリン体の分解が抑えられることで尿酸の生成が減り、次第に尿酸値が下がる仕組みです。

「病院で治療を受けるほどではないが、尿酸値が高くなってきた」という方は、市販薬で対策してみるのもいいでしょう。

薬以外にも、尿酸値を下げるサプリ もあります。

たとえば、ファンケルからは尿酸値を下げるサプリメントが登場。
薬に抵抗がある方は、サプリで尿酸値対策してみてください。

https://emishia-clinic.jp/media/uricacidlevel-lower-food/

尿酸降下薬を服用する前に知っておきたいこと

最後に、尿酸降下薬を服用する前に知っておきたい「治療期間」「薬の副作用」について解説します。

尿酸値を下げる治療は長い期間が必要
副作用はきわめて低いですが、体質や飲み合わせによって副作用が出る可能性もあるので確認しておきましょう。

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【治療期間】いつまで薬で治療を行う?

薬による高尿酸血症の治療期間は、3ヶ月〜6ヶ月
少しずつ尿酸値を下げて、尿酸値6.0mg/dL以下までコントロールしていきます。

時間をかけて尿酸値を下げるのは、薬で急に尿酸値を下げると痛風発作を引き起こすリスクがあるため。
痛風発作を回避するためにも、薬で徐々に尿酸値を下げる必要があるというわけです。

また、痛風の原因である関節に溜まった尿酸塩結晶が完全に消失するまでには約33ヶ月もの期間が必要。

高尿酸血症や痛風の治療には長い期間を要するため、尿酸値が高くなりすぎる前に治療を受けましょう。

【副作用】尿酸値を下げる薬の危険性

尿酸値を下げる薬による副作用のリスクはきわめて低い とされています。

とはいえ、体質や他の薬の併用によっては以下のような副作用が出る可能性もあるため注意が必要です。

尿酸産生抑制薬の副作用例
  • 発熱
  • 悪寒
  • 皮疹
  • 頻脈
尿酸排泄促進薬の副作用例
  • 食欲不振
  • 倦怠感
  • 発熱
  • 目や皮膚の黄変
  • 胃腸障害(頻度は低い)
  • 肝障害(特異体質の患者の場合)

上記のような副作用が出た際は、医師に相談して服用を続けるか判断を仰ぐようにしてください。

まとめ:尿酸値が高い人は早めに薬で治療しよう

尿酸値が高い高尿酸血症になると、原因や体質に合わせて薬が処方されます。

  • 尿酸の排泄を促す「尿酸排泄促進薬
    ⇒腎臓からの尿酸の排泄が悪い人向け
  • 尿酸値を抑える「尿酸産生抑制薬
    ⇒プリン体を多く含む食品の摂り過ぎが原因の人向け

高尿酸血症の治療は3ヶ月〜6ヶ月と長い期間が必要
合併症を起こして治療期間が長くなる前に、早めに薬で治療していきましょう。

また尿酸値を下げる市販薬もある ため、尿酸値が気になりはじめた方は市販薬やサプリで対策してください。

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※本記事は公開時点の情報であり、最新の情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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