ED治療薬を試してみたいものの、「頭痛がひどいらしい」「心臓に悪い」といった副作用の話を聞いて、服用を迷っている人もいるでしょう。
ED治療薬には副作用がありますが、多くは軽度で一時的なものです。薬の仕組みやリスク管理を理解することで、基本的には安心して使用できます。
この記事では、ED治療薬の主な副作用と対処法、薬ごとの違い、服用時のポイント、注意が必要な人を解説します。
副作用が不安な人や、安全に使えるか確認したい人は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
ED治療薬の主な副作用
ED治療薬で起こりやすい代表的な副作用は、次のとおりです。

多くの副作用は、服用後30分〜数時間以内に現れ、薬の効果が切れるとともにおさまります。
ただし、症状が長引く場合や強く出る場合は、自己判断で対処せず、速やかに医師に相談しましょう。
出典:日本泌尿器科学会・日本性機能学会「ED診療ガイドライン 第3版」
頭痛
頭痛は、ED治療薬の代表的な副作用のひとつです。
ED治療薬には血管を広げる働きがあるため、頭部の血管も拡張し、こめかみや前頭部に鈍い痛みを感じやすくなります。
つらい場合は、市販の鎮痛剤(アセトアミノフェン・イブプロフェンなど)の併用も可能です。
ただし、持病がある人や他の薬を服用している人は、飲み合わせによって体に負担がかかる場合があります。
初めて使用する際は、自己判断せず医師に相談すると安心です。
ほてり・顔の赤み
ED治療薬を服用すると、副作用として顔や首、上半身が温かくなり、頬や耳が赤くなることがあります。
これらの症状は、血管が広がり、皮膚の表面を流れる血液が増えるために起こります。
また、薬を服用する前後にアルコールを摂取すると、症状が強くなりやすいので注意が必要です。
ほてりや顔の赤みは、一般的に数十分から1〜2時間ほどで治ります。また、痛みやかゆみは伴いません。
消化不良・胃の不快感
ED治療薬は、消化管の平滑筋にも作用することがあり、胃と食道の境目にある筋肉(下部食道括約筋)がゆるむと胃酸が逆流し、胸焼けにつながることがあります。
なお、バイアグラやレビトラは脂っこい食事の影響を受けやすい薬です。
食後すぐに服用すると効果が弱まる可能性があるため、空腹時、または食後2時間以上あけてからの服用が推奨されています。
一方、シアリスは食事の影響を受けにくいとされていますが、薬ごとに服用方法は異なるため、医師の指示や添付文書を確認しましょう。
鼻づまり
ED治療薬を服用すると、鼻の粘膜にある血管が広がり、空気の通り道が狭くなることで鼻づまりが起こる場合があります。
風邪のような不快感が生じる場合もありますが、多くは軽度の症状で、薬の効果が切れるとともに自然におさまります。
鼻づまりが気になる場合は、市販の点鼻薬も併用可能です。
ただし、持病で薬を服用している人や、市販薬を初めて使う人は、使用前に医師や薬剤師へ相談しましょう。
視覚異常
ED治療薬を服用すると、ごくまれに視界が青みがかって見えたり、強いまぶしさを感じたり、輪郭がぼやけたりする症状が現れることがあります。
視覚異常が起こるのは、ED治療薬が網膜に存在するPDE6という酵素にもわずかに作用するためです。
一時的に色の見え方や明るさの感じ方に影響が出ることがありますが、多くの場合、服用後数時間で自然におさまります。
ただし、視力の低下や視野の一部が見えなくなるなどの症状が続く場合は、すぐに服用を中止し、眼科医の診察を受けてください。
ED治療薬の副作用が出たときの対処法
副作用が出たときの対処法は、主に次の2つです。
症状の程度に応じて、落ち着いて対応することが大切です。
軽度の症状は経過観察する
軽度の頭痛やほてり、鼻づまり、軽い消化不良などは、薬の効果が切れると自然におさまるケースが多いため、慌てずに様子を見ましょう。
対処法としては、無理をせず横になって安静にし、水分をしっかり補給してください。
頭痛やほてりが強いときは、冷たいタオルで額や首を冷やすのも効果的です。
経過観察の目安は、各薬剤の効果が持続する時間です。
- バイアグラ:4時間
- シアリス:20〜24時間
- レビトラ:5時間
初めて服用したときは、副作用の種類・持続時間・症状の強さを記録しておくと、次回の診察で医師に相談しやすくなります。
症状が持続・繰り返すときは医師に相談する
副作用の症状が続いたり、繰り返し現れたりする場合は、必ず医師に相談してください。
具体的には、次のようなケースが当てはまります。
- 頭痛が市販の鎮痛剤で改善しない
- 顔のほてりが数時間以上引かない
- 胃の不調や吐き気が翌日まで続く
- 鼻づまりが慢性化している
医師に相談すれば、薬の種類変更や用量調整によって、副作用を軽減できる場合があります。
自己判断で服用量を減らしたり、服薬をやめたりせず、医師の指示に従って適切に対応しましょう。
すぐに受診が必要なケース|持続勃起・胸痛・視力や聴力低下
ED治療薬には、まれに重い副作用が起こるリスクもあります。
次のような症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。

- 4時間以上勃起が続く(持続勃起症)
- 胸痛・激しい動悸・呼吸困難
- 急激な視力低下・視野の異常
- 突然の聴力低下・耳鳴り
- 重度のめまい・失神
これらの症状は早期の対応が重要です。
夜間や休日であっても、救急外来や薬を処方した医師に連絡し、指示に従いましょう。
ED治療薬ごとの副作用の違い
ED治療薬は、種類によって副作用の出方や強さに違いがあります。
代表的な3剤の特徴は次のとおりです。
| 薬剤名(一般名) | 効果持続時間 | 食事の影響 | 副作用の傾向 |
|---|---|---|---|
| バイアグラ(シルデナフィル) | 4時間 | 受けやすい | 頭痛・ほてりが比較的強く出やすい |
| シアリス(タダラフィル) | 20〜24時間 | 受けにくい | 副作用は軽め、長時間続くことがある |
| レビトラ(バルデナフィル) | 5時間 | 受けやすい | 効果は強めだが副作用も出やすい |
薬を服用しないという選択肢も含めて、自分が納得したうえで治療方針を選択しましょう。
ED治療薬の違いについて詳しくはこちら!
ED治療薬を比較!硬さや勃起力の違いと目的別に使い分けるコツを解説
バイアグラ(シルデナフィル)
バイアグラ(シルデナフィル)は、世界で初めて承認されたED治療薬であり、効果や副作用についてのデータが多く蓄積されています。
服用後30分〜1時間で効き始め、効果は4時間ほど持続します。
頭痛やほてり、鼻づまりなどの副作用は、ほかの2つの薬剤と比べてやや出やすい傾向です。
また、脂っこい食事の影響を受けやすいため、空腹時の服用が推奨されています。
副作用が比較的出やすい一方で、長年にわたり多く処方されてきた実績があり、安心感を重視する人に選ばれています。
バイアグラが気になる人はこちら!
バイアグラの効果とは?仕組みや即効性、持続時間をわかりやすく解説
バイアグラの副作用とは?飲んではいけない人や死亡率も解説
シアリス(タダラフィル)
シアリス(タダラフィル)は、副作用が比較的マイルドで、食事の影響も受けにくい薬です。
効果の持続時間は20〜24時間と長いため、週末に1回服用すれば休日の間はタイミングを気にせず過ごせます。
頭痛や顔のほてりが現れることがありますが、バイアグラほど強い症状を感じる人は少ない傾向です。
一方で、効果が長く続くため、副作用も長引く場合があります。
初めて服用する際は、翌日に予定が少ないタイミングを選ぶと安心です。
シアリスについて詳しく知りたい人はこちら!
シアリスの効果とは?効き始めや持続時間、飲むタイミングを解説
レビトラ(バルデナフィル)
レビトラ(バルデナフィル)は、即効性が特徴の薬です。
とくに空腹時に服用すると、15〜30分ほどで効果を感じられ、持続時間は約5時間です。
副作用はバイアグラと同程度、もしくは出やすく、頭痛やほてり、鼻づまりが起こりやすい傾向があります。
先発品のレビトラは2021年に発売元が製造販売中止を発表し、2022年に販売終了となりました。
現在は同じ成分を含むジェネリック医薬品(バルデナフィル)が主に処方されています。
レビトラについて詳しくはこちら!
レビトラとは?効果時間や副作用、他のED薬との違いも解説
ED治療薬の副作用を抑えるための服用ポイント
ED治療薬を服用する際に、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
副作用が気になる人は、服用時のポイントを理解しておくことで安心してED治療を続けられます。
適切な使用量を守る
ED治療薬は、必ず医師から処方された用量を守って服用してください。
「効きが弱いから増やす」「副作用が強いから減らす」といった自己判断は、薬の効果が安定しなかったり、副作用が悪化したりする原因になります。
通常は、まず低用量から始めて、効果や副作用の出方を見ながら、医師と相談しつつ用量を調整していくのが一般的です。
また、服用は1日1回までとし、必ず24時間以上の間隔をあけてください。
空腹時に服用する
バイアグラとレビトラは、食事の影響を受けやすい薬です。
脂質の多い食事の直後に服用すると、薬の吸収が遅れて効果が弱まる可能性があります。
空腹時、または食後2時間以上あけてからの服用が推奨されています。
一方、シアリスは食事の影響を受けにくく、食後すぐの服用でも効果が大きく変わりません。
ED治療薬を飲むタイミングについて詳しくはこちら!
【医師監修】ED治療薬を飲む適切なタイミングと食事・お酒の注意点を解説
アルコールの量を控える
ED治療薬とアルコールには、どちらも血管を広げる作用があります。
両方を同時に使うと、血圧の低下や顔のほてりが起こりやすくなるため、注意しましょう。
さらに、アルコールを飲みすぎると副作用が強まるだけでなく、勃起機能そのものを低下させる原因にもなります。
治療薬を服用する前後の飲酒は、ビール中瓶1本程度を目安に控えましょう。
ED治療薬(バイアグラ)とアルコールについて詳しくはこちら
バイアグラとお酒は併用OK?飲酒の影響と安全な服用方法を医師が解説
他の薬を併用する場合は医師に相談する
ED治療薬には、併用してはいけない薬や、併用に注意が必要な薬があります。
併用に注意が必要なものは、主に次のような薬や食品です。
- 硝酸薬(ニトログリセリン・硝酸イソソルビドなど)
- α遮断薬(前立腺肥大の薬)
- 特定の抗真菌薬
- 特定の抗HIV薬
- グレープフルーツジュース
なかでも、狭心症などの治療で使われる硝酸薬との併用は、血圧が急激に下がり命に関わるおそれがあるため、必ず避けてください。
市販薬やサプリメントを含めて、服用中のものはすべて医師に伝えましょう。
ED治療薬を飲んではいけない人・注意が必要な人
ED治療薬の服用に注意すべき人は、大きく次の2つに分かれます。
誰でも安全に使えるわけではなく、持病や体質によっては服用できない、または慎重な判断が必要な場合があります。
絶対に飲んではいけない人(禁忌)
次に該当する人は、ED治療薬の服用が禁忌とされています。
- 硝酸薬や一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミルなど)を使用中の人
- 心血管系障害を有するなど性行為が不適当と考えられる人
- 重度の肝機能障害がある人
- 低血圧の人(血圧<90/50mmHg)
- 治療による管理がされていない高血圧の人
- 脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴が最近6か月以内にある人
- 網膜色素変性症などの遺伝性網膜疾患がある人
- 過去に薬剤の成分でアレルギー反応を起こした人
該当する人がED治療薬を服用すると、急激な血圧低下や心血管系のトラブルが起こり、命に関わる事態を招くおそれがあります。
必ず医師に伝え、自己判断での服用は避けてください。
出典:ヴィアトリス製薬「バイアグラ錠25mg/50mg 添付文書」
慎重に服用すべき人
禁忌には該当しないものの、次に該当する人は、医師の判断のもとで慎重な服用が必要です。
- 心血管系障害がある人
- 肝機能障害のある人(重度の場合は禁忌)
- 腎機能障害がある人
- 性行為が困難で、痛みを伴う可能性がある人
- 持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある人
- 原疾患により低血圧が悪化するおそれがある人
- 高齢者
該当する場合は、現在の体調と服用中の薬を医師に詳しく伝えたうえで、薬剤や容量の選択について相談してください。
出典:ヴィアトリス製薬「バイアグラ錠25mg/50mg 添付文書」
ED治療薬を安全に入手する方法
ED治療薬は、医師の処方が必要な医療用医薬品です。
安全に入手するには、対面診療またはオンライン診療を通じて医師からの処方を受ける必要があります。
個人輸入サイトや海外通販でも購入できますが、偽造品や成分不明の製品もあるため、注意しましょう。
正規ルート以外で入手した薬を使用した場合は、健康被害が出ても自己責任となります。
副作用のリスクを抑えて使用するには、自分の体調や持病を把握している医師の管理下で処方を受けましょう。
ED治療薬の個人輸入について詳しくはこちら!
ED治療薬の個人輸入は危険!通販との違い・偽造薬リスク・安全に安く始める方法を解説
エミシアクリニックのEDオンライン診療
「医療機関に受診するのはためらいがある」「人目が気になる」という人には、オンライン診療という選択肢もあります。
エミシアクリニックでは、EDに関するオンライン診療を行っています。
スマートフォンやPCから医師の診察を受けられ、ED治療薬の処方から自宅への配送にも対応しています。
予約は公式LINEから24時間受け付けています。副作用について不安がある人や、医師に相談してから治療を検討したい人は、お気軽にご相談ください。
EDオンライン診療については以下の記事でも詳しく解説しています。
ED(勃起不全)のオンライン診療!治療の流れや処方薬を医師が紹介
ED治療薬の副作用に関してよくある質問
ED治療薬の副作用について、よく寄せられる質問は次のとおりです。
治療薬について正しい知識を身につけ、安心して治療を続けましょう。
ED治療薬で抜け毛は起きますか?
ED治療薬の副作用として抜け毛が起こるケースは、ごくまれだと考えられています。
「抜け毛が増えた」と感じる場合は、加齢による男性型脱毛症(AGA)やストレス、栄養不足など、別の要因が影響している可能性があります。
気になる人は、AGA専門クリニックや皮膚科で原因を調べてもらうと安心です。
ED治療薬を飲み続けても体に悪影響はありませんか?
医師の指示に従って正しく服用すれば、長期間飲み続けても基本的に身体に重大な悪影響はありません。
ED治療薬は、服用したときに効果が期待できる薬です。
体内に蓄積される薬ではないため、身体的な依存や臓器への蓄積による害は起こりにくいとされています。
ただし、長く使い続けるなら、定期的に医師のもとで体調を確認しておきましょう。
副作用が強いとき、他のED治療薬に切り替えられますか?
副作用が強く現れた場合は、他のED治療薬に変更できます。
ED治療薬はいずれもPDE5阻害薬という同じ種類ですが、効果や副作用の出方は薬剤ごとに異なります。
ただし、薬の変更は自己判断で行わず、必ず医師に相談してください。
ED治療薬の副作用が不安な人は医師に相談しよう
ED治療薬で起こる副作用の多くは、軽度で一時的なものです。
具体的には、次のような症状が起きやすいとされています。
- 頭痛
- ほてり
- 鼻づまり
- 消化不良
- 視覚異常
ほとんどの場合、薬の効果が切れるとともに自然におさまるため、安静にして様子を見ましょう。
ただし、勃起が4時間以上続く場合や、胸痛、急激な視力・聴力の低下などの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
副作用の出方は薬剤や体質によって異なるため、用法用量を守り、医師から処方を受けるのが安心です。
なお、個人輸入や海外通販で入手した薬は、偽造品や成分不明のリスクがあるため避けましょう。
エミシアクリニックでは、EDに関するオンライン診療を行っています。
ED治療薬の処方から自宅への配送まで対応していますので、副作用が気になる人や、自分に合う薬を相談したい人は、お気軽にご相談ください。



