性行為後にピルの飲み忘れに気づき、「妊娠してしまうかもしれない」と不安を抱える人は少なくありません。
気づいたタイミングや回数、期間によって妊娠リスクが変わるため、自分がどのケースに当てはまるのか判断しづらいことも不安が募る要因の一つです。
そこで本記事では、飲み忘れた日数・週ごとの妊娠リスクの目安や、その後の正しい服用方法について解説します。
アフターピルを検討すべきケースも紹介するため、まずは落ち着いて自分の状況を整理し、適切な対処法を確認しましょう。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
ピルを飲み忘れたら妊娠する可能性はある?回数・期間別の対処法
性行為後にピルの飲み忘れに気づくと、不安になる人も少なくありません。
飲み忘れによる妊娠リスクは、飲み忘れた期間や週、服用しているピルの種類によって異なります。
以下では、飲み忘れの期間別の妊娠リスクの目安と取るべき行動を解説します。

| 飲み忘れた期間 | 避妊効果 | アフターピルの必要性 | 次のピルの服用方法 |
|---|---|---|---|
| 1日(12〜24時間) | 基本的に低下しない(第1週休薬明けは注意) | 原則不要(第1週休薬明けは検討) | 気づいたら1錠服用、通常通り継続 |
| 2日連続 | ほぼ失われる | 検討が必要 | 飲み忘れた2錠をまとめて服用、以降通常通り |
| 3日以上・不明 | 失われる | 必要 | 気づいた時点で1錠服用、通常通り再開 |
| 偽薬期間中 | 影響なし | 不要 | 翌日以降は予定通り服用 |
不安なときこそ、まずは落ち着いて自分の状況を振り返ってみましょう。
1日(12〜24時間)飲み忘れた場合
服用予定時間から1日(12〜24時間)以内の飲み忘れであれば、避妊効果が大きく損なわれることはほとんどありません。
気づいた時点で1錠をすぐに服用し、その後は通常の時間に合わせて服用を続けましょう。
ただし、第1週(休薬明け直後)の飲み忘れは排卵が再開する可能性があります。
このタイミングで性行為があった場合は、アフターピルの服用も検討しましょう。
またミニピルを服用している場合は、3時間の遅れで避妊効果が低下し、12時間を超えると避妊効果はほぼ失われます。
第1週に飲み忘れた場合は、再開後7日間はコンドームなどの避妊具を併用すると安心です。
2日連続で飲み忘れた場合
2日連続での飲み忘れは避妊効果の低下が顕著で、特に休薬明けにこの状態が起こると妊娠のリスクが高まります。
性行為をした場合は、低用量ピル・ミニピルに関わらず、アフターピルの服用を検討しましょう。
避妊を望まない場合は、服用再開後7日間は避妊具を併用するか、性行為を控えることを推奨します。
3日以上飲み忘れた、または日数がわからない場合
3日以上(72時間以上)、または正確な日数が曖昧な場合、その周期の避妊効果はほぼ失われると考えられます。
排卵を抑制するホルモンが不足するため、排卵が起こる可能性があり、避妊なしで性行為を行うと妊娠率が上昇します。
避妊したい場合はすぐに医師に相談し、必要に応じてアフターピルを処方してもらいましょう。
偽薬期間中に飲み忘れた場合
28錠タイプの低用量ピルに含まれる偽薬(プラセボ)はホルモンを含まないため、飲み忘れても避妊効果への影響はありません。
この期間に性行為を行っても、避妊効果は継続していると考えられます。
偽薬は服用習慣を維持するためのものであり、飲み忘れた偽薬を補う必要はありませんが、翌日の偽薬や実薬は予定通り服用することを推奨します。
緊急避妊薬(アフターピル)を検討すべきケースとは
ピルの飲み忘れが複数日続いたり、シートの最初や最後の週に飲み忘れたりした場合は、排卵が再開する可能性があります。
こうした状況では、なるべく早く緊急避妊薬(アフターピル)の服用を検討することが重要です。
また、飲み忘れた期間が曖昧な場合も、避妊効果は失われたものとして扱いましょう。
具体的に、アフターピルの検討が推奨されるケースは次の通りです。
- ピルの飲み忘れが2日以上続いた場合(服用頻度が不安定な場合も含む)
- 休薬前後のタイミングでピルを飲み忘れ、性行為があった場合
- ミニピルを12時間以上飲み忘れた場合
避妊効果に不安がある場合は、自己判断で対応せず、できるだけ早く専門医に相談しましょう。
※参照:公益社団法人 日本産科婦人科学会
アフターピルに期待できる効果について、さらに詳しく知りたい人はこちら!
アフターピル(緊急避妊薬)の効果や避妊の仕組みは?成功の確率やサイン、正しい飲み方まで詳しく解説
アフターピル(緊急避妊薬)で避妊できる確率は?服用までの時間による効果や副作用も解説
アフターピルの種類と服用可能な時間
アフターピルにはいくつかの種類があり、避妊効果や副作用のリスクが異なります。
共通しているのは、性行為から服用までの時間が短いほど避妊が期待できる点です。
アフターピルの主な種類と服用可能な期間は以下の通りです。
| 種類(製品名) | 服用可能時間 |
|---|---|
| レボノルゲストレル系(ノルレボなど) | 72時間以内 |
| ウリプリスタル酢酸エステル(エラ) | 120時間以内 |
※参照:日本産婦人科学会
どの種類を選ぶかは、性交渉からの経過時間や体質によって変わるため、必ず医師と相談した上で決定してください。
アフターピルの種類や期限については、以下の記事でも詳しく解説しています。
アフターピル(緊急避妊薬)の種類まとめ|効果の違いや選び方を解説
アフターピルはいつまでに飲むべき?効果の期限やすぐに手に入れる方法も解説
オンライン診療ならバレずに相談・処方を受けられる
アフターピルを飲んだ方がいいとわかっても、どこで入手できるかがわからず悩む人は少なくありません。
また、「受診する時間がない」「誰にも知られたくない」と考える人も多いでしょう。
そんなときに便利なのがオンライン診療です。通院の手間をかけずに自宅から医師に相談できます。
主なメリットは次の通りです。
- 24時間いつでも受付できる
- 移動や診察待ちの時間がかからない
- すぐに服用したい場合、迅速に対応できる
- プライバシーに配慮した梱包で届けられる
- 服用後も医師のサポートを受けられる
服用後も医師に相談できるサポート体制が整っているため、アフターピルの効果や副作用、次回の避妊に関する疑問なども気軽に確認できます。
避妊やアフターピルに関して不安がある人は、オンライン診療を活用し、必要に応じてLINEなどで医師に相談するのがおすすめです。
アフターピルの購入方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
アフターピル(避妊薬)はどこで買える?薬局以外の購入方法を紹介
アフターピルのオンライン診療は怪しい?即日届く安全な購入方法を解説
ピルの飲み忘れを防ぐ方法
ピルは毎日同じ時間に服用することで効果が安定します。
しかし、仕事や学業で忙しい日や予定が重なる日には、つい飲み忘れてしまうこともあります。
以下では、すぐに取り入れられる飲み忘れを防ぐための対策をまとめました。

自分に合った方法を選ぶことで、毎日の服用を続けやすくなるでしょう。
スマホのアラームやアプリのリマインダーを活用する
まず取り入れやすいのは、スマホのアラーム機能やリマインダーの活用です。
服用する時間に通知が届くように設定すれば、飲み忘れを防ぐのに役立ちます。
またカレンダーアプリやピル管理用アプリは、服用記録や体調メモを残せるため、必要に応じて利用しましょう。
ピル管理用ケースを利用する
服用状況を視覚的に把握したい人は、ピル管理用ケースが役立ちます。
曜日ごとに小分けされたケースに、その日の分のピルを入れておくことで、飲み忘れに早期に気づけるでしょう。
さらに洗面所や枕元など、必ず目に入る場所に置くことも飲み忘れの予防につながります。
外出時に予備を持ち運ぶ習慣をつける
外出時に予備のピルを持ち歩く習慣をつけることもおすすめです。
急な予定変更や帰宅が遅れた場合でも、手元にピルがあれば服用時間を逃さずに済みます。
化粧ポーチや財布、スマホカバーなど、日常的に持ち歩くものに入れておくと忘れにくくなります。
ピルの飲み忘れに関するよくある質問
以下では、ピルの飲み忘れに関してよくある質問に回答します。
自分の体に関わる大切なことなので、細かな疑問も減らしておきましょう。
ピル飲み忘れ後に不正出血が起きる原因は?
ピルを飲み忘れると、ホルモンバランスが崩れて一時的に子宮内膜の状態が不安定になり、出血が起こることがあります。
飲み忘れたときの対処法を参考に、忘れた分を含めてピルを服用しましょう。
また、不正出血は避妊効果の低下と同時に起こります。2日以上の連続した飲み忘れがある場合は、妊娠の可能性に注意が必要です。
なお、出血量が多い・腹痛を伴う・長く続くといった場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
不正出血で病院に行く目安については、以下の記事でも詳しく解説しています。
不正出血はどのくらい続いたら病院に行くべき?セルフチェックや原因も徹底解説
ピルを飲んだ後に嘔吐してしまった場合はどうすればいい?
ピル服用後、2時間以内に嘔吐した場合は薬が十分に吸収されていない可能性があります。
体調が落ち着いたら追加で1錠服用し、その後は通常通りの服用を続けましょう。
また服用から6時間以内に重度の下痢があった場合も、成分の吸収が十分でない可能性があるため、医師へ相談すると安心です。
性行為した後に低用量ピルを飲んでも避妊できる?
低用量ピルは毎日服用することで、排卵を抑えて妊娠を防ぐ薬のため、性行為が終わった後に飲んでも避妊効果は得られません。
性行為後の避妊には、アフターピル(緊急避妊薬)を使用します。
性行為から服用までの時間が短いほど避妊効果が期待できるため、不安な人は早めに医療機関へ相談しましょう。
ピルを飲み忘れて生理がきたときはどうすればいい?
生理が再開した場合は、その周期の避妊効果は失われていると考えられます。
現在のシートは中止し、出血開始日を「1日目」として、次のシートの服用を開始しましょう。
また、新しいシートを始めて最初の7日間は避妊効果が安定しないため、避妊したい人はコンドームを使用しましょう。
出血が長引いたり、強い腹痛を伴うなど体調に異変がある場合は、医療機関に相談してください。
性行為後にピルの飲み忘れに気づいたら、自己判断せず医師に相談を
性行為後にピルの飲み忘れに気づくと、「避妊できているのか」「アフターピルを服用すべきか」など、不安が大きくなります。
妊娠リスクや取るべき対応は、飲み忘れた日数や時間によって異なるため、一概に自己判断することは危険です。
まずは落ち着いて何日分・何時間分の服用を忘れたのかを確認し、自分の状況を把握しましょう。
少しでも避妊に関して不安がある場合は、医師に相談し、自分のケースに合った対処法やアフターピルの必要性を確認してください。



