「自分はもしかしたらED（勃起不全）かもしれない」と感じても、医療機関を受診するのは勇気がいるものです。
一度、十分な硬さを維持できず中折れしてしまったからといって、すぐにEDだとは断定できません。
そこでこの記事では、簡易的なチェックで自分の状態を把握できるED診断の方法をご紹介します。
2023年に実施された日本性機能学会の調査によると、日本人男性の約3人に1人はED症状があることがわかりました。
EDは加齢だけでなく20代前半の男性においても有病率が高い傾向にあり、珍しい症状ではありません。
EDの具体的な症状や前兆・対処方法についても詳しく解説しているため、勃起不全でお悩みの人はぜひ参考にしてください。
エミシアクリニックのオンライン診療
「自分では判断が難しい」「医師の診断で改善に向けて行動したい」人は、エミシアクリニックのオンライン診療をご利用ください。
医師による診察が受けられるため、症状に応じて適切に対処できます。
LINE登録で簡単に利用でき、まずはご相談だけでも可能なため、お気軽にご活用ください。
この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
もそもEDとは？
ED（勃起不全）と聞くと、完全に不能な状態と想像する人も多いのではないでしょうか。
しかし、日本性機能学会のED治療ガイドラインによると、性行為で十分な勃起が得られない、または勃起を維持できない状態が持続・再発することと定義しています。
考えられるED発症の要因は以下の通りです。
| 心因性ED | 精神的ストレス |
| 器質性ED | ・加齢による性機能の低下 ・肥満、運動不足 ・心血管系による高血圧、喫煙、男性ホルモンの低下 ・糖尿病・過度の飲酒 |
| 混合性ED | 心因性EDと器質性EDの両方が原因 |
| 薬剤性ED | ・降圧薬 ・抗うつ薬 ・前立腺肥大症治療薬 ・睡眠時無呼吸症候群 など |
EDになる人の背景には病気が混合していることもあり、心疾患や高血圧の前兆としてED症状があらわれるケースがあります。
自己診断の方法はありますが、正確なEDの診断には医療機関を受診するようにしましょう。
EDの原因について詳しくはこちら
ED（勃起不全）の4つの原因を徹底解説！具体的な治療法も紹介
EDになる前兆はある？
EDになる前兆として、日常生活の中で以下のようなサインがあらわれることがあります。
- 朝立ちしなくなった
- 挿入できるが、硬さが不足
- お酒の飲み過ぎで勃起しないことが多い
- 以前に比べて喫煙本数が増えた
- 性行為にプレッシャーを感じている
上記の傾向がある人は、生活習慣を見直してEDのリスクを減らしましょう。
心と体のバランスの取れた健康的な生活を送ることは、充実した性生活を送る以前に健全な体を支える土台です。
生活習慣が与えるEDへの影響を認識して、早期に見直しを図ることをおすすめします。
EDの自己診断ツール
EDの自己診断ツールとして活用できるのが「IIEF-5」です。
IIEF-5とは、国際勃起機能スコア（International Index of Erectile Function-5）の略で、EDかどうかを疑う目安として活用されています。
あくまでEDに関連する症状について簡易的にチェックするもので、EDを断定するものではありません。
自己判断によるチェックだけでは断定できませんが、医療機関を受診すべきかを判断する補助として利用できます。
診断結果を受けて不安を感じる人は、専門家による診断を受けて適切に対処することが重要です。
気になる人は早めに医師に相談してみましょう。
EDチェックリスト【簡単セルフチェック】
IIEF-5は5つの設問に対して当てはまるものを選び、点数を加算した合計点数で確認するものです。
このチェックリストは過去、6カ月以内に性交の機会があった男性を対象としています。
| 1.勃起してそれを維持する自信はどの程度ありましたか | |
|---|---|
| 非常に低い | 1点 |
| 低い | 2点 |
| 中くらい | 3点 |
| 高い | 4点 |
| 非常に高い | 5点 |
| 2.性的刺激によって勃起した時、 どれくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか | |
|---|---|
| ほとんど、又は全くならなかった | 1点 |
| たまになった （半分よりかなり低い頻度） | 2点 |
| 時々なった （ほぼ半分の頻度） | 3点 |
| しばしばなった （半分よりかなり高い頻度） | 4点 |
| ほぼいつも、又はいつもなった | 5点 |
| 3.性交の際、挿入後にどれくらいの頻度で勃起を維持できましたか | |
|---|---|
| ほとんど、又は全く維持できなかった | 1点 |
| たまに維持できた （半分よりかなり低い頻度） | 2点 |
| 時々維持できた （ほぼ半分の頻度） | 3点 |
| しばしば維持できた （半分よりかなり高い頻度） | 4点 |
| ほぼいつも、又はいつも維持できた | 5点 |
| 4.性交の際、性交を終了するまで 勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか | |
|---|---|
| 極めて困難だった | 1点 |
| とても困難だった | 2点 |
| 困難だった | 3点 |
| やや困難だった | 4点 |
| 困難でなかった | 5点 |
| 5.性交を試みた時、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか | |
|---|---|
| ほとんど、又は全く満足できなかった | 1点 |
| たまに満足できた （半分よりかなり低い頻度） | 2点 |
| 時々満足できた （ほぼ半分の頻度） | 3点 |
| しばしば満足できた （半分よりかなり高い頻度） | 4点 |
| ほぼいつも、又はいつも満足できた | 5点 |
22点以上の場合は、性的機能に問題はなくEDではありません。
点数が高い人ほど正常な状態に近いとされ、22点以下の場合は、以下のように分類されます。
- 重症ED：5〜7点
- 中等症ED：8〜11点
- 軽症〜中等症ED：12〜16点
- 軽症ED：17〜21点
- EDではない：22〜25点
セルフチェックにおける結果はあくまで目安です。
IIEF-5のセルフチェックをきっかけに症状を知り、健康管理の見直しに役立ててください。
※参照：日本性機能学会
ED診断後の結果に応じた対処方法
セルフチェックのED診断で症状を把握したあとは、改善に向けて適切に対処していきましょう。
以下では、診断結果に応じた対処方法をご紹介します。
ED症状を重症化させないためにも早期に対処することをおすすめします。
軽度：生活習慣の見直し
軽度のEDであれば、まずは生活習慣を整えることが大切です。
偏った食事や運動不足・慢性的な疲労やストレスなど、生活習慣の乱れがEDの原因になっていることも少なくありません。
以下のような対策は、今日からでも始められるケアです。
- 適度な運動
⇒血流・ホルモン分泌を促す - 食事管理
⇒血管・ホルモンを支える栄養素を摂取する - 禁煙
⇒リバウンドしないよう徐々に喫煙本数を減らす - 睡眠時間の確保
⇒深い眠りでホルモンバランスを整える
上記はED対策だけでなく、全身の健康管理にもつながります。
無理のない範囲で継続して、体調を整えることから始めましょう。
※参照：日本医師会
中度～重度：病院でED治療を行う
中度〜重度の人は、なるべく早めに病院でED治療を行ってください。
医療機関での治療にはED治療薬が用いられ、次のような種類があります。
- シルデナフィル（バイアグラ）
- パルデナフィル（レビトラ）
- タダラフィル（シアリス）
ED治療薬は勃起を持続させる物質を分解してしまうPDE5（ホスホジエステラーゼ5）という酵素の働きをブロックし、勃起をサポートする薬です。
ただし、持病のある人や体調により服用ができない人もいます。
またED治療薬には副作用のリスクがあるため、必ず医師の診断や説明を受けて処方してもらいましょう。
病院に行くのが恥ずかしいならオンライン診療がおすすめ
病院でED治療を開始したくても、受付や診察までの待ち時間・処方薬の受け取りまでに人目が気になる人もいるでしょう。
直接病院に行かなくても、オンライン診療を受診するという方法があります。
エミシアクリニックのオンライン診療なら薬の受け取りまで、以下の4つステップで完了します。
- STEP1：LINEでお友だち追加
- STEP2：医師によるオンラインで完結する診察
- STEP3：商品追跡サービス付きで薬を発送
- STEP4：薬とわからない梱包で自宅に届け
クリニック専属医師による診察で個人に合ったED治療薬を処方するため、安心して治療を開始できます。
これまで通院の負担から薬の服用を迷っていた人も、ぜひ当院にご相談ください。
オンライン診療について詳しくはこちら
ED（勃起不全）のオンライン診療！治療の流れや処方薬を医師が紹介
EDに関してよくある質問
以下では、EDに関してよくある質問を3つ解説します。
知識不足が原因による症状の悪化を防ぐためにも事前に解消しておきましょう。
EDは自然に治る？治るきっかけは？
基本的にEDが自然に治ることはありません。
加齢によりEDの有病率は高くなる傾向にあり、年齢を重ねるほど自然な回復は難しくなります。
運動不足や肥満・疲労などの生活習慣との関わりが深いため、生活習慣の見直しは欠かせません。
さらにEDの原因に心理的ストレスや心血管系疾患が関係している場合は、専門家によるカウンセリングや治療が必要になります。
心と身体的要因が複雑に関係している可能性があるため、根本改善を期待する場合は医療機関を受診してください。
EDは筋トレで治せるって本当？
筋力トレーニングにより男性ホルモン（テストステロン）の分泌が維持できれば、EDの予防に寄与する効果に期待できます。
以下の要因がEDの原因となっている可能性があるためです。
- 加齢による男性ホルモン減少が関係したやる気の低下
- 生活習慣の乱れによる勃起に必要な血流の不足
筋トレは健全な性生活を送るためにも取り入れたい習慣の一つです。
特に男性ホルモンの分泌や下半身を中心とした血行促進が期待できるのは、胸筋・背筋・脚力を鍛える以下のトレーニングです。
- スクワット：下半身の筋力強化
- デッドリフト：背筋、大臀筋など背面の筋力強化
- ヒップリフト：太もも周辺の筋力強化
筋トレ前には怪我防止のためにも、十分なストレッチを行ってください。
重さを使うトレーニングなどでは、必要に応じてプロの指導を受けて行うことをおすすめします。
ED治療薬に副作用はある？
ED治療薬は、以下の確率で副作用があらわれる場合があります。
| 副作用 | 確率 |
|---|---|
| 1%以上 | ・ほてり ・頭痛 |
| 0.1〜1%未満 | ・胸痛 ・動悸 ・頻脈 ・めまい ・腹痛 ・関節痛 ・発疹 ・目の充血 など |
| 0.1%未満 | ・不整脈 ・神経過敏 ・腹部違和感 ・吐き気 ・呼吸障害 など |
| 頻度不明 | ・心筋梗塞 ・鼻血 ・視界の異常 ・過敏反応 など |
通常は一時的であることが多く、安静にしていると気にならなくなることがほとんどです。
しかし、症状が強くあらわれる・4時間以上の勃起が続くなどの異常がある場合は、直ちに服用を中止し医療機関を受診してください。
※参考：JAPIC
ED診断で不安を整理し、前向きに一歩を踏み出そう
EDは十分な勃起が得られないなどの症状が持続または再発する状態をいいます。
自宅で簡単にチェックできるED診断は、自分の状態を把握するための補助となるため、生活習慣の見直しを図り、健全な心身を取り戻すために役立ててください。
EDは、早めの対処で適切な治療を始められれば、改善を目指せる症状です。
まずは医療機関に相談して、症状を把握することから始めてみましょう。
エミシアクリニックのオンライン診療なら、直接医師から自分に合った治療法や生活習慣の改善に向けたアドバイスをしております。
必要に応じてED治療薬の処方も行っているため、ぜひお気軽にご相談ください。
