アフターピル（緊急避妊薬）が買える薬局一覧 | 購入条件や方法、代替手段も紹介

アフターピルが必要になったとき、まずは「近くの薬局で買えるのか」を知りたいと思う人は多いでしょう。

2025年11月現在、アフターピルは市販薬として一般販売はされておらず、自由に購入することはできません。

ただし、厚生労働省の取り組みにより、一部の薬局では試験研究に参加することを条件に処方箋なしで購入できるケースもあります。

この記事では、アフターピルが買える薬局の一覧を厚生労働省や薬剤師会の公式情報、最新の市販化に関するデータをもとに詳しく解説します。

薬局で入手できない場合の代替手段も紹介しているため、できるだけ早く服用したい人は参考にしてください。

処方箋なしでアフターピルを買うことはできない

アフターピルは、医師の診察と処方が必要な「医療用医薬品」に分類されており、一般的な薬局やドラッグストアで処方箋なしに購入することはできません。

服用のタイミングや人によって効果や副作用のリスクが異なり、自己判断での使用が適していないためです。

服用時期を誤ると十分な避妊効果が得られず、一時的な吐き気や不正出血など副作用の症状を理解して服用する必要もあります。

しかし、厚生労働省の調査研究として、2023年から一部の薬局では試験的に処方箋なしで販売する取り組みが始まっています。

これは誰でも自由に購入できるわけではなく、薬剤師との面談や本人確認、研究参加への同意が必要です。

現時点ではアフターピルは市販薬としての販売が認められていないため、必要な場合は医療機関で処方してもらいましょう。

※参考：厚生労働省

試験販売ならマツキヨなどの薬局で購入可能

現在、厚生労働省の調査研究には、大手チェーンのマツモトキヨシやスギ薬局、ウエルシアなどが参加しています。

しかし、試験参加に対応しているのは一部の店舗のみです。

以下は、調査研究に参加する薬局の利用でも、注意が必要なシーンです。

• 時間外受付に対応していない店舗
• 研修を修了した薬剤師がいない
• 在庫がなく販売できない

上記のような場合があるため、利用前には必ず店舗に電話で確認することを推奨します。

また購入の際は、薬剤師による面談や本人確認、服薬内容の説明が義務付けられています。

対象者は原則として本人のみで、代理購入はできないため注意してください。

試験販売を行う薬局の一覧は、公式サイトから確認できます。

アフターピルを試験販売している薬局はどこ？地域別一覧

試験販売を開始した2023年は全国145施設でしたが、厚生労働省の調査によると2025年1月時点で参加した協力薬局は全国で339件にまで増えています。

以下は、地域別の試験販売に参加する薬局の一覧です。

地域	都道府県ごとの薬局数	協力薬局件数
北海道	北海道12	12
東北	青森 5／岩手 18／宮城 5／秋田 8／山形 11／福島 9	52
関東	茨城 9／栃木 6／群馬 6／埼玉 3／千葉 3／東京 10／神奈川 16	78
中部	新潟 5／富山 4／石川 5／福井 4／山梨 4／長野 4／岐阜 4／静岡 16／愛知 6	27
近畿	三重 5／滋賀 5／京都 12／大阪 5／兵庫 6／奈良 4／和歌山 4	36
中国・四国	鳥取 4／島根 4／岡山 3／広島 6／山口 3／徳島 2／香川 6／愛媛 6／高知 6	51
九州	福岡 3／佐賀 3／長崎 3／熊本 3／大分 3／宮崎 2／鹿児島 5	43
沖縄	沖縄 6	6
合計		339

出典：厚生労働省

都市部を中心に広がりつつありますが、地方ではまだ対象薬局が少ないのが現状です。

販売薬局では、薬剤師による面談や本人確認の上で購入できる仕組みが設けられており、プライバシーに配慮して人目につかない場所で説明する工夫がされています。

実施件数は地域ごとに差があるため、まずはお住まいのエリアの対応状況を確認しましょう。

試験販売に参加する取り扱い薬局リストは、「緊急避妊薬の適正販売に係る環境整備のための調査事業」で確認できます。

近くに店舗がない人は、オンライン診療の利用も検討してください。

エミシアクリニックのオンライン診療は、スマホがあれば自宅からLINEで受付〜診察まで受けられます。

仕事で時間が確保できない人も隙間時間に利用できるため、ぜひご相談ください。

試験販売されているアフターピルの価格相場

以下は、試験販売されるアフターピルと任意の妊娠検査薬の費用目安です。

項目	価格相場
アフターピル	約7,000円〜9,000円（税込）
妊娠検査薬（任意）	約1,000円〜1,500円

試験販売されているアフターピルは、性交後72時間以内に服用する「ノルレボ錠（有効成分レボノルゲストレル）」です。

費用は試験に参加する購入者の負担となり、薬剤師による説明費用などが別途必要な場合もあります。

購入前に必ず店舗で確認しましょう。

アフターピルの正式な薬局販売はいつから？

薬局でのアフターピルの市販化について、正式な発表はまだされていません。

流通や対応する薬剤師の研修が進めば、近いうちに処方箋なしで薬局で販売される日がくると考えられます。

▼アフターピルOTC化（市販薬）までの流れ

• 2023年11月：一部薬局での試験販売を開始
• 2025年8月：厚生労働省の専門家会議で市販化が了承
• 2025年10月：あすか製薬が販売承認を取得

また、薬局での市販化が開始された場合の購入に年齢制限はなく、未成年でも保護者の同意は必要ないとされています。

ただし、アフターピルは要指導医薬品に指定されるため、購入時には薬剤師の指示のもとその場での服用が必要です。

市販化が運用されるときは、厚生労働省のホームページで以下が公表される予定です。

• 販売薬局名
• 住所
• 開局時間
• 時間外対応の有無（時間外の連絡先）
• 対応可能な薬剤師の情報
• 調剤薬局、ドラッグストアの区分
• プライバシー対応状況（個室、衝立、時間差対応など）

薬局での市販化が開始されるまでは、医療機関で医師の診察を受けて処方してもらいましょう。

※参考：日本医事新報社、厚生労働省

薬局でアフターピルを買えない場合の選択肢

現時点で試験販売を行っている薬局は全国的にも限られているため、薬局で購入できない場合は以下の方法で入手しましょう。

• オンライン診療での処方
• 病院・クリニックでの対面処方
• 通販サイトでの購入【要注意】

服用までの時間が短いほど避妊効果が期待できるため、安全かつ迅速に対応できる方法を選ぶことが大切です。

オンライン診療での処方

オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを通じて医師の診察を受け、アフターピルを処方してもらう方法です。

オンライン診療には次のようなメリットがあります。

• 24時間受付している場合が多い
• 土日診療に対応しているクリニックが多い
• 用事の合間や仕事の隙間時間に利用できる
• 他人の目を気にせず相談できる
• 通院のための交通費がかからない

近くに病院がない、近隣の病院が休診日で開いていないといった状況のときに便利です。

ただし、配送で届くまでに時間がかかることがあります。

性交後72時間以内に服用できるよう、速達配送などに対応しているクリニック選びも重要です。

病院・クリニックでの対面処方

婦人科や産婦人科では、診察後にすぐアフターピルを受け取れるため、服用までの時間を短縮できます。

近くに病院がある人は、早急に入手できる方法です。

服用のタイミングや副作用への不安に対して医師から直接アドバイスを受けられる安心感があります。

一方で、診療時間外であったり、休診日で診察が受けられないケースもあるため、夜間・休日対応の医療機関かを確認することが重要です。

通販サイトでの購入【要注意】

アフターピルを通販サイトで購入する選択肢もあります。

しかし、安全性にリスクを伴う可能性があるため注意が必要です。

多くは海外製で、日本の承認基準を満たしていない場合があり、成分量や品質が不明な製品も存在します。

また偽物が混在しているケースも報告されており、効果が得られなかったり、健康被害を招く恐れもあります。

こうした製品は「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となり補償が受けられません。

通販サイトでの購入は極力避け、必ず医師の診察を経て正規品を入手するようにしてください。

避妊失敗や不安を感じたときの行動手順

避妊に失敗したかもしれないと感じたら、迷わずすぐに行動しましょう。

アフターピルは服用までの時間が短いほど避妊効果に期待できるため、焦らず落ち着いて対処することが大切です。

まず状況を整理した上で、信頼できる医療機関やオンライン診療を選んでください。

▼避妊失敗後の行動手順

1. 避妊失敗の可能性を再確認（コンドームの破損・ピルの飲み忘れなど）
2. 排卵日を確認（妊娠しやすい時期に該当するか）
3. 性交後からの経過時間を確認
4. すぐに医療機関またはオンライン診療を受診
5. 避妊に成功したかを確認（妊娠検査薬を使用・婦人科を受診）

初めての相手との性交の場合は、性感染症（STI）の可能性を確認するため、後日検査を検討してください。

また、避妊失敗の精神的ショックから心身のダメージや不安を強く感じる人は、専門機関（よりそいホットライン）でサポートを受けられます。

予期せぬ避妊の失敗は誰にでも起こりうることです。

アフターピルの服用を迷っている段階でも、医師に相談するために受診しても問題ありません。

アフターピルの服用タイミングと効果の関係性

アフターピルはいつ飲んでも避妊効果が得られるわけではありません。

服用にはタイムリミットや条件があり、服用可能時間が明確に設けられている薬です。

性交後から服用までの時間が短いほど避妊成功率が高く、一定時間を過ぎると効果が期待しにくくなります。

以下は、アフターピルの種類ごとの作用、服用可能時間です。

種類	作用	服用可能時間
レボノルゲストレル（ノルレボ錠など）	排卵抑制・受精阻害・受精卵着床阻害	性交後72時間以内
ウリプリスタル酢酸エステル（エラなど）	排卵抑制・受精卵着床阻害	性交後120時間以内

アフターピルは2種類あり、作用の仕組みや服用可能時間に違いがあります。

レボノルゲストレルは、排卵前の服用で卵胞の成熟や排卵を促す黄体形成ホルモンの働きを抑え、妊娠の成立を防ぎます。

一方、ウリプリスタル酢酸エステルの特徴は、排卵直前の服用でも排卵を阻止、または遅延が期待できる点です。

いずれも、すでに排卵されており受精が成立している場合は避妊効果が十分でなくなる可能性が高まるため、できるだけ早い服用が推奨されています。

アフターピルの購入方法に関してよくある質問

ここではアフターピルの購入方法に関して、よくある質問3つを解説します。

• 未成年が親にバレずに購入することはできる？
• アフターピルの代わりになる薬はある？
• アフターピルを飲んだ後はどんな副作用がある？

あらかじめ、服用前に理解しておくことが大切です。

未成年が親にバレずに購入することはできる？

18歳以下の未成年でも、親の同意が不要な医療機関を選べば、親に知られずにアフターピルを入手することができます。

薬局での試験販売やオンライン診療での購入は、いずれも健康保険を使わない自由診療の扱いです。

医療費通知に記載されることはないため、親に知られる可能性は低いと言えます。

ただし、年齢制限や保護者の同意が必要かは、医療機関により対応が異なります。

未成年に関わらず医療機関を受診する際は、年齢確認のために身分証や学生証などの提示を求められることもあるため、事前に確認しておくと安心です。

病院のホームページなどを確認すると未成年への処方についての方針が記載されていることが多いので、利用前に確認することをおすすめします。

アフターピルの代わりになる薬はある？

アフターピルは排卵を抑制または遅らせることで妊娠の成立を防ぐ薬であり、この作用を持つ代替薬は存在しません。

「中用量ピル」を使った緊急避妊法（ヤッペ法）もありますが、避妊の成功率が低く、副作用の報告も多いため、現在では推奨されていない方法です。

アフターピルは医師の診察による処方が必要なため、以下の方法を検討しましょう。

• 医療機関の受診
• 薬局での試験販売への参加
• オンライン診療の利用

避妊失敗の可能性がわずかでもある場合は、できるだけ早く服用することが重要です。

アフターピルを飲んだ後はどんな副作用がある？

アフターピルの服用後は、人によって一時的に副作用が現れる場合があります。

以下は、服用後に現れる可能性のある副作用の症状です。

• 吐き気
• 不正出血
• 頭痛
• 生理周期の乱れ
• 乳房の張り
• 倦怠感
• めまい

一時的ではありますが、副作用で不調を感じる可能性があるため、服用後は安静に過ごしてください。

また、アフターピルを飲んでから2時間以内に嘔吐してしまうと薬が十分に吸収されず、避妊効果を得られない可能性があります。

万が一、吐いてしまった場合は再度服用するため、医師に相談して追加で処方してもらってください。

アフターピルを販売する薬局は限られる！オンライン診療も便利

アフターピルを処方箋なしで購入できる薬局は、全国でも一部に限られています。

厚生労働省の試験的な取り組みとして、条件を満たした薬局のみが試験販売を行っており、試験に参加するには同意が必要です。

深夜だと時間外対応を行っていないケースもあり、当日中に入手できない場合もあります。

すぐにアフターピルを入手したい人は、オンライン診療を利用する方法が現実的です。

エミシアクリニックのオンライン診療は、24時間受付しているためぜひご活用ください。

スマホを使ってオンラインで医師の診察が受けられるため、通院の必要なく自宅配送でアフターピルを受け取れます。