「以前より上を向かない」「根元からしっかり立たない」と感じると、勃起の角度が正常なのか不安になる人もいるでしょう。
勃起時の角度には個人差があり、上向きでなければ異常というわけではありません。
角度だけでなく、性行為のときに十分な硬さがあるか、以前と比べて変化したかを確認する必要があります。
この記事では、勃起角度の目安や硬さとの関係、角度が下がる原因、EDとの見分け方や受診を検討する目安を解説します。
勃起の角度が正常か不安な人や、以前との変化が気になっている人は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者
エミシアクリニック院長
上野 一樹先生
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 9月 エミシアクリニック 院長就任
勃起時の平均的な角度は?
勃起時は、水平よりやや上向き程度が平均と言われています。
ただし、正常と異常を分ける明確な角度の基準はなく、平均より下向きでも問題があるとは限りません。
20〜69歳の男性1,484人分の保存データと、21〜67歳の男性81人分のデータを分析した海外の研究では、少なくとも4分の1が水平より下向きだったと報告されています。
角度だけで判断せず、性行為に十分な硬さがあるか、以前より下がっていないかを確認することが大切です。
※出典:PubMed「Penile erections: shape, angle, and length」
勃起の角度と硬さの関係
勃起時は、十分な硬さがあるほど陰茎が立ち上がりやすく、角度も上向きになる傾向があります。
性的な刺激を受けると海綿体へ血液が流れ込み、内部の圧力が高まることで陰茎が硬くなる仕組みです。
また、勃起時の角度には、陰茎の根元にある靭帯のつき方や長さも関係するため、同程度の硬さでも角度には個人差があります。
一方、海綿体への血流が不十分で内圧が十分に高まらない場合は、陰茎の硬さが弱まり、勃起時の角度も下がることがあります。
勃起の角度が下がる原因
勃起の角度が以前より下がった場合は、次のような原因が考えられます。

ただし、勃起時の角度がもともと低い場合は、生まれつきの体質によるものと考えられます。
以前から角度が変わらず、十分な硬さがある場合は、角度の低さだけで異常と判断する必要はありません。
靭帯の損傷
陰茎を支える靭帯を損傷すると、以前より勃起角度が下がる場合があります。
陰茎の根元には、恥骨と陰茎をつなぐ提靭帯(ていじんたい)があります。
提靭帯は、勃起した陰茎を支える組織の一つです。
勃起した陰茎に強い力が加わって提靭帯が傷つくと、支える力が弱まり、角度が変わる可能性があります。
加齢
加齢に伴って血管や男性ホルモンの状態が変化すると、勃起時の硬さが弱まり、角度が下がる場合があります。
年齢を重ねると血管の柔軟性が低下しやすくなり、若い頃と比べて海綿体へ血液が流れ込みにくくなります。
また、男性ホルモンの一種であるテストステロンの低下が、性欲や勃起機能に影響するケースもあります。
EDとテストステロンの関係について詳しくはこちら!
EDとテストステロンの関係とは?テストステロン注射の効果や費用、ED治療薬との違い
血流の悪化
海綿体への血流が不足すると内圧が十分に高まらず、硬さと角度がともに低下する場合があります。
たとえば、次のような生活習慣は血管の働きに影響する可能性があります。
- 運動不足
- 喫煙
- 食生活の乱れ
- 肥満
また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病によって動脈硬化が進むと、陰茎に十分な血液が流れ込みにくくなります。
ストレス・プレッシャー
緊張や不安、性行為へのプレッシャーは、一時的に勃起の硬さや角度を下げる要因の一つです。
強いストレスを感じると、体を緊張させる交感神経が優位になり、血管が収縮します。
その結果、陰茎へ血液が流れ込みにくくなり、十分に硬くならなかったり、途中で硬さが失われたりすることがあります。
また、一度うまくいかなかった経験が「次も失敗するかもしれない」という不安につながり、勃起しにくい状態を繰り返す場合もあります。
勃起の角度低下はEDのサイン?
勃起角度の低下だけでは、EDとは判断できません。
ED診療ガイドラインでは、EDを「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態」と定義しています。
EDかどうかは角度だけでなく、十分な勃起が得られるか、性行為に支障があるかを踏まえて判断されます。
もともと角度が低めでも、性行為に十分な硬さがあり、以前から変化していなければ、体質による個人差と考えられます。
一方、挿入できる硬さがあっても、以前より明らかに柔らかくなったなどの変化がみられる場合は、原因の確認が必要です。
※出典:日本泌尿器科学会・日本性機能学会「ED診療ガイドライン 第3版」
勃起の硬さを確かめる方法(EHS)
勃起の硬さは、勃起硬度スコア(EHS)を使って自己評価できます。EHSとは、勃起時の硬さを4段階で表す指標です。

| グレード | 硬さの目安 |
|---|---|
| 1 | 陰茎は大きくなるが、硬くはない |
| 2 | 陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない |
| 3 | 陰茎は挿入には十分硬いが、完全には硬くはない |
| 4 | 陰茎は完全に硬く、硬直している |
※出典:日本泌尿器科学会・日本性機能学会「ED診療ガイドライン 第3版」
グレード1と2は、挿入に十分な硬さがない状態です。満足な性行為が難しい場合は、EDの可能性があります。
グレード3は挿入できる硬さがあるため、この数値だけでEDとは判断できません。
ただし、以前はグレード4だった人が3へ下がり、その状態が続いている場合は、医療機関へ相談する目安となります。
EHSはあくまで自己評価のための指標です。EDかどうかは、本人やパートナーが満足な性行為を行えているかも踏まえて判断されます。
セルフチェックだけで原因を判断せず、気になる場合は医師へ相談してください。
勃起の角度・硬さを改善する方法
以前より勃起時の硬さや角度が低下した場合は、原因に応じて次の方法を検討しましょう。
硬さの低下には複数の原因が関わることがあります。
生活習慣の見直しで変化がみられない場合は、医療機関での治療が選択肢になります。
生活習慣を見直す
勃起時の硬さが低下している場合は、生活習慣を見直すことで勃起機能の維持や改善が期待できます。
運動不足や喫煙、肥満などは血管の働きに影響し、海綿体への血流を低下させる要因になるためです。
具体的には、次のような生活習慣を取り入れましょう。
- 適度な運動をする
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- 禁煙する
- 過度な飲酒を控える
- 十分な睡眠と休息を取る
また、ストレスや性行為へのプレッシャーを感じている場合は、心身を休ませる時間を確保したり、話せる範囲でパートナーに悩みを共有したりする方法もあります。
一度にすべて変えようとせず、無理なく続けられる取り組みから試してみましょう。
ED治療を受ける
十分な硬さが得られない状態が続く場合は、ED治療も検討しましょう。
ED治療では、症状や原因に応じた方法で、性行為に必要な硬さを得られるようにサポートします。
代表的な治療法の一つが、ED治療薬です。
ED治療薬は、性的刺激を受けた際に陰茎への血流を促し、勃起を得たり維持したりする働きを助けます。
ただし、ED治療薬を使用する場合は、医師が症状や持病、併用薬を確認したうえで、薬の種類や処方の可否を判断します。
硬さの低下が続いている場合は、医療機関で自分の状態に合った治療を受けることが大切です。
エミシアクリニックではEDのオンライン診療に対応しています。
通院せずに自宅から医師に相談できるため、勃起の硬さについて悩んでいる場合はお気軽にご相談ください。
ED治療薬について詳しくはこちら!
ED治療薬とは?効果や安全に使用するためのポイント、購入する際の注意点についても解説
勃起の角度・硬さで受診を検討すべきケース
次の項目に当てはまる場合は、医療機関への受診を検討しましょう。
- 以前と比べて、角度や硬さが明らかに低下した
- 硬さを維持できず、満足な性行為が難しい
- 陰茎の曲がりが気になる
- 勃起時に陰茎の痛みがある
- 糖尿病・高血圧・心疾患などの持病がある
- 服用中の薬による影響が気になる
受診先としては、泌尿器科やED専門クリニックなどがあります。
また、勃起時の痛みには、硬さの低下とは異なる原因が関わっている場合があります。
受診時は、痛みが現れた時期や場所などを医師に伝えてください。
気になった段階で相談しておくことで、角度や硬さが変化した原因を確認し、自分の状態に合った対応を取りやすくなります。
エミシアクリニックのEDオンライン診療
EDの悩みは人に話しにくく、顔を合わせて相談することに抵抗を感じる人もいるでしょう。
自宅から受診できるオンライン診療なら、通院せずに医師の診察を受けられます。
エミシアクリニックのオンライン診療では、勃起時の硬さや以前からの変化、持病、服用中の薬などを医師へ相談できます。
硬さの低下が続いている人や、受診したほうがよいか判断に迷う人は、お気軽にご相談ください。
EDのオンライン診療について詳しくはこちら!
ED(勃起不全)のオンライン診療!治療の流れや処方薬を医師が紹介
勃起の角度についてよくある質問
勃起の角度についてよくある質問は、次の3つです。
角度や硬さの変化を確認するときは、痛みなどの症状や以前との違いに注目しましょう。
勃起力が低下するのは何歳からですか?
勃起力が低下し始める年齢に、明確な境目はありません。
ただし、EDの割合は40代以降に増える傾向があり、年齢を重ねるにつれて高くなります。
ED診療ガイドラインでは、EDの割合の目安は40歳未満で1〜10%、40歳代で2〜15%、60歳代で20〜40%とされています。
若い世代でも、ストレスや生活習慣、持病などの影響で低下することがあるため、年齢にかかわらず変化がみられた場合は医療機関へ相談しましょう。
※出典:日本泌尿器科学会・日本性機能学会「ED診療ガイドライン 第3版」
勃起時にペニスが左右に曲がっているのは異常ですか?
勃起時にペニスが軽く左右へ曲がっていても、以前から同じ形で痛みや性行為への支障がなければ、必ずしも異常ではありません。
ただし、以前より曲がりが強くなった場合や、硬いしこり、勃起時の痛みがある場合は、ペロニー病の可能性があります。
ペロニー病とは、陰茎の内部に硬いしこりができ、勃起したときに曲がりや痛みが生じる病気です。
50〜60歳代で起こりやすいとされていますが、若い年代でみられることもあります。
形の変化や痛みに気づいた場合は、泌尿器科へご相談ください。
※出典:欧州泌尿器科学会「EAU Guidelines on Sexual and Reproductive Health(2026年版)」
骨盤の筋肉を鍛えると勃起力は改善しますか?
骨盤底筋のトレーニングによって、勃起機能の改善が期待できる可能性があります。
骨盤底筋の一部には、勃起時に海綿体へ流れ込んだ血液が外へ流れ出るのを抑え、陰茎の硬さを維持する働きがあるためです。
2019年の系統的レビューでも、骨盤底筋トレーニングによる勃起機能の改善が報告されています。
ただし、対象となった研究の質は低〜中程度で、トレーニングの頻度や強度、期間も統一されておらず、現時点で最適な方法までは明らかになっていません。
また、研究で評価されたのは主に勃起機能であり、勃起の角度ではありません。
骨盤底筋を鍛えることで勃起角度が直接改善するとは限らない点に注意しましょう。
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【医師監修】筋トレで勃起力は回復する?勃ちを良くする運動や必要な期間を解説
勃起の角度には個人差がある|以前からの変化に注目しよう
勃起時の角度には個人差があり、水平寄りや下向きであっても、角度だけで異常とは判断できません。
性行為に十分な硬さを保てているか、以前と比べて角度や硬さが低下していないかを確認しましょう。
以前より勃起時の角度や硬さが変化している場合は、靭帯の損傷や加齢、血流の悪化、ストレスなどが関係している可能性があります。
生活習慣を見直しても変化がみられない場合は、ED治療も選択肢のひとつです。
とくに硬さの低下が続いている場合や、陰茎の曲がり、勃起時の痛みが気になる場合は、泌尿器科やEDの診療を行う医療機関へ相談しましょう。
対面でEDの悩みを話すことに抵抗がある人は、エミシアクリニックのEDオンライン診療でご相談ください。
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