アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗したときや避妊ができなかった際に、妊娠を防ぐ目的で服用するお薬です。
ただし、女性ホルモンに強く作用するため、生理周期が乱れることもあります。
「生理がくるはずの時期を過ぎてもこない…」「これって妊娠?それとも副作用?」といった不安を抱える方も少なくありません。
そこで本記事では、生理がこない理由から一般的にくる期間まで詳しく解説します。
生理予定日を過ぎてもこないときの対処法についてもまとめているため、服用後の不安を解消できるでしょう。
また、生理が不安定な方には低用量ピルの併用をおすすめします。
緊急的な避妊方法のアフターピルに比べて、低用量ピルは日常的に飲むことで避妊効果が期待できる薬です。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
アフターピルを飲んだ後に生理がこないのは珍しくない
アフターピル服用後に生理がこないのは、体内のホルモンバランスが変化すると同時に、生理周期もリセットされるためです。
アフターピルには女性ホルモンが含まれており、主に以下のような働きがあります。
- 排卵の抑制
- 受精卵の着床を防ぐ
ホルモンバランスに影響を与えるため、一時的に生理周期が乱れることがあります。
その結果、生理が早まったり遅れたりするのはよくある反応です。
LNG-ECP 服用後には月経周期の乱れがよくみられる。WHO の試験 16)において、16%
の女性では予定された月経とは無関係に治療後 7 日以内に出血がみられている。およそ
50%の女性では月経が予定よりも数日前後ずれることを認めている。引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
生理がこないからといって、すぐに妊娠と結びつける必要はありません。
数日から1週間程度のズレであれば心配しすぎる必要はないでしょう。
しかし、服用から3週間以上経っても生理がこない場合は、妊娠の可能性も考慮し、妊娠検査薬での確認をおすすめします。
アフターピルの仕組みについて詳しくはこちら!
アフターピル(緊急避妊薬)の効果や避妊の仕組みは?成功の確率やサイン、正しい飲み方まで詳しく解説
アフターピル(緊急避妊薬)で避妊できる確率は?服用までの時間による効果や副作用も解説
アフターピル服用後、生理は何日後にくる?
アフターピルを飲んだ後の生理は、通常3週間以内に起こるのが一般的です。
ただし、生理がくる時期には個人差があるため、必ずしも予定通りとは限りません。
早い方では、生理予定日の前後〜2日以内にくることもあります。
生理予定日より5日~1週間ほど遅れる場合もあるので、服用から3週間は様子を見ましょう。
もし服用から3週間を過ぎても生理がこない場合は、妊娠検査薬で確認するのがおすすめです。
※参考:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
排卵日前に服用した場合の目安
排卵が起こっていない時期に服用すると、ホルモン変化の影響で数日〜3週間以内に出血(消退出血)が起こることがあります。
この出血は一時的なホルモン低下によって起こるもので、通常の月経とは異なり、のちに本来の月経が改めて訪れるケースが多いです。
出血が2回あるケースも珍しくないため、「服用後すぐに出血があった=もう生理がきた」と判断しないようにしましょう。
排卵日後に服用した場合の目安
生理は排卵後12~14日頃で訪れるため、排卵後にアフターピルを服用すると本来の生理予定日に近いタイミングで来ることが多いです。
基本的には消退出血と通常の生理が同時期に起こるため、1回の出血として認識されます。
これらの期間を参考に不安や疑問がある場合は、自己判断をせず必ず医療専門家に相談してください。
排卵後にアフターピルを服用した場合は、すでに排卵が完了しているため、アフターピルの影響は比較的軽くなります。
ホルモンリズムに大きな変化は起こらないため、予定通りに生理がくることが多いです。
また、消退出血と通常の生理がほぼ同時期に起こるため、「出血は1回だけ」のように見えるケースもあります。
アフターピル服用後は「消退出血」が起こる
アフターピルを服用すると、3~10日以内に「消退出血(しょうたいしゅっけつ)」と呼ばれる出血が起こります。
ピルに含まれるホルモンによって一時的に子宮内膜が剥がれ落ちることで起こり、生理とは異なるメカニズムで起こる出血です。
一般的に、アフターピル服用後に消退出血が起これば、避妊成功の可能性が高いとされています。
しかし、出血があったからといって100%避妊できたとは言い切れません。
またアフターピル服用後の少量の出血は、副作用による「不正出血」の可能性もあります。
服用から3日〜3週間の間にさらさらとした少量の出血があるのが特徴で、消退出血と区別しづらいことも。
もし、出血が続いたり強まったりする場合は必ず医師へ相談しましょう。
消退出血や不正出血についてさらに詳しく知りたい方はこちら!
消退出血と生理の違い|ピル服用後の出血と避妊成功の判断について徹底解説!
アフターピル服用後の不正出血はいつ終わる?血が出る期間や消退出血との違いを解明
消退出血がこなくても失敗とは限らない
消退出血は、服用のタイミングや体調・ホルモンの状態によって起こらない場合もあります。
出血がなかったとしても、避妊に失敗したとは限らないため安心してください。
あくまで避妊成功の最終判断は、次の生理がくるかどうかです。
アフターピルを服用した後に生理がくれば、避妊は成功したと考えられます。
服用から3週間を目安に生理がくるか確認し、不安な場合は妊娠検査薬でチェックしましょう。
消退出血・生理・着床出血の違いと見分け方
アフターピル服用後に出血があった場合、それが消退出血なのか本来の生理なのか、あるいは妊娠初期の着床出血なのかは判断しにくいものです。
それぞれの出血は、以下のような点で違いがあります。
| 時期 | 特徴 | 色の傾向 | |
|---|---|---|---|
| 消退出血 | 服用から3〜10日以内 | 生理よりやや少量で2~3日ほど続く | 赤〜茶色 |
| 生理 | 服用から3週間以内 | ある程度の量の経血が3日以上続く | 鮮やかな赤〜暗赤色 |
| 着床出血 | 性行為から1〜2週間前後 | ごく少量で1~2日程度続く | ピンク〜薄茶色 |
※出血量や色には個人差があります。
通常の生理は出血量が比較的多く、血のかたまりが出ることもあり、3〜7日程度続くのが特徴です。
一方、消退出血や着床出血は期間が短く、ピンクや赤、茶色が混ざった色など個人差があります。
また、ホルモンバランスの影響でタイミングや出血量が変わることもあるため、目視だけで判断するのは困難です。
不安が続く場合や強い腹痛や大量出血がある場合は、早急に医療機関を受診してください。
アフターピル服用後に生理がこないときの対処法
アフターピルを服用してから3週間以上経っても生理がこない場合は、以下のようなステップで落ち着いて対処しましょう。
焦りすぎは禁物ですが、放置してしまうと妊娠の可能性を見逃す恐れもあります。
後悔しないためにも自己判断は避け、適切な対処法を取ることをおすすめします。
妊娠検査薬を使う|3週間以上来ない場合
アフターピルを服用してから3週間以上経過しても生理がこない場合、まずは妊娠検査を行いましょう。
通常は精子が卵子と出会い受精卵が子宮に着床、妊娠反応が検出可能になるまでに約3週間程度要するとされています。
市販の妊娠検査薬を使用する場合は、朝一番の尿を使用するのがおすすめです。
食事や運動・ストレスの影響を受けにくいため、判定が明確になりやすい傾向があります。
ただし、検査薬の使用方法は製品によって異なるため、説明書をよく読んで正しく使用してください。
もしアフターピル服用後に陽性が出た場合は、以下の記事をご確認ください。
【医師監修】アフターピルを飲んだのに陽性?妊娠確率と確認方法を解説
医療機関を受診する|生理予定日から1週間過ぎた場合
生理予定日を1週間過ぎても出血がない場合は、妊娠の可能性やホルモンバランスの乱れを確認するために医療機関を受診しましょう。
自己判断で様子を見続けるよりも、早めに診察を受けることで原因が明確になり、不安の軽減につながります。
婦人科では、以下のような流れで状態を確認します。
| 検査項目 | 詳細 |
|---|---|
| 問診 | ・最終月経日 ・月経周期 ・月経の特徴(経血量・生理痛) ・妊娠、出産経験の有無 ・持病、アレルギーの有無 |
| 血液検査・尿検査 | 尿中・血中に現れるホルモン値(hCG)を確認する |
| 経膣超音波検査 | 膣内に超音波検査機器を挿入し検査、胎嚢や心拍を確認する |
妊娠の有無だけでなく、子宮外妊娠などの異常がないかも調べられます。
また、「仕事や学校で時間が取れない」「近くに婦人科がない」など、通院が難しい場合はオンライン診療が便利です。
自宅にいながら医師に相談できるため、避妊できたのか不安がある方にとって大きな安心材料になります。
エミシアクリニックならオンライン診療で相談可能
アフターピルの服用は避妊の最終手段として重要な対処法ですが、服用後も不安や疑問が残ることは少なくありません。
エミシアクリニックでは、アフターピルの処方だけでなく、服用後の経過や不安にも寄り添ったサポート体制を整えています。
LINEでの相談は24時間受け付けており、時間帯を気にせずお気軽にご相談いただけます。
また、診療もすべてオンラインで完結するため、全国どこからでもご利用可能です。
※オンライン診療は18歳以上の方が対象です。
なお、当院では以下2種類のアフターピルを取り扱っています。
| アフターピルの種類 | 価格 |
|---|---|
| 性交後72時間用 | ¥8,778(税込) |
| 性交後120時間用 | ¥15,950(税込) |
※自由診療のため保険適用外です。
※カード決済後もしくはカード・代引き決済で発送完了後のキャンセルできません。
誰にもバレずに相談でき、プライバシーが守られるため、周囲の目が気になる方も安心して相談できます。
生理がこなくて不安な方やアフターピル服用後の変化に悩んでいる方は、まずはLINEでお気軽にご相談ください。
アフターピルのオンライン診療について詳しく知りたい方はこちら!
アフターピルのオンライン診療は怪しい?即日届く安全な購入方法を解説
ピルの処方はオンラインと病院どっちがいい?保険適用有無や危険性についても解説
アフターピル服用後は生理がくるまで性行為はNG
アフターピル服用後の性行為は、次の生理を確認するまで避けましょう。
アフターピルは排卵の抑制や着床の阻止に期待できますが、通常は服用は5日間ほどしか持続しません。
服用後に性行為をすると遅れて起こる排卵のタイミングと重なり、妊娠する可能性が高まります。
再度アフターピルを服用すれば良いという考えもありますが、短期間での連続服用は体への負担が大きく、ホルモンバランスを崩す恐れも。
また、効果が十分に発揮されない可能性もあり、望まない妊娠のリスクが高まるため注意してください。
アフターピル服用後の性行為について詳しくはこちら!
アフターピル服用後の性行為はいつから?避妊成功のサインと失敗する理由も解説
妊娠を望まないなら低用量ピルを服用するのがおすすめ
望まない妊娠を防ぐには、日常的に使える「低用量ピル」を取り入れるのがおすすめです。
2種類の女性ホルモンで作られており、毎日1回の服用で以下のような効果が期待できます。
- 排卵の抑制
- 子宮内膜の増殖抑制
- ホルモンバランスの安定
体内のホルモンバランスにより、自然に排卵が抑えられている生理中に飲み始めることも可能です。
また、生理痛やPMSの緩和といった効果にも期待できるため、服用により煩わしい痛みから解放される可能性もあります。
アフターピルは緊急時の対応策として知っておくべきですが、日常的な避妊には低用量ピルの定期的な服用がおすすめです。
エミシアクリニックでも、個々の生活スタイルや体質に合わせた低用量ピルの処方をオンラインで行っています。
安心して生活を送るために、適切な避妊方法を一緒に考えていきましょう。
アフターピルと生理に関するよくある質問
アフターピルと生理に関するよくある質問をまとめました。
- アフターピルを飲んだ後、生理痛が重い場合は薬を飲んでも良い?
- アフターピルの服用で生理の量が変わることはある?
- 妊娠検査薬は陰性なのに生理がこない場合は?
- アフターピル服用後、二回目の生理はいつくる?
- アフターピルと低用量ピルは併用できる?
アフターピルでの服用を検討中の方の不安や疑問が解消できれば幸いです。
アフターピルを飲んだ後、生理痛が重い場合は薬を飲んでも良い?
痛みが重い場合は、市販の鎮痛剤を服用しても効果に影響はありません。
アフターピル服用後、生理痛が重くなる原因には以下のようなものがあります。
- ホルモンバランスの急激な変化
- 薬剤による子宮内膜への影響
- ストレスや不安
高用量のホルモンが体内の環境を変化させるため、痛みが一時的に強くなることも。
生理痛がつらい場合は、カイロなどで体を温めたり、市販の鎮痛剤を使用することで緩和されることがあります。
ただし、日常生活に支障をきたすほどの強い痛みが続く場合や、痛みが悪化する場合は、早めに医師へ相談してください。
アフターピルの服用で生理の量が変わることはある?
アフターピルは子宮内膜にも作用するため、生理の出血量が普段よりも少なくなることがあります。
また消退出血や不正出血など、普段と異なる出血が起こることも。
一見すると「生理がきた」と感じても、通常の月経ではない可能性もあるため、出血の有無だけで避妊成功と判断しないことが大切です。
心配な場合は、妊娠検査薬を使って確認することをおすすめします。
妊娠検査薬は陰性なのに生理がこない場合は?
アフターピルの服用により、生理予定日よりも遅れて生理が始まることはよくある反応です。
ただし、生理予定日から1週間以上経過しても出血がない場合は、再度検査をするか、医療機関に相談してください。
なお、妊娠検査薬は使用するタイミングによっては正確な判定が出ないこともあるため、検査時期を必ず守って使用しましょう。
アフターピル服用後、二回目の生理はいつくる?
アフターピルを服用した後、二回目以降の生理は通常のリズムに戻る傾向があります。
アフターピルによって起こる生理の乱れは一時的なため、徐々に本来のリズムを取り戻していくでしょう。
ただし、生理周期に与える影響には個人差があり、正常化するまでに2〜3周期ほどかかる場合もあります。
服用後の体調を把握するためにも、以下の項目を記録しておくと安心です。
- 生理がきた日付
- 出血量
- 生理が続いた期間
- 生理前・中・後の体の症状
もし1〜2カ月以上生理がこない・異常が続く場合は、医師に相談してみてください。
アフターピルと低用量ピルは併用できる?
原則として、アフターピルと低用量ピルを同時に服用するのは推奨できません。
同時に飲むとホルモンの過剰摂取になり、体への負担や副作用リスクが高まる恐れがあります。
アフターピルを服用した場合は、以下のようにタイミングをずらすことが基本です。
- アフターピルを服用する
- 数日後に消退出血が起きる
- 出血の初日または終了後すぐから、低用量ピルの服用を開始
体への負担や避妊効果の混乱を避けるためにも、適切なタイミングで切り替えることが大切です。
不安がある場合は、オンライン診療などで医師にタイミングを相談しましょう。
さらに詳しく知りたい方はこちら!
アフターピルと低用量ピルの併用は可能?効果の違いや代用についても解説
アフターピル服用後に生理がこない場合は医師に相談しよう
服用から3週間経っても生理がこない場合は、必ず医師に相談しましょう。
アフターピルによって起こる出血は、生理ではなく不正出血や消退出血の場合もあります。
出血の有無だけで避妊成功・失敗を判断するのは難しいので、診断を受けることが重要です。
「長期間生理がこない」「出血の状態に不安がある」場合は、自己判断せずに医師に相談しましょう。



