生理不順は、生理がある女性であればだれにでも起こり得る問題です。
生理不順が続くと、身体的・精神的な負担を感じやすい上、将来的な不妊につながる可能性があります。
生理不順を改善に導くためのピルを検討していても、服用した経験がなければ抵抗感や不安を抱えてしまう方も多いでしょう。
本記事では生理不順が起こる理由やピルの種類・選び方について解説します。
自分に合った改善方法を見つけるために、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
生理不順とは?

生理不順とは、正常の生理周期として定義づけられている25~38日よりも短かったり長かったりする間隔で生理が起こることです。
一時的な周期の変動は生理不順とは異なる場合がありますが、正常の周期から逸脱する状態が生理不順として当てはまります。
一般的に生理不順は「頻発月経」「稀発月経」「無月経」の3種類に分けることが可能です。
それぞれの月経は、以下のように定義づけられています。
- 頻発月経:24日以内の周期で起きる月経
- 稀発月経:39日以上かつ3か月未満の周期で起きる月経
- 無月経:3か月以上起こらない月経
また生理不順は、原因によっては将来的な妊娠のしにくさにつながる可能性があります。
子宮体がんをはじめとする様々な病気のリスクも考えられるでしょう。
病気以外にも生理不順は、イライラや倦怠感など、身体的・精神的な負担が起こりやすい傾向にあり、仕事やプライベートにおけるQOLの低下も懸念されます。
生理不順の主な原因

生理不順が起こる主な原因は以下の通りです。
それぞれの原因がどのようにして生理不順を引き起こすのか、メカニズムを分かりやすく説明します。
ストレスと生理不順の密接な関係
身体的・精神的に強いストレスを感じると、生理を引き起こすホルモンの分泌がうまくいかなくなり、生理不順につながります。
生理を起こすには、視床下部から放出される「性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gn-RH)」が不可欠です。
まず、Gn-RHの働きによって下垂体から「卵胞刺激ホルモン」と「黄体形成ホルモン」の分泌が促されます。
これら2つのホルモンによって卵胞が成長し、その結果として「エストロゲン」と「プロゲステロン」が分泌され、生理が起こる仕組みです。
しかし強いストレスが加わることで、ストレスホルモンと呼ばれる「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌されます。
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンは、性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を抑制するはたらきがあるため、生理不順が起きてしまいます。
生活習慣の乱れ
過度なダイエットや睡眠不足、食生活の乱れなど、生活習慣の乱れも生理不順の原因となります。
不規則な生活は、ホルモンの分泌が正常にコントロールできなくなるため、規則正しい生活が欠かせません。
例えば普段運動していなかったからといって、急に過度な運動・食事制限をしてしまうと、身体は強くストレスを感じてしまいます。
身体は生命機能を維持するために、生理を一時的に止める必要があると判断し、ホルモンの分泌を抑えることがあります。
ホルモンの分泌は体内時計に基づいて行われているため、生活習慣の乱れによって体内時計が規則的に機能しなくなると、生理不順に陥ります。
ホルモンバランスの乱れ
生活習慣の乱れやストレスによって生理を起こすホルモンが正常に分泌されなくなり、ホルモンバランスは乱れてしまいます。
ホルモンバランスの乱れは、周期通りに月経が起きにくい生理不順の原因になります。
ホルモンバランスは生活習慣やストレス以外にも、年齢によっても乱れてしまいます。
特に10代は、生理がはじまってから間もないということもあり、生理周期が乱れやすい傾向にあります。
また40代以降も、閉経の影響によりホルモンバランスが乱れやすいです。
閉経は一般的に50歳前後で迎えるとされているため、閉経の前後数年間は生理不順が起こりやすいといえるでしょう。
年齢によるホルモンバランスの乱れは、生活を見直しても改善が見込めないため、ピルの服用を検討してもよいでしょう。
隠れた病気・疾患の可能性もある
生理不順が起こる原因として、子宮や卵巣の病気・疾患が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。
生理不順には、子宮筋腫や子宮内膜症などの可能性も考えられるでしょう。
子宮筋腫は、子宮の筋肉層に良性の腫瘍ができてしまう病気を指します。
腫瘍によって子宮の壁が分厚くなり、出血過多や生理痛が重くなる可能性もあります。
一方、子宮内膜症は本来であれば子宮の内部にできる組織が子宮の外部にでき、増殖する病気です。
生理痛や性交痛、排便痛などを引き起こす原因となる組織の炎症・癒着が発生します。
生理不順が重い場合や急激な状態の悪化、他にも気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診するのがおすすめです。
生理不順の改善にピルが効果的な理由
生理不順の改善を目指すのであれば、ピルの使用をご検討ください。
ピルには、エストロゲンやプロゲステロンと呼ばれる女性ホルモンが主に含まれています。
これら2つのホルモンを体内に入れることで、脳の視床下部と下垂体に働きかけ、脳が排卵を抑制するように指令を送ります。
ピルの服用と休薬を行い、ホルモンの乱れを整えて生理不順を改善に導く仕組みです。
しかしピルの服用は、頭痛や吐き気などの副作用を伴うケースもあるため、不安な場合は低用量ピルを選択するのがおすすめです。
低用量ピルとは、ピルに含まれるホルモンの配合量が少ないため、ほかのピルと比べて副作用が少ない傾向にあります。
ピルは種類に合わせて正しく服用すれば、避妊効果もあります。
ピルの種類 | 服用方法 |
低用量ピル | 21錠タイプや28錠タイプがあり、いずれも毎日1錠ずつ服用することが基本 |
アフターピル | 行為から120時間以内に服用すれば妊娠の確率を下げることが期待でき、時間の経過が短ければ短いほど、避妊の効果も高めることが可能 |
エミシアクリニックではオンライン診療を導入しており、自宅でピルの処方を受けられます。
24時間全国からのお問い合わせに対応しているため、対面診療が億劫な方や服用が必要か否かについて不安な方は、ぜひお気軽にご相談ください。
ピルの種類と選び方
ピルにはいくつか種類があり、用途によっても選び方が異なります。
ここではエミシアクリニックで処方されているピルを例にして紹介します。
ピルの種類
ピルの種類には、主に低用量ピルとアフターピルがあります。
低用量ピルは「エストロゲン」と「プロゲステロン」と呼ばれる、2種類の女性ホルモンを低用量配合した薬を指し女性ホルモンの含有量は50μg以下です。
低用量ピルは主に、月経困難症や生理不順の改善を目的として使用されることが多く、ほかにも以下のようなメリットがあります。
- 生理日コントロール
- 排卵痛・生理痛などの緩和
- イライラや気分の落ち込み軽減
- ニキビ・肌荒れに一定の効果
- 長期的な避妊
- 子宮体がん、卵巣がんなどの婦人科疾患のリスク低減
基本的に毎日決まった時間に服用する必要があり、比較的吐き気や頭痛などの副作用が少ないのも低用量ピルの特徴です。
アフターピルは性行為で避妊に失敗した際に、妊娠を避ける目的で使用されます。
ピルの効果を得るためには、行為後なるべく早いタイミングで服用しなければいけません。
エミシアクリニックでは、以下の種類のアフターピルを取り扱っています。
取り扱いピルの詳細
種類 | リスク | 副作用 |
72時間用アフターピル Madonna | 血管の中で血液の塊ができる血栓症が生じる可能性があり、脳梗塞や心筋梗塞の原因になることもある | 吐き気、嘔吐、頭痛、乳房の張り、不正性器出血、倦怠感、傾眠、下腹部等の胃腸障害 |
120時間用アフターピル Ella | 100%避妊しないというものではない | 不正出血や消退出血、吐き気、頭痛、胸の痛み、経血量の増加や減少または生理不順、疲労、下腹部痛 |
ピルの選び方
ピルは用途に合わせて種類を選ぶことが大切です。
生理不順の場合は基本的に低用量ピル、あるいは超低用量ピルを服用することになります。
性行為後の避妊を目的とする場合は、アフターピルを服用する必要があるため、お悩みの際は医師への相談が欠かせません。
ピルについてより詳しく知りたい人は以下を参考にしてください。
生理不順をピルで改善したい方はエミシアクリニックをご検討ください
生理不順の悩みでピルの使用を検討している場合、エミシアクリニックへご相談ください。
当院でのピル処方には、以下の特徴があります。
- 予約不要で医師の診療が受けられる
- 初診でも来院の必要がなく、LINEで自宅からでも診療を受けられる
- 19時までの診療で、当日発送可能
- 最短で当日中に到着
- 発送後に追跡サービスがあり、安心
- 服用後もLINEで相談可能
- 副作用対策として吐き止めが無料
LINEを使用したオンライン診療が可能であり、全国各地からお問い合わせいただけます。
お客様のプライバシーを守るため、ピルだと分からないようにして配送可能です。
保険証の履歴にも残らないため、バレたくない場合でも安心してご利用いただけます。
生理不順に対してピルでの改善を考えている方や、本当に自分に合っているのか気になるという方は、お気軽にご相談ください。
生理不順とピルに関してよくある質問と回答
生理不順とピルに関して、よくある質問に回答します。
ピルに関して気になる疑問があればここで解消してください。
ピルに副作用はある?
ピルの服用の副作用は、全員に起きるわけではありません。一般的に起こり得る副作用として、以下のようなものが挙げられます。
- 吐き気
- 頭痛
- めまい
- 胸の張り
- むくみ
- 不正出血
- 体重変化
- 血栓症
低用量ピルの場合、服用開始から身体が慣れてくる数週間~数か月で上記の副作用は軽減されていく傾向にあります。
生活に支障をきたしたり、長引きすぎたりする場合は医師にご相談ください。
「低用量ピルの副作用」については以下の記事で詳しく解説しています。
ピルを飲み続けても生理不順が治らない場合は?
服用を開始して間もない場合は、ホルモンバランスが整わないため生理不順が治ったという感覚にはなりにくいです。
毎日決まった時間に服用を続けているにも関わらず改善が見込めない場合は、生理不順以外の問題が関与している場合が考えられます。
生活習慣の改善で改善に導ける場合もあるため、規則正しい生活を心がけてください。
ただし症状が重い場合は、病気が隠れている可能性も考えられるため、医療機関への受診がおすすめです。
ピルを飲むと生理周期は変わる?
ピルの服用により、生理周期が変わることはあります。
特に低用量ピルの場合、服用期間を調整することにより、生理周期をコントロールすることが可能です。
例えば、大切なイベントから生理が重ならないように調整できます。
調整方法 | 低用量ピルの服用方法 |
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生理を早めたい | 前回の生理開始日から5日目までに低用量ピルの服用を開始し、14日以上服用後に中止する |
生理を遅らせたい | 前回の生理開始日から5~7日目までに低用量ピルの服用を開始し、遅らせたい日の2~3日前まで服用する |
アフターピルの場合も、服用後一時的に生理周期が乱れるケースがありますが、徐々に元の生理周期に戻っていきます。
ピルを服用している間は生理がこない・止まることはある?
ピルを正しく服用していれば、ピルの仕組み上、完全に生理が止まることはありません。
連続服用が可能なタイプであっても、添付文書で定められている最長120日までという期間は守る必要があります。
低用量ピルの場合は、女性ホルモンを整えることが目的であるため、生理を止めることはできないでしょう。
ただし女性ホルモンをピルによって補給することで、脳が女性ホルモンを分泌しなくてもよいと判断し、経血量が少なくなるケースは考えられます。
女性ホルモンの分泌が減り、子宮内膜が厚くなりにくくなることで、経血量が減る仕組みです。
ピルによる経血量のコントロールはよく行われる治療方法の1つであるため、経血量が減っても不安に思う必要はありません。
生理不順をピルで改善して健康的な日々を送ろう
ピルは生理不順の改善を目指す上で有効な治療方法です。
生理不順はストレスや加齢、生活習慣の乱れなど、ホルモンバランスが崩れることで起きやすくなります。
規則正しく、できるだけストレスのない生活を送ることが重要です。
もしピルでの改善を考えている方は、ぜひエミシアクリニックをご検討ください。
- 24時間受付
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- 毎回オンラインから問診票を入力するだけなので継続しやすい
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生理不順にお悩み中の方で低用量ピルの処方を検討されている方は、エミシアクリニックまでお気軽にご相談ください。