この記事では、日本国内で厚生労働省に承認されているED治療薬3種類の特徴や違いについて解説します。

ED治療薬というとバイアグラのイメージが強いですが、現在ではより効果が続く薬や、副作用が出にくい薬が開発されています。

3種類のED治療薬を比較して、自分に合う薬を選ぶことが大切です。

EDでお悩みの方は記事を参考にして、パートナーとのより良い関係作りにお役立てください。

ED治療薬3種類の特徴や違い

ここでは、ED治療薬3種類の特徴や違いについて解説します。

（※参考：東邦大学医療センター、医療法人敬絆）

それぞれによりED治療薬の特徴が異なるため、よく読んで比較してください。

自身の利用環境や求める特徴により、最適なED治療薬を選びましょう。

バイアグラ

バイアグラはED治療薬の中で、世界で初めて製品化された最も知名度の高い薬です。

バイアグラを服用して1〜3時間ほどで作用し始め、性的刺激による勃起をサポートします。

安全性が立証されている薬で、勃起力と時間のコントロール性に優れた特徴があります。

バイアグラの持続時間は約4時間あるため、性行為を十分にカバーすることが可能です。

レビトラ（バルデナフィル）

レビトラ（バルデナフィル）は即効性が高く、服用から早い人で10分程度で性的刺激があれば男性器が固くなります。

勃起力が強い特徴があり、バイアグラと同じ4時間程度の効果が期待できるED治療薬です。

食事の影響を受ける可能性があるため、空腹時または食後から2時間あけてから服用しましょう。

また脂質性のある食事を摂取するとレビトラ（バルデナフィル）の吸収が悪くなるので、効果を感じづらい可能性があります。

シアリス

シアリスは食事の影響を受けづらく、勃起持続時間が長持ちするED治療薬です。

勃起できる時間が、36時間ほど持続すると言われているため、性行為のタイミングが調整しやすい薬といえます。

勃起力は比較的マイルドな効き目なので、初めてED治療薬を使う方でも自然に使用することが可能です。

またED治療薬全般にいえますが、薬を服用したら勃起しっぱなしということはありませんので安心してください。

ED治療薬の服用後の副作用

ここからは、ED治療薬の服用後の副作用について解説します。

薬の種類によっては副作用が出にくいものもありますが、症状を覚えておくと安心できます。

また症状により対処法もあるため、よく読んで参考にしてください。

顔のほてりや動悸

ED治療薬には血管拡張作用があるため、副作用として顔のほてりが考えられます。

顔のほてりは危険性が少なく、室温や衣服の調節により抑えることが可能です。

またED治療薬の血管拡張作用により血流が上がるため、動悸が発生する恐れもあります。

バイアグラの研究結果では5.78%※の方にほてりが発生しているため、服用時には注意しましょう。

※参考：日本医薬情報センター

頭痛やめまい

ED治療薬は男性器以外の血管も拡張するため、脳内の血管が周りの神経を刺激して頭痛が生じる場合があります。

バイアグラのデータでは、3.87%※の方に頭痛の症状が副作用として現れています。

※参考：日本医薬情報センター

ED治療薬の服用後、万が一頭痛がひどい場合には医師に相談の上、頭痛薬を処方してもらうと良いでしょう。

まためまいの症状が現れるケースもあるので、心配な方はED治療薬を服用したら車の運転は控えましょう。

鼻詰まり

ED治療薬の作用により、鼻詰まり症状が出る方も多いです。

薬の血管拡張作用により鼻粘膜の血流が増加して腫れてしまうため、鼻が詰まってしまう恐れがあります。

鼻詰まりの副作用は段々と消失していくため、心配しすぎる必要はありません。

日本医薬情報センターの研究データによると、鼻詰まりは0.1%未満※の出現頻度です。

※参考：日本医薬情報センター

消化不良

ED治療薬の服用で、ごく稀に消化不良が起こることがあります。

ED治療薬の作用により、平滑筋と呼ばれる自分の意志で動かせない胃や腸などに存在する筋肉を弛緩させてしまうためです。

そのため胃の内容物や胃酸が逆流して、消化不良や不快感を感じる場合があります。

シアリスの研究データでは服用者の1%以上※に消化不良の副作用が出ているため、頻繁に起こる方は医師に相談しましょう。

※参考：日本医薬情報センター

ED治療薬服用の副作用が生じた際の対処法

ED治療薬を服用して副作用が生じた場合は、以下のように対処可能です。

※対処で薬を服用する場合は医師に飲み合わせを確認

（参考：新橋ファーストクリニック）

また次回の対処法として、ED治療薬の成分量に応じて副作用が出やすくなるため、薬の量を減らすということが考えられます。

副作用の症状が長引く場合は性行為を中止して、医師に相談しましょう。

ED治療薬服用の注意点

ここからは、ED治療薬服用の注意点について解説します。

ED治療薬には病気との兼ね合いや、飲み合わせによる注意点があります。

場合によっては重い副作用が出てしまう心配もありますので、よく読んで参考にしてください。

持病がある方や過去のなんらかの病気にかかった人は服用してはいけない

以下に挙げる病気にかかったことがある方は、ED治療薬は服用禁止です。

一般的に性行為は心臓に負荷のかかる行為でもありますので、性行為中に狭心症の発作を起こす可能性もあります。

狭心症の発作には硝酸剤が使われますが、ED治療薬を使用中に併用すると血圧が急降下する恐れが考えられます。

上記に当てはまる場合は、必ず医師に相談した上でED治療薬を服用することが重要です。

食事後の服用は効果がでない可能性がある

薬により程度が異なりますが、食事の後だと効果が出にくい場合があります。

どのED治療薬も基本的には空腹時が推奨されているため、食後の場合は2時間以上明けてから服用しましょう。

ED治療薬の効果を最大限に得るには、薬の即効性とタイミングを考慮して服用することが大切です。

また脂肪分との相性がよくないため、脂質の多い食事は避ける方が良いでしょう。

アルコールを飲みすぎると神経の動きが鈍くなる

アルコールを飲み過ぎてしまうと神経の働きが鈍くなり、勃起しづらくなる可能性があります。

ただしED治療薬の成分とアルコール自体には、相互作用はありません。

またED治療薬による血管拡張作用で、アルコールがまわりやすくなるため注意が必要です。

アルコールを大量摂取してしまうとふらつきやめまいが出る恐れがあるので、飲み過ぎには注意しましょう。

ED治療薬の購入方法

ここからは、ED治療薬の購入方法について解説します。

ED治療薬を購入するには、医師の処方が必要です。

安全に服用するためにも診察時に相談して、不安点を解消しておくと良いでしょう。

クリニックで処方してもらう

ED治療薬は医師の診察を受けて処方してもらう必要があるので、ドラッグストアでは購入できません。

医師の在籍しているクリニックを受診して、服用薬との飲み合わせ確認が必要です。

特に心臓に関連した持病がある方は、ED治療薬を処方できない場合もあります。

狭心症に使われるニトログリセリンをはじめとする硝酸剤は、併用すると過度な血圧低下が生じるため注意しましょう。

オンライン診療で医師による処方

オンライン診療であれば医師による診察を受けられるため、ED治療薬を処方してもらえます。

診察後すぐに発送してくれるところが多く、自宅にいながらED治療薬が手に入ります。

また病院が遠く、直接来院が難しい場合にも、スマホ1つで手軽に診察を受けることが可能です。

オンライン診療によっては最短で当日発送してくれるので、すぐに薬を受け取れます。

ネット通販での個人輸入

ネット通販でED治療薬を見かけることもありますが、正規品でない場合があるので注意しましょう。

ネット通販の中には粗悪品や偽造品も混じっているため、安全性を考えて医療機関で購入することが大切です。

個人輸入したED治療薬は、日本国内の流通基準に適した品質チェックがないため購入してはいけません。

また万が一重大な副作用が起きても保証を受けられないので、医師による処方薬の方が安心です。

ED治療薬と精力剤の違い

ED治療薬と精力剤の違いは、購入時に医師の処方が必要かどうかです。

ED治療薬は服用することで、男性器の正常な勃起をサポートします。

薬によりサポートまでの時間や持続時間などが異なり、副作用の出やすさも変わります。

精力剤はドリンクタイプのものが主流で医師の処方がいらず、ドラッグストアで手軽に購入可能です。

ED治療薬に関するよくある質問

ここからは、ED治療薬に関するよくある質問について解説します。

多くの方が疑問に思う点をQ＆A形式でピックアップしたので、ED治療薬選びの参考にしてください。

ネット上には間違った情報も流れているため、よく読んで役立てましょう。

保険は適用になりますか？

ED治療薬は、下記をはじめとする条件をクリアすれば保険適用になります。

ED治療薬は2022年4月より、不妊治療目的であれば保険が適用されます。

今般、令和4年度診療報酬改定による不妊治療の取扱いに関して、不妊治療で使用される医薬品についても、原則として、薬事承認の効能・効果、用法・用量の範囲で使用する場合には保険適用となります。 引用：不妊治療で使用される医薬品の保険給付状の取り扱いについて

ただし性行為だけを目的にした場合は対象外のため、自費診療扱いです。

ED治療薬を飲むと勃起したままですか？

ED治療薬を飲んでも、常時勃起するわけではありません。

性的な刺激があれば勃起しますが、刺激がなければ男性器は通常の状態です。

認可されているED治療薬の中で持続時間が1番長いシアリスでも、日中に勃起が続いて困ることはないので安心してください。

自然の勃起状態になるため、若い頃の勃起力をイメージすると良いでしょう。

ED治療薬を服用すると性欲は増しますか？

ED治療薬には、性欲を高める作用はありません。

あくまで男性機能をサポートし、男性器の勃起力や持続時間をキープしやすくする薬です。

ただし勃起力向上により、性行為を求める気持ちが増える可能性はあります。

ED治療薬は性的興奮や刺激がを与えることで、初めて効果を得られるようになります。

ED治療薬は全部で3種類でそれぞれ持続時間や特徴が変わる

この記事では、日本国内で厚生労働省に承認されているED治療薬3種類の特徴や違いについて解説しました。

またED治療薬の副作用ついて紹介しましたので、服用の際の参考にしてください。

副作用を高める可能性があるので、服用の際の注意点に気をつけましょう。

安全性を確保するためにも、医師の診察を受けてED治療薬を処方してもらうことが大切です。

正しく服用して、パートナーとのより良い関係作りにお役立てください。