避妊の失敗から120時間(5日)が経過し、「もうアフターピルを飲んでも手遅れかもしれない」と深い不安に駆られている方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに120時間を過ぎると妊娠を回避できる確率は著しく低下しますが、効果が完全にゼロになるわけではありません。
※参照:WHO「Fact sheet on the safety of levonorgestrel-alone emergency contraceptive pills (LNG ECPs)」
個人の月経周期や排卵のタイミングによっては、まだ望まない妊娠を避けられるケースも存在します。
しかし効果が保証されるものではなく、自己判断は非常に危険なため、まずは専門家である医師に相談することが最も重要です。
本記事を最後までお読みいただけば、120時間を過ぎた場合のアフターピルの効果、妊娠回避が期待できるケース、服用後の正しい過ごし方などが分かります。
なお、エミシアクリニックでは、緊急避妊に関するご相談から診察、処方までをオンラインで一貫してサポートしています。
来院不要で専門医に相談できますので、一人で不安を抱え込まず、まずはLINEでお気軽にご連絡ください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
アフターピルは120時間過ぎたら効かなくなる?効果と妊娠阻止率

性行為から120時間が経過した後にアフターピルを服用すると、妊娠を防ぐ効果は残念ながら大きく低下します。
しかし、効果が完全にゼロになるわけではなく、状況によっては妊娠の成立を食い止められる可能性が残されているのです。
アフターピルの主な役割は排卵を抑制したり、タイミングを遅らせたりすることなので、まだ排卵が起こっていなければ受精を防げるケースがあります。
ただし効果は保証されておらず、120時間を過ぎると妊娠阻止率は著しく下がるとされているため、個人の判断で服用するのは避けましょう。
120時間を過ぎても妊娠阻止が期待できるケース
性行為から120時間が過ぎていても、まだ排卵が起こっておらず、受精卵が子宮内膜に着床していない場合は妊娠を回避できる可能性があります。
妊娠は「排卵→受精→着床」というステップを経て成立しますが、受精から着床までは6〜10日ほどかかり、アフターピルが働く余地があるためです。
しかし、自身の排卵日を正確に把握することは非常に難しく、ストレスや体調によっても簡単にずれてしまいます。
効果が期待できるかどうかは状況によるため、自己判断はせず、必ず医師に相談してください。
アフターピルの服用が120時間を過ぎたらすべき対処法
アフターピルを服用する時間が120時間を過ぎてしまった場合は、以下の対処法を落ち着いて実行しましょう。
120時間を過ぎると避妊効果は著しく低下するため、自己判断で行動するのは危険です。
効果がゼロではないものの、妊娠回避が期待できるかは個人の状況によって異なります。
まずは専門家である医師に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
まずは医療機関またはオンライン診療で相談する
アフターピルの服用が120時間を過ぎてしまった場合、まずは速やかに医療機関やオンライン診療に相談しましょう。
医師は最終月経日や性行為のタイミングといった個別の状況を判断し、アフターピルを処方すべきか、あるいは他の選択肢があるかを判断します。
特に、1分1秒でも早く専門家のアドバイスが欲しい緊急時には、移動時間がなく深夜や休日でも受診できるオンライン診療がおすすめです。
オンライン診療であれば自宅からすぐに医師の診察を受けられ、必要であればピルの処方までしてもらえます。
エミシアクリニックでは24時間申込みを受け付けており、予約不要で医師による診察を受診可能です。
一人ひとりの状況に応じて医師が適切な薬を処方するため、時間が経過している場合でもぜひご相談ください。
生理の有無や排卵日・性行為のタイミングを確認する
避妊が成功したかを見極めるためには、ご自身の生理周期やおおよその排卵日、性行為があった日を整理しておきましょう。
これらの情報は、アフターピルが効果を発揮しやすい状況だったかを判断するための重要な手がかりとなります。
なぜなら、アフターピルの主な作用は排卵の遅延であり、月経周期におけるタイミングが効果を大きく左右するからです。
医師に相談する際も、生理周期や排卵日などの情報が正確な診断の助けになります。
妊娠の有無を確認する
120時間を過ぎてからアフターピルを飲んだ場合、妊娠が成立している可能性も考慮し、最終的な確認が必要です。
避妊に成功したかどうか知るには、性行為から3週間後を目安に、市販の妊娠検査薬で確認しましょう。
もし「予定日を1週間以上過ぎても生理が来ない」「不正出血がある」「体調不良がある」などの際には、必ず産婦人科を受診してください。
判断を先延ばしにすると不安だけが長引くので、速やかに相談に行きましょう。
もしアフターピル服用後に陽性が出た場合は、以下の記事をご確認ください。
【医師監修】アフターピルを飲んだのに陽性?妊娠確率と確認方法を解説
120時間を過ぎても服用できるアフターピルはある?72時間との違い
アフターピルには、主に性行為から72時間以内に服用が推奨される種類と、120時間以内まで効果が期待できる種類の2つが存在します。
時間的な違いは薬に含まれる主成分によるもので、期待できる妊娠阻止率や効果が持続する時間に差が生まれるのです。
代表的な薬の種類には、以下の2つがあります。

120時間を過ぎるといずれも妊娠阻止率は著しく低下しますが、医師が状況を判断した上で処方することもあるため、まずは専門家へ相談しましょう。
レボノルゲストレル(ノルレボ):72時間以内の服用
レボノルゲストレル(ノルレボ)は日本国内で広く処方されているアフターピルで、性行為から72時間(3日)以内の服用が推奨されています。
レボノルゲストレルは排卵を遅らせることで妊娠を防ぐため、服用タイミングが早ければ早いほど高い避妊効果を発揮するのが特徴です。
海外の臨床試験によれば、性行為後72時間以内に服用したときの妊娠阻止率は84%と報告(※)されています。
※出典:あすか製薬株式会社「緊急避妊剤レボノルゲストレル錠」
ただし推奨されている72時間以降は十分な効果が期待できなくなるため、120時間以上が過ぎた場合には処方されないでしょう。
エラ(ウリプリスタール):120時間以内の服用
エラ(ウリプリスタール)は、性行為後120時間(5日)以内であれば高い避妊効果が期待できるアフターピルです
※参考:Perrigo Company
日本ではまだ承認されていませんが、性行為から72時間を過ぎてしまった方への選択肢として、一部の医療機関では医師の判断のもと処方されています。
レボノルゲストレルでは対応できない72時間以降のケースにも使用できるため、時間が経ってしまった人に有効です。
ただし、推奨されている120時間を過ぎてしまうと避妊効果は大きく低下するため、服用を検討する場合は医師に相談しましょう。
アフターピル服用後に知っておきたい注意点・副作用
アフターピルを服用した後は、ホルモンバランスが一時的に大きく変動するため、以下のような副作用が起こる可能性があります。

また副作用が起きた場合は、以下の注意点を守る必要があります。
正しい対処を心がけ、気になる症状があれば早めに医療機関へ相談しましょう。
服用後2時間以内に嘔吐した場合は再服用が必要
アフターピルの服用後、もし2時間以内に嘔吐してしまった場合は、再度服用し直す必要があります。
薬の有効成分が体内に十分に吸収される前に排出されてしまい、期待された避妊効果を得られない可能性があるためです。
再服用が必要かどうか判断できない場合は、医療機関に連絡して指示を仰ぎましょう。
また嘔吐が続くときは、医師の判断で吐き気止め(制吐薬)を併用することも可能です。
エミシアクリニックでは副作用が心配な人にも配慮しており、吐き気止めを同封しているのでぜひご相談ください。
服用後も避妊は継続する必要がある
アフターピルはあくまで「その一度の性行為」に対する緊急措置であり、その後の性行為に対する避妊効果はないため、次の生理が来るまでは避妊を継続しましょう。
むしろピルの作用で、排卵日が通常と異なるタイミングにずれるため、妊娠しやすい時期が予測しにくくなります。
服用後に性行為を行う場合は、必ずコンドームを使用するなど、別の方法で避妊を徹底してください。
生理が来ない/遅れる場合は速やかに医療機関を受診する
アフターピルを飲んだ後、一定期間経っても生理が来ないときは早めに医療機関を受診しましょう。
ホルモンバランスの変化で生理がずれるケースは多いものの、妊娠している可能性も考えられます。
性行為から3週間経っても生理が来ない場合は、妊娠の可能性を考えて検査が必要です。
また、ごく少量の出血を着床出血と見分けるのは難しいため、出血があったからと安心せず、まずは市販の妊娠検査薬で確認しましょう。
陽性が出た場合や、陰性でも不安が続くときは、産婦人科で診察を受けてください。
アフターピルの120時間以降の服用を防ぐポイント
アフターピルの服用が120時間を超えてしまう事態を防ぐには、以下のポイントを意識することが大切です。
アフターピルはあくまで緊急時に用いる薬であり、身体的にも精神的にも負担がかかります。
普段から確実性の高い避妊法を実践し、望まない妊娠を未然に防ぎましょう。
低用量ピルを服用して、排卵を安定的に抑える
緊急的な避妊を繰り返さないためには、低用量ピルを継続して服用し、排卵を安定的に抑える方法が有効です。
低用量ピルは、継続的に飲むことで排卵そのものを安定的に抑制できます。
計画的で確実性の高い避妊が可能となり、アフターピルが必要になる事態を未然に防ぐことが可能です。
さらに避妊効果だけでなく、生理痛の緩和や月経周期が整うといった副次的なメリットも期待できます。
コンドームの使用を徹底する
避妊の確実性を高めるためには、性行為のたびにコンドームを正しく使用することが重要です。
コンドームは精子が子宮内へ入るのを物理的に防ぐため、もっとも基本的で信頼性の高い避妊法とされています。
正しく使われたコンドームの避妊効果は約98%(※)とされており、継続的な避妊に非常に有効です。
※参考:世界保健機関
ただし、装着の向きを間違えたり、途中で外れたり、破損したりすると効果は得られません。
性行為の最初から最後まで正しく装着しておくことが、避妊効果を保つためのポイントになります。
アフターピルの120時間以降の服用に関するよくある質問
120時間が経過した後のアフターピル服用に関して、よくある質問をまとめました。
いざという時に慌てないよう正しい知識を身につけ、不安な点や疑問があれば自己判断せずに必ず医師へ相談してください。
アフターピルは最高何時間まで効果がありますか?
一般的にアフターピルの効果が期待できる上限は、120時間(5日)とされています。
ただし、国内で広く使われる「レボノルゲストレル」は72時間以内の服用が推奨されているように、緊急避妊薬の種類によって対応できる時間が異なる点に注意しましょう。
また時間が経つほど妊娠を回避できる確率が下がり、「時間内なら必ず避妊できる」というわけではありません。
避妊に失敗した際は自己判断せず、迷った時点で早めに医療機関やオンライン診療へ相談しましょう。
72時間タイプと120時間タイプ、どちらを選ぶべきですか?
72時間タイプと120時間タイプのどちらを選ぶべきかは、性行為からどれだけ時間が経っているかで判断する必要があります。
72時間以内であればどちらの薬も使用できますが、72時間を超えている場合は120時間タイプ(エラ)が適した選択肢です。

72時間タイプのレボノルゲストレルは服用が早いほど高い避妊効果が期待でき、24時間以内であれば95%(※)と特に妊娠を回避できる確率が高まります
※参考:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
対してエラは120時間以内に対応でき、後から対処したい場合にも使いやすい薬です。
ただし、オンライン診療で処方を受ける場合は配送に時間がかかることもあります。
到着までの時間を考慮する必要があるため、医師に相談して適切なものを処方してもらいましょう。
アフターピルは120時間以降でも諦めず医師に相談を!
アフターピルは120時間を過ぎると効果が大きく下がりますが、妊娠を防げる可能性がゼロになるわけではありません。
最も重要なのは、自己判断で「もう無理だ」と諦めず、なるべく早く専門家である医師に相談することです。
医師は排卵のタイミングなど、あなたの個別の状況を医学的な視点から判断し、今できる最善の方法を提案してくれます。
オンライン診療なら、自宅から24時間いつでも相談の受付が可能です。
エミシアクリニックでも緊急避妊の相談・診療・処方をオンラインで行っているため、不安な気持ちを抱えたままにせずにぜひご相談ください。


