アフターピルの失敗談と正しい服用方法【医師監修】

アフターピルは72時間以内の服用で95％以上の成功率を持つ避妊薬として知られていますが、100%ではありません。

服用を検討しているものの、失敗したらどうしようと不安な方も多いでしょう。

本記事では、独自アンケートによる調査で分かったアフターピルの失敗談を中心に、失敗する理由や正しい服用方法を解説します。

アフターピル服用後、避妊に成功したかを確かめる方法も紹介しているので、失敗したくない方はぜひ参考にしてください。

調査概要

・実施期間：2025年2月6日～2025年2月13日
・調査対象：アフターピルを利用した避妊に失敗したことがある女性20名
・調査方法：インターネットアンケート調査

アフターピルを利用した避妊の失敗談

以下では、アフターピルを服用したものの、避妊に失敗してしまった女性の体験談を一部ご紹介します。

アフターピルは緊急避妊に有効ですが、正しく服用しないと効果を十分に得られない可能性があります。

少しでも不安がある場合は、できるだけ早く医療機関に相談することが大切です。

エミシアクリニックでは、いつでもどこでもオンライン診療が可能なため、お急ぎの方はご活用ください。

アフターピルによる避妊が失敗する原因

避妊に失敗した方への独自調査により、アフターピルの失敗には、以下の要因が関係していることが分かりました。

考えられる要因 （複数回答）	割合
服用のタイミングが遅すぎた	55%
吐き出してしまった	35%
他の薬との相互作用による影響	10%
服用後に性行為をした	5%
その他	5%

特に「服用のタイミングが遅れた」が全体の55%を占めており、速やかに服用することが重要であると分かります。

また「吐き出してしまった」ケースも3割を超えているため、服用後に嘔吐した場合の対応を知っておくことが必要です。

これらは正しい方法で服用すれば避けられる可能性が高いので、失敗したくない方は知識を深めた上で利用しましょう。

服用のタイミングが遅すぎた

服用のタイミングが遅すぎると、アフターピルの効果を得られず、避妊に失敗する可能性があります。

アフターピルは性行為後、72時間以内なら90%以上の効果に期待できますが、それ以降は避妊率が低下するためです。

上記の表からも分かる通り、アフターピルは性行為から早ければ早いほど効果に期待できる薬です。

アフターピルを利用して避妊をする場合は、必ず指定された時間内に服用しましょう。

吐き出してしまった

ピル服用後に吐いてしまった場合も避妊失敗の原因となります。

アフターピルにはいくつか副作用がありますが、中には嘔吐も含まれているので注意が必要です。

※副作用について詳しくはこちら

特に、服用してから2時間以内に嘔吐した場合は再服用が必要です。

吐き出した後に飲み直さなかったことが原因で、避妊に失敗することもあります。

吐き気止めの薬はアフターピルと併用できるため、服用時に一緒に飲むのがおすすめです。

エミシアクリニックでは、アフターピル処方時に吐き気止めも無料で処方しているため、ぜひご利用ください。

他の薬との相互作用による影響

アフターピルには飲み合わせの悪い薬が存在しますが、他の薬との相互作用が影響して失敗する場合もあります。

効果が減少したり、弱まる可能性のある薬やサプリメントは以下の通りです。

• 抗けいれん剤
• 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
• HIV プロテアーゼ阻害剤
• 抗結核薬（リファブチン・リファンピシン）
• セイヨウオトギリソウ（セント・ジョーンズ・ワート）

特に「セイヨウオトギリソウ」はハーブの一種で、抗うつ剤として処方されている他、サプリメントとしても販売されています。

ピル服用時に薬やサプリメントを飲む場合は、上記が含まれていないか必ず確認しましょう。

服用後に性行為をした

アフターピル服用後に性行為をした場合も、避妊に失敗しやすいです。

元々排卵の抑制や遅らせる作用に期待できる薬であり、アフターピルに避妊を予防する効果はありません。

服用後は排卵のタイミングが変化しており、かえって妊娠しやすい可能性もあるので注意が必要です。

望まない妊娠を避けるためにも、ピル服用後の性行為は次の生理が来るまで控えましょう。

アフターピル服用後に成功したか確かめる方法

【記事内画像】

アフターピル服用後は、以下の有無により避妊に成功したかを判断しましょう。

症状	詳細
月経	服用後3週間程度で起こる出血
消退出血	服用後3日〜3週間後に見られる出血
不正出血	月経・消退出血以外の出血

一般的には、次の月経（生理）が来たり、消退出血が起きた時は避妊に成功した可能性が高いです。

消退出血は多くの場合、生理予定日の1週間前後に起こりますが、排卵後のタイミングに服用した場合は起こらないこともあります。

個人差があるため、消退出血が起こらなくても避妊に失敗したとは限りません。

また生理の時より血液がサラサラしていたり、止まらない・量が多すぎる場合は不正出血の可能性があります。

しかし初心者が上記だけで判断するのは難しいため、服用から3週間後に生理が来ない場合は念のため妊娠検査薬で確かめるのがおすすめです。

妊娠している場合の兆候

妊娠している場合の兆候には、以下のものがあります。

• 月経が遅れている
• 着床出血がある
• 熱っぽい状態が続く
• 乳白色のおりものが増えている
• 乳房の張りや痛みがある
• 吐き気（つわり）がある
• 眠気が強い

もしアフターピル服用後に上記の症状がある場合は、妊娠検査薬で検査を行いましょう。

特にさらっとした少量の出血が3日ほど続く「着床出血」がみられる時は、速やかに産婦人科を受診してください。

着床出血は、一般的に生理予定日の1週間前から2〜3日前後、性行為の2週間後に起こることが多いです。

アフターピルの正しい服用方法

アフターピルを利用して避妊する場合は、性行為後72時間～120時間以内に服用しましょう。

早いほど作用に期待でき、12時間以内であれば99.5%もの避妊効果に期待できます。

アフターピルを服用すべき状況は以下の通りです。

• コンドームが破れていた・外れた
• 避妊せずに性行為を行った

妊娠を望んでいないのに上記の状態だった場合は、アフターピルの服用を推奨します。

避妊率を下げないためにも、速やかに処方してもらい服用することが大切です。

アフターピル服用後の副作用

アフターピルを飲んだ後には、以下のような副作用が起こる可能性があります。

• 吐き気
• 嘔吐
• 頭痛
• 不正出血
• 乳房の張り
• 倦怠感、めまい、腹痛

副作用の中で特に気をつけなければならないのは、吐き気と嘔吐です。

服用した後2時間以内に嘔吐してしまった場合は、薬の効果が減弱する可能性があるため、飲み直しが必要になります。

再服用を避けるためにも、吐き気止めを一緒に飲むのがおすすめです。

また、頭痛や腹痛などの痛みに対しては、痛み止めを併用して服用することもできます。

アフターピルと他の薬の併用が可能かどうかは、処方の際に医師に確認しましょう。

エミシアクリニックでは、アフターピル処方後もLINEで医師に無料相談いただけます。

処方時には吐き気止めも無料で処方しているので、嘔吐が心配な方はご活用ください。

アフターピルは正しく早急に服用しましょう

アフターピルで避妊に失敗しないためには、正しく早く服用することが大切です。

失敗する理由として多いのは、以下の通り。

• 服用のタイミングが遅すぎた
• 吐き出してしまった
• 他の薬との相互作用による影響
• 服用後に性行為をした

アフターピルを正しく服用すれば、高い確率で妊娠を防ぐ効果に期待できます。

服用が早いほど避妊に成功する確率が高まるので、早めに処方を受けましょう。

エミシアクリニックではオンライン診療を導入しているため、自宅にいながらいつでも受診いただけます。