今すぐアフターピルを飲みたいけど、「妊娠を薬で止めるなんて、将来妊娠できなくなるのでは?」と不安になる方も多いでしょう。
結論、アフターピルを服用しても、不妊の原因になることはありません。
早ければ早いほど効果に期待できるため、避妊に失敗した場合はすぐにアフターピルを服用しましょう。
ただし、アフターピルはホルモンに作用する薬であり、副作用が全くないわけではありません。
また、繰り返し使用することでホルモンバランスが乱れる恐れもあるため、頻繁な服用は避けましょう。
本記事では、アフターピルについて以下の内容を解説しています。
アフターピルの使用に迷っている方が安心して判断できるように、有益な情報をわかりやすくまとめました。
不安を解消し、正しい行動をとるために、ぜひ最後までご覧ください。
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アフターピル(緊急避妊薬)の効果と避妊の仕組みとは?正しい服用方法や注意点を医師が解説

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
アフターピルが不妊に繋がることはない

アフターピルは不妊の原因にはならないため、将来的には妊娠したいと考えている方でも、安心して服用できる薬です。
世界保健機関(WHO)や厚生労働省でも、将来の妊娠に悪影響は及ぼさないと明記されています。
緊急避妊薬は将来の妊娠能力に悪影響を与えることはありません。緊急避妊薬を服用した後、妊娠能力の回復が遅れることはありません。
※引用元:緊急避妊 | 避妊 | CDC
緊急避妊薬の使用は、将来の妊孕性に影響を与えません。レボノルゲストレル 緊急避妊薬は数日以内に体内 から消失し、緊急避妊薬を使用した女性は、その後の性交によって妊娠することができます。
※引用元:厚生労働省
アフターピルには、一時的なホルモン変化はあるものの、生殖機能そのものに長く残るダメージはありません。
服用後に生理が遅れたり、不正出血が起きることもありますが、ほとんどは数週間で元に戻ります。
服用をためらうことで、かえって妊娠のリスクが高まる可能性もあります。
必要な時に迷わず服用することが重要なため、性行為から72~120時間以内に飲みましょう。
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アフターピルの副作用と体への影響
アフターピルは、正しく服用すれば安全性が確認されている薬です。
副作用が出ることもありますが、多くは24時間以内に自然におさまり、日常生活に大きな支障をきたすことはほとんどありません。
主な副作用として、以下の症状が報告されています。

- 吐き気・嘔吐
- 頭痛
- 不正出血
- 倦怠感(だるさ)
- 腹痛
- 乳房の張り
これらの症状は、一時的なホルモン変化による反応と考えられています。
吐き気止めなどを併用できることもあるため、心配な方は医師に相談するのが安心です。
血栓症など重い副作用が出ることもありますが、非常に稀なケースです。
持病がある方やリスクが気になる方は、事前に医療機関で相談しましょう。
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排卵日がずれる・生理周期が乱れることも
アフターピルを服用すると、一時的に排卵日や生理周期が乱れることもあります。
しかし、薬の作用によってホルモンバランスが変化するためであり、不妊につながる心配はありません。
元々アフターピルは、ホルモンの働きを利用した薬のため、以下のような変化が起こることがあります。
- 排卵日が通常より早まったり遅れたりする
- 次の生理が数日〜1週間以上遅れることがある
- 生理の量や期間が普段と異なる
- 生理とは別のタイミングで不正出血が起こることがある
薬の服用タイミングや個人の体質によって差はありますが、通常は数週間〜1カ月ほどで元のリズムに戻るでしょう。
「妊娠しにくくなった」と誤解してしまうケースもありますが、妊娠する能力に影響を与えるものではありません。
服用後は、基礎体温やカレンダーで周期を観察することをおすすめします。
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アフターピルの飲み過ぎがもたらす体へのリスク
アフターピルは安全に服用できる薬ですが、繰り返し使用することは推奨されていません。
頻繁に服用すると、体内のホルモンバランスが大きく乱れやすくなり、以下のようなリスクが高まります。
- 生理周期の乱れ(不規則な出血や無月経など)
- 吐き気、頭痛、倦怠感などの副作用が強く出る
- ホルモンの影響による肌荒れや情緒不安定
- 体調が整わず、将来的な避妊計画に支障が出ることも
1回の服用で深刻な影響が出ることは稀ですが、続けて使うことで負担が蓄積していきます。
毎回アフターピルに頼るのではなく、低用量ピルなどの計画的な避妊方法に切り替えることが大切です。
継続的な避妊を考えている方・アフターピルによる不妊を心配されている方は、体への負担が少ない手段を選ぶ意識を持ちましょう。
アフターピルの値段と購入方法
アフターピルは医療用医薬品に分類されており、医師の診察と処方が必要です。
入手方法は主に以下の3つから選べます。

- 医療機関での対面診療
- オンライン診療
- 一部薬局での試験販売(2023年11月より開始)
ただし、薬局での販売は一部地域に限られており、現段階では医療機関やオンライン診療を利用するのが現実的でしょう。
※参照:厚生労働省
オンライン診療なら24時間365日対応している医療機関も多く、緊急時でも迅速な処方が可能です。
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個人輸入は危険|健康被害や詐欺のリスクがある
アフターピルを個人輸入で購入することは、重大な健康リスクや詐欺被害につながる可能性があります。
具体的には、以下のようなリスクが確認されています。
- 有効成分が含まれていない、または誤っている偽薬
- 使用期限が切れている古い薬の流通
- 偽物の販売を目的とした詐欺サイトの存在
- 医薬品の内容や保管状態が不明なまま届くケース
厚生労働省も、インターネット上で入手できる海外医薬品の安全性や品質について十分な確認ができないことを警告しています。
緊急時に避妊効果を得るためにも、国内の医療機関や認可されたオンライン診療を通じて入手することが大前提です。
自分の健康を守るために、医師の処方のもとで薬を服用しましょう。
アフターピルの使用頻度が高いなら低用量ピルを服用しよう
アフターピルの使用頻度が高く、すぐの妊娠を考えていない方は、低用量ピルの服用を検討しましょう。
低用量ピルは毎日服用するタイプの避妊薬で、アフターピルよりも体への負担が少なく、期待できる避妊効果も安定しています。
以下の表は、低用量ピルとアフターピルの違いを比較したものです。
項目 | 低用量ピル(OC) | アフターピル(緊急避妊薬) |
目的 | ・計画的な避妊 ・生理トラブルの緩和 | 緊急時の避妊 |
不妊の可能性 | なし | なし |
服用タイミング | 毎日決まった時間に1錠 | 性交後できるだけ早く1回 |
避妊効果 | 継続服用で約99%の避妊率 | 時間経過で効果が下がる |
ホルモン量 | 少ない | 多い |
副作用の出方 | 軽度で安定しやすい | 大きい場合もあり不安定 (吐き気・頭痛・不正出血など) |
継続使用の可否 | 可 (長期的な使用が前提) | 不可 (連続使用は非推奨) |
医師の診察 | 必要 | 必要 |
通院 | 年に1回のがん検診を推奨 | 不要 |
服用開始すぐは軽度の副作用(体のほてり・むかつきなど)が出る可能性がありますが、数週間程度で治まることが多いです。
生理が始まっていれば10代から服用できる薬で、避妊以外に以下のような効果にも期待できます。
- 生理周期が安定する
- 生理痛を軽くする
- 月経量を少なくする
- PMS(月経前症候群)の症状を和らげる
- 子宮内膜症の進行を抑える
- 良性乳房疾患のリスクを下げる
- 長期服用で子宮体がんの予防に繋がる
- 肌トラブルの改善が期待できる
女性にとって嬉しい効果が期待できるため、上記のお悩みがある方もぜひ低用量ピルの服用をご検討ください。
低用量ピルの価格と購入方法
低用量ピルは継続的に服用することで効果を期待できる薬のため、継続しやすい価格であるかどうかも重要なポイントです。
価格の相場は月額2,000~4,000円ほどが目安ですが、診察料や送料が別途かかる場合もあるため、総額で確認しましょう。
一般的な購入方法としては、以下のいずれかとなります。
- 婦人科クリニックでの対面診療
- オンライン診療を通じた処方と配送
エミシアクリニックでは、LINE診療を利用して自宅から手軽に低用量ピルを購入できます。
通院の時間を確保しにくい方や利用が初めての方でも、LINEで簡単に診療から注文まで進めることが可能です。
しばらくは避妊を考えている方・生理不順などのトラブルにお悩みの方は、ぜひご検討ください。
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アフターピルに関するよくある質問
以下では、アフターピルに関してよくある質問をまとめました。
疑問点を解決して、アフターピルに対する不安解消に役立ててください。
排卵日や排卵後にアフターピルを飲んでも意味ない?

アフターピルには以下3つの作用があるため、排卵後でも一定の避妊効果が期待できます。
- 排卵の抑制
- 受精の阻害
- 着床の阻止
排卵日周辺に服用する場合は、避妊率が低下する可能性もありますが、必ずしも意味がないとは言い切れません。
自己判断は控え、医師と相談のうえで服用しましょう。
アフターピルを飲んでも妊娠することはある?
100%の避妊効果を保証するものではないため、アフターピルを飲んでも妊娠することはあります。
妊娠する可能性がある主なケースは以下の通りです。
- 服用までの時間が遅すぎた場合
- 服用後2時間以内に嘔吐した場合
- 服用後に性行為があった場合
特に服用のタイミングが重要で、性行為後72時間以内(薬剤によっては120時間以内)の服用が推奨されています。
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服用後にもし妊娠したら、その後胎児に影響はある?
アフターピルの服用後にたとえ妊娠しても、胎児への影響はありません。
公益社団法人日本産科婦人科学会の指針でも、その旨が明記されているので安心してください。
また、WHO(世界保健機関)の調査でも、アフターピル使用の有無による出生体重や奇形率には差がないことが報告されています。
アフターピルで将来的に不妊になる心配はない
アフターピルの服用による不妊の心配は必要ありません。
今妊娠を望まないのであれば、早めにアフターピルを服用しましょう。
ただし副作用の可能性や連続服用・個人輸入のリスクについても、理解したうえで服用することが大切です。
不安な点がある場合は、まずは医師に相談してみることをおすすめします。
エミシアクリニックのオンライン診療では、診療や相談をスピード感を持って実施しています。
処方前の質問はもちろん、服用後の副作用の相談もLINEからいつでも可能です。
申し込みからお届けまでプライバシーにも配慮しているので、誰にも相談できずに悩んでいる方は一度ご相談ください。