ピルとはどんな薬?避妊効果や飲む意味・副作用・安全性についてわかりやすく解説

ピルとはどんな薬?避妊効果や飲む意味・副作用・安全性についてわかりやすく解説

ピルについてわかりやすく解説_アイキャッチ

生理痛やPMS(月経前症候群)に悩み、「ピルを試してみたいけれど、ホルモン剤だから体に悪そう」「副作用が心配で踏み出せない」といった不安を抱えている女性も多いのではないでしょうか?

ピルとは、正式には「経口避妊薬」と呼ばれる女性ホルモン剤です。

高い避妊効果の他、生理痛の軽減・PMSやニキビの改善・卵巣ガンの発症率低下などの効果も期待できますが、ピルの日本での使用率は約2.9%(※)と先進国の中でも極めて低いのが現状。
※出典:国際連合 “Contraceptive Use by Method 2019

「ホルモン剤だから体に悪そう」「副作用が心配」のように正しい情報が広まっておらず、ピルの使用について不安を抱く方も多いでしょう。

本記事ではピルの基本的な仕組みから効果、注意点やピルの服用を考えるべき人などについて詳しく解説します。

ピルの使用は個人の体質や生活環境によって適不適が分かれるため、ぜひ本記事を参考にピルに関する正しい知識を身につけ、自分に合った選択ができるようにしてください。

上野 一樹先生

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生

2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任

ピルとは?基本的な仕組みをわかりやすく解説

前述の通り、ピルとは「経口避妊薬」と呼ばれる女性ホルモン剤のことで、避妊効果だけにとどまらず、女性の健康へ多様な効果が期待できる薬剤です。

多くの女性が抱える生理に関する悩みや体調管理の課題を改善できる選択肢として位置づけられています。

ピルは、エストロゲンとプロゲスチンという2つの女性ホルモンを体外から規則的に補給することで、排卵や子宮内膜の状態をコントロールする仕組みです。

ここでは、そんなピルについて、以下3つの観点から詳しく解説します。

なぜピルを服用するのか、どのような種類があるのか、そして具体的な避妊メカニズムについて、以下で詳しく見ていきましょう。

ピルはなぜ飲む?意味と目的

ピルとは、単に「避妊のための薬」というだけではなく、女性の体調管理や健康維持にも役立つ包括的な医薬品です。

具体的には、以下のような効果が期待できます。

ピルの基本的な仕組みをわかりやすく解説

厚生労働省の報告では、適切に使用された低用量ピルの避妊成功率は99.7%(※)に達し、女性が自分の意思で妊娠をコントロールできる方法の1つと言えます。
※厚生労働省「低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン

また、ピルの継続使用により月経困難症の症状が有意に改善されるとの報告もあり(※)、生活の質の向上に大きく寄与することが証明されているのです。
※出典: 日本産科婦人科学会「月経困難症に対する低用量ピルの効果に関する研究

ピルの種類:主に低用量ピルと中用量ピルの2つ

ピルの種類

ピルには主に「低用量ピル」と「中用量ピル」の2種類に分類され、それぞれ含有するホルモン量や使用目的が異なります。

特徴低用量ピル中用量ピル
主な使用目的避妊、生理痛軽減、ホルモンバランス調整生理日の調整、緊急避妊
ホルモン含有量少ない低用量ピルより多い
服用方法毎日定期的に服用特定の時期に短期間服用
副作用リスク比較的低い低用量ピルより高い可能性あり
長期使用可能推奨されない
避妊効果正しく服用すれば99.7%緊急避妊の場合、性行為後72時間以内に服用が必要
※緊急時の一時的効果

低用量ピルは、女性特有のさまざまな悩みの改善効果が期待できるピルとして広く一般的に使用されており、長期的な避妊や生理痛の軽減に適しています。

一方、中用量ピルは低容量ピルよりホルモン量が多く、月経困難症や月経不順(生理不順)の改善のほか、生理日の移動として処方されることが多いです。

中容量ピルは低用量ピルに比べて頭痛や吐き気など副作用が強く出る傾向にあるため、現代では、日常的な服用や継続的な避妊薬としては用いられません。

また、低容量ピルより副作用のリスクを軽減するための選択肢として「超低用量ピル」もあります。

低用量ピルと超低用量ピルは、どちらも卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合された経口避妊薬ですが、主にホルモンの含有量や用途において異なります。

  • 低用量ピル:卵胞ホルモンが50μg以下
  • 超低用量ピル:卵胞ホルモンが30μg以下

超低用量ピルは低用量ピルと比べて副作用が軽減できる可能性があるため、まずは低用量ピルを試してみて、合わなければ超低用量ピルへ切り替えるのも良いでしょう。
※個人差があり、低用量ピルの方が体に合う場合もあります

エミシアクリニックでは、いつでも医師・カウンセラーによる診療後のアフターフォローも無料で承っておりますので、低用量ピルが気になる方はオンライン診療をご検討ください。

アフターピルとの違いは?

アフターピルとは、性交後から避妊が可能な薬で、緊急避妊薬として用いられます。

性交から服用までの期間が短い(通常72時間~120時間)ほど避妊率が高まる一方で副作用も比較的強めのため、あくまで緊急時に用いられます。

アフターピルのオンライン診療については気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
アフターピルのオンライン診療は即日届く!いつでも自宅から簡単にスマホで診察



低用量ピルの種類と特徴の詳細についてより詳しく知りたい方はこちら
低用量ピルの種類別一覧表|目的別におすすめの種類や選び方を紹介

ピルの避妊効果の仕組み

ピルの避妊効果は非常に高く、正しく服用すれば99.7%の効果があり、この高い避妊効果は、以下の3つの仕組みによって実現されています。

仕組み詳細
排卵の抑制ピルのホルモンが脳に作用し、排卵誘発ホルモンの分泌を抑える
子宮頸管粘液の変化粘液が粘稠になり、精子の進入を妨げる
子宮内膜への影響内膜を薄く保ち、受精卵の着床を防ぐ

ピルの服用により高い避妊効果を得るためのポイントは、以下の3つです。

  • 毎日同じ時間に1錠ずつ服用
  • 飲み忘れに注意
  • 定期的な医師の診察を受ける

注意点として、ピルは経口避妊薬のため性感染症(STD)を予防する効果はなく、感染症の病原体が体内に入るのを物理的に防ぎたい場合はコンドームの使用が推奨されます。

ピルの避妊効果は非常に高いですが、正しい知識と使用方法を身につけ、安全で効果的な避妊につなげましょう。

避妊効果の詳細な確率や失敗率について詳しく知りたい方はこちら
ピル服用中の妊娠確率は?服用中でも妊娠する理由や妊娠初期症状を解説

ピルの効果とメリット

ピルの効果とメリット

ピルの効果とメリットは、大きく分けると以下の3つで考えられます。

詳しく解説していきますので、より深く知りたい人は参考にしてください。

生理痛改善やPMS軽減の効果

ピルは生理痛や月経前症候群(PMS)の症状を軽減する効果があり、女性ホルモンを調整することで、月経に関連する不快な症状を抑えることができます。

ピルによる生理痛とPMSの改善効果の詳細は、以下の通りです。

症状ピルの効果
生理痛子宮収縮を抑制し、痛みを軽減
経血量過多月経を改善し、貧血のリスクを低下
気分の変動ホルモンバランスを安定させ、イライラや不安感を軽減
頭痛ホルモン変動による頭痛を抑制
むくみ水分貯留を軽減し、むくみを改善

ピルは月経周期を人工的に安定させることで、上記のような症状を継続的に改善することが期待できます。

月経困難症や重い生理痛にお悩みの方は、生理痛の治療薬についても詳しく見てみてください。

生理痛に効く薬について詳しく知りたい方はこちら
生理痛によく効く薬はどれ?市販薬の選び方や効かない時の対処法を医師が解説

肌荒れやホルモンバランスの改善効果

ピルはホルモンバランスを整えることで、ニキビや肌荒れの改善にも寄与します。

特に、生理前後のホルモン変動による肌トラブルを抑制する効果(※)があります。
※参照:American Academy of Dermatology “Guidelines of care for the management of acne vulgaris

  • ニキビの減少:男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑え、皮脂の過剰分泌を抑制
  • 肌のきめの改善:安定したホルモンレベルにより、肌のターンオーバーを正常化
  • 毛穴の引き締め:過剰な皮脂分泌を抑えることで、毛穴の目立ちを軽減
  • 肌のうるおい:エストロゲンの効果により、肌の保湿機能を向上

継続的な服用により安定したホルモンバランスを保つことができ、長期的に肌状態を改善する効果が期待できるでしょう。

ただし、効果の現れ方には個人差があり、継続的な使用により徐々に改善が期待されます。

ピルのニキビへの効果について詳しく知りたい方はこちら
ピルでニキビができる?ホルモンの仕組みと肌がつるつるになるのかを医師が解説

女性特有の病気予防(卵巣がん、子宮体がんなど)

ピルには、女性特有の病気のリスクを低減する効果があることが科学的に証明(※)されています。
※参照:WHO International Agency for Research on Cancer “Combined Estrogen-Progestogen Contraceptives and Combined Estrogen-Progestogen Menopausal Therapy

ピルによる疾患リスクの低減効果については以下の通りです。

疾患リスク低減効果
卵巣がん40-50%のリスク低下(※1)
子宮体がん約30%のリスク低下(※1)
子宮内膜症症状の軽減(※2)
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)症状の改善と卵巣機能の正常化(※3)
※1出典:米国国立がん研究所(NCI)
※2出典:Brigham and Women’s Hospital
※3出典:PMC研究論文

これらの効果は、ピルの長期服用によってより顕著になる傾向にあります。

ただし、ピルの使用にはメリットとリスクがあるため、個人の健康状態や家族歴を考慮し、医師と相談の上で使用を決定することが重要です。

ピルの服用を考えるべき人と、服用が適さない人についてはこちら

ピルの副作用・注意点

ピルの副作用・注意点については以下の通りです。

合わせて対策や予防策も紹介していますので、あらかじめ理解しておきましょう。

一般的な副作用

ピルの使用開始時には、一時的に様々な副作用が現れることがあります。

副作用対策
吐き気食後または就寝前の服用、水分摂取の増加
頭痛十分な睡眠と水分摂取、必要に応じて鎮痛剤の使用
胸の張り適度な運動、カフェイン摂取の制限
不正出血継続的な服用、医師への相談
体重変化バランスの取れた食事と適度な運動

これらの副作用の多くは、服用開始から数週間から数ヶ月で軽減されることが多いです。

しかし、症状が長期間続く場合や生活に支障をきたす場合は、医師に相談し、ピルの種類の変更や他の対策を検討する必要があります。

特に、含まれるホルモン量が多い中容量ピルの場合は副作用が強く出る可能性がありますので、注意が必要です。

低用量ピルの副作用ついて詳しく知りたい方はこちら
低用量ピルの副作用は怖い?デメリットと各対策を徹底解説

血栓症のリスクと予防策

血栓症はピルの重大な副作用の一つで、以下に当てはまる方は特に注意が必要です。

  • 35歳以上の喫煙者
  • 高血圧
  • 肥満(BMI 30以上)
  • 長期の安静(手術後など)
  • 血栓症の家族歴

ピルの服用において血栓症のリスクを軽減するための予防策として、日ごろから以下について意識するようにしましょう。

  • 禁煙
  • 定期的な血圧チェック
  • 適度な運動
  • 水分摂取
  • 定期的に健康診断を受ける

ピルの服用で足の腫れや痛み・息切れ・激しい頭痛などの症状が現れた場合は、血栓症の初期症状の可能性が高いため、すぐに医師に相談してください。

また、ピルについての相談で婦人科に行くことが億劫に感じる人は、オンライン診療に対応している医療機関の利用もおすすめです。

例えばオンライン診療を展開しているエミシアクリニックでは以下のような特徴があり、実際に病院に行くよりも気軽に医師へ相談しやすい体制になっています。

  • 24時間受付
  • LINE登録だけで診察~処方まで完結
  • 医師によるアフターフォローもオンラインで受けられる
  • 処方に際しては最短1時間でポストに届く
  • 毎回オンラインから問診票を入力するだけなので継続しやすい

ピルの服用を考えているけど実際に相談するのにはなかなか勇気が出ない方は、ぜひエミシアクリニックまでお気軽にご相談ください。



ピルの服用を考えるべき人と、服用が適さない人

ピルの服用を考えるべき人と、服用が適さない人

ピルの服用は、個人の状況や健康状態によって適否が分かれます

以下の表に、ピルの服用を考えるべき人と、服用が適さない人の特徴をまとめました。

概要詳細
ピルの服用を考えるべき人・生理痛やPMSに悩んでいる人
・生理不順で悩んでいる人
・高い避妊効果を自分主体で行いたい人
・生理日の調整を必要としている人
・望まない妊娠を防ぎたい人
ピルの服用が適さない人・血栓症の既往歴または家族歴がある
・心臓病、高血圧、脳卒中の既往がある
・乳がんや子宮がんの既往または現在治療中
・重度の肝臓疾患がある
・35歳以上の喫煙者
・妊娠中または妊娠の可能性がある
・授乳中(産後6週間以内)

特に血栓症・心臓病・乳がん・肝臓の疾患などの病歴がある人は、ピルの服用が禁忌とされていますので、避妊目的の方は必ず医師に相談しましょう。

ただし、ピルの服用が適さない人の条件に当てはまっていない場合でも、個人の状況によって判断が異なる場合があるため、必ず医師に相談できる環境でピルの処方を受けましょう。

エミシアクリニックでは直接医療機関に訪れずとも、オンライン診療が可能です。

無料相談も受け付けていますので、ピルに関する悩みや疑問を徹底解決したい方も、ぜひ当院へご相談ください。



ピルの正しい服用方法

ピルの正しい服用方法やスケジュール等については以下の通りです。

飲み忘れた場合の対処法と注意点も解説していますので、これからピルの服用を検討している人はぜひ参考にしてください。

ピル服用開始のタイミング

ピルの服用を始めるタイミングは、効果と安全性に大きく影響します。

例えば低用量ピルの場合は、原則として整理初日から飲み始めることが推奨されますが、出血が生理なのか不正出血なのか判断が付かない場合は、以下のようなタイミングでも服用可能です。

開始タイミング注意点
生理初日から5日以内すぐに避妊効果が得られる
生理開始から5日以降最初の7日間は他の避妊方法を併用

上記以外のタイミングで飲み始めた場合は、連続して7日飲むまでは避妊効果を得られない可能性があるため、コンドームなど別の避妊方法を併用しましょう。

ピルは生理じゃない時に飲み始めた場合の詳しい解説はこちら
ピルは生理じゃない時に飲み始めた場合でも避妊効果がある?正しい服用方法を解説

ピルの服用スケジュール

ピルには主に21日タイプと28日タイプがあり、それぞれ以下のように服用スケジュールが異なります。

タイプ服用スケジュール特徴
21日タイプ21日間毎日1錠服用 → 7日間休薬休薬期間中に生理が来る
28日タイプ21日間実薬服用 → 7日間偽薬服用毎日服用するため、飲み忘れを防ぎやすい

服用の注意点として、3~4時間のズレは許容範囲ですが、毎日同じ時間に服用するようにしましょう。

28日タイプの場合は、7日分の偽薬があるため、期間中の服用も忘れずに行ってください。

飲み忘れた場合の対処法と注意点

ピルの飲み忘れは避妊効果に影響を与える可能性があります。

もしも飲み忘れてしまった場合の対処法と注意点を以下にまとめました。

状況対処法注意点
24時間以内の飲み忘れすぐに飲み忘れた分を服用し、通常通り継続避妊効果は維持される
24~48時間の飲み忘れできるだけ早く1錠服用し、次の錠剤を通常時間に服用7日間は他の避妊法を併用
48時間以上の飲み忘れ医師に相談。緊急避妊薬(アフターピル)の使用を検討次の生理まで他の避妊法を併用
2錠以上の飲み忘れ医師に相談。次の生理までコンドームなどの避妊法を併用緊急避妊薬(アフターピル)の使用を検討
※出典:OC/LEPガイドライン2015
日常での服用習慣を身につけるコツ
コツ説明
アラーム設定スマートフォンのアラーム機能を活用し、毎日同じ時間に服用
携帯習慣ピルを常に携帯し、旅行や外出時にも服用できるようにする
記録管理カレンダーやアプリを使って服用記録をつける
規則的な生活就寝時間や起床時間を一定にし、服用タイミングを生活リズムに組み込む

ピルの効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、正しい服用方法を守り、飲み忘れに注意することが重要です。

不安な点がある場合は、事前に必ず医師に相談するようにしてください。

低用量ピルを飲み忘れたときの対処法についてはこちら
低用量ピルを飲み忘れたときの対処法を紹介|妊娠確率や緊急時の避妊方法についても解説

ピルの服用にかかる費用や保険適用の可否

ピルの費用は処方される種類と目的によって大きく異なり、保険適用の有無にも影響します。

月経困難症や子宮内膜症などの治療目的で処方される低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)は健康保険の適用対象な一方、避妊目的の経口避妊薬(OC)は保険適用外の自費診療です。

分類適用条件費用相場(1シート)自己負担割合
LEP(保険適用)月経困難症・子宮内膜症の治療400円~1,500円3割負担
OC(保険適用外)避妊・生理日調整・肌荒れ改善2,000円~3,000円全額自己負担

ただし、ピルの処方には薬代以外にも様々なコストが発生します。

初診料・再診料は1,000~2,000円程度が相場となり、クリニックによっては検査費用として3,000~5,000円が追加される場合も。

エミシアクリニックでは低用量ピルを月額3,240円(税込)から提供しており、LINEによるオンライン診療が24時間365日利用可能です。

診療代や送料は薬代に含まれているため、追加費用の心配がありません。



ピルの購入方法について知りたい方はこちら
ピルの購入方法を徹底解説!オンライン診療や市販、費用まで詳しく紹介

ピルに関するよくある質問と回答

ピルに関するよくある質問と回答については以下の通りです。

疑問がある方は、最後にここで解消していきましょう。

ピルを服用しても避妊目的での効果は完全ですか?

ピルの避妊効果は非常に高いですが、完全ではありません

主な注意点と対策方法としては以下の通りです。

項目説明
避妊効果正しく服用した場合、99.7%の避妊効果
効果が落ちる要因飲み忘れや不規則な服用。他の薬との相互作用
効果を高める方法正確な服用スケジュールの遵守。他の避妊法(コンドーム等)との併用

ピルは非常に効果的な避妊方法ですが、100%の効果を求める場合は、他の避妊法との併用を検討することをおすすめします。

ピルの服用を中止したらどうなりますか?

ピルの服用中止後の身体の変化については、以下の通りです。

変化時期注意点
生理の再開数日~数週間個人差あり
排卵の再開1~3ヶ月以内妊娠の可能性あり
ホルモンバランスの変化数週間~数ヶ月一時的な不正出血の可能性あり

ピル中止後に避妊を続ける場合は、すぐに他の避妊方法を開始することが重要です。

また、体調の変化に注意を払い、気になる症状がある場合は医師に相談しましょう。

ピルの長期間の服用は身体に影響しますか?

ピルの長期服用に関する身体への影響については、以下のようなことが考えられます。

項目説明
安全性長期服用は一般的に安全とされている
メリット生理痛軽減、卵巣がん・子宮体がんリスク低下など
管理方法定期的な医師の診察、必要に応じて血液検査
注意点個人の健康状態により、リスクが変わる可能性あり

長期服用の安全性は多くの研究で確認されていますが、個人の状況に応じて定期的な健康チェックを行うことが重要です。

ピルの服用中止した後の注意点は?

ピル中止後の注意点を以下にまとめました。

項目説明
生理再開数日~数週間で再開
排卵再開通常1~3ヶ月以内に再開
妊娠可能性中止直後から妊娠の可能性あり
避妊方法必要に応じて他の避妊法を開始
体調変化ホルモンバランスの変化に注意

ピルを中止すると数日から数週間で生理が再開し、通常の排卵が始まるため、妊娠を望まない方は他の避妊方法を実践しましょう。

ピルをやめた場合のリスクや注意点について知りたい方はこちら
ピルをやめてよかった理由は?やめる前に知っておくべきリスクと注意点を解説

ピルはホルモン剤だから身体に悪いって本当?

ピルに含まれるホルモンにより血栓症や一部のがんリスクの増加といった副作用があることが確認されていますが、これらのリスクは一般的に低く個人差があります
※エストロゲンとプロゲステロン

ピルは避妊や生理周期の調整に有益であり、卵巣がんや子宮体がんのリスクを減少させる効果もあるため、必ずしも身体に悪いと断定はできません。

参考文献

大規模なコホート研究によれば、長期間にOCを使用したとしても、大部分の女性にとって安全であり、死亡率増加とは関係がないことが明らかとなっている。
出典:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン (改訂版)


アメリカの複数の機関によれば、血栓症の発症頻度は、低用量ピルを服用していない人で年間1万人あたり1〜5人、服用している人で年間1万人あたり3〜9人であり、絶対リスクは低いとされています。また、妊婦や褥婦(12週間)の血栓症の発症頻度は、それぞれ年間1万人あたり5〜20人、40〜65人であり、いずれも低用量ピル服用者と比較すると高いです。また、カナダ産婦人科学会によると、ピル服用による死亡率は年間10万人あたり1人以下と、その他のまれな原因(転落事故、溺死、中毒、家庭内暴力)による死亡率と同程度であり、妊娠時の死亡率(年間10万人あたり8人)と比較してもはるかに低いと考えられます。
出展:PILL FACTBOOK2024

ピルの使用には利点とリスクの両方がありますが、適切な医学的管理の下で使用すれば、多くの女性にとって安全で効果的な選択肢となります。

服用に心配がある方は、事前に医師に相談するようにしましょう。

ピルは正しい理解と適切な服用が大切

ピルは、正しい理解と適切な服用を行えば、多くの女性にメリットをもたらす可能性のある医薬品です。

最後にもう一度、ピルの服用を考えるべき人とピルの服用が適さない人をまとめます。

概要詳細
ピルの服用を考えるべき人・生理痛やPMSに悩んでいる人
・生理不順で悩んでいる人
・高い避妊効果を自分主体で行いたい人
・生理日の調整を必要としている人
・望まない妊娠を防ぎたい人
ピルの服用が適さない人・血栓症の既往歴または家族歴がある
・心臓病、高血圧、脳卒中の既往がある
・乳がんや子宮がんの既往または現在治療中
・重度の肝臓疾患がある
・35歳以上の喫煙者
・妊娠中または妊娠の可能性がある
・授乳中(産後6週間以内)

また、ピルの処方や管理には、専門的な知識と経験が必要なため、必ず医療機関を通じて処方してもらいましょう。

エミシアクリニックでは、気軽に相談しやすいオンライン診療を通じて、ピルに関する詳細な説明と適切な処方を提供しています。

  • 24時間受付
  • LINE登録だけで診察~処方まで完結
  • 医師によるアフターフォローもオンラインで受けられる
  • 処方に際しては最短1時間でポストに届く
  • 毎回オンラインから問診票を入力するだけなので継続しやすい

個々の状況に応じた丁寧なカウンセリングと、継続的なフォローアップを行っているため、安心してピルを利用することができます。

ピルの使用を検討している方、または現在使用中で不安や疑問がある方は、ぜひエミシアクリニックまでご相談ください。



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