避妊のために服用するアフターピルですが、実のところ何%ほど効果があるのか気になる方も多いはず。
アフターピルは薬剤や服用状況によって、確率が変動することをご存じでしょうか。
この記事では妊娠率・妊娠阻止率といった、割合に注目してご説明します。
まだ服用していない方に向けて、エミシアクリニックではアフターピルのご案内をしています。
最短即日に発送いたしますので、不安な方はぜひご相談ください。
※アフターピルだとバレないようにご自宅へ発送しております。
この記事を監修した医師

上野 一樹
UENO KAZUKI
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 エミシアクリニック 院長就任
Contents
アフターピルの妊娠率・妊娠阻止率
アフターピルは薬剤や使用状況ごとに、妊娠率・妊娠阻止率が変わります。
それぞれの割合は以下。
※クリックで各項目に移ります。
そもそもアフターピルは、排卵の抑制や着床の阻害によって妊娠を防ぐ薬です。
LNG 緊急避妊薬(以下「LNG-ECP」という)の作用機序は十分に解明されていないが、
その効果は主に着床の阻害よりも排卵の抑制あるいは排卵の遅延によるものと考えられて
いる 5)。引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
生理周期のどのタイミングで服用するかで作用の仕方が変わります。
また薬剤によって避妊効果に変動があるため、確率が前後するということです。
複数のデータがあり一概には言えませんが、参考としてご覧ください。
薬剤ごとの妊娠率・妊娠阻止率
アフターピルは主に「レボノルゲストレル(ノルレボ錠など)」「ヤッペ法(中用量ピル)」「ウリプリスタル 酢酸エステル(エラワンなど)」の3つの薬剤に分けられます。
※ウリプリスタル 酢酸エステル(エラワン)は国内未承認の薬剤です。
それぞれの妊娠率は以下。(3つの論文データを元に作成)
薬剤 | 妊娠率(失敗率) |
レボノルゲストレル※1 | 1〜2%※4 |
ヤッペ法※2 | 2.0~2.9%(72時間以内に服用)※5 |
ウリプリスタル 酢酸エステル※3 | 1.7%(120時間以内に服用) |
※4 服用時間の記載なし。アフターピルは服用時間によって妊娠率が変動する場合があります。
※5 ヤッペ法は3パターンの結果を記載(標準ヤッペ法2.0% ノルエチンドロン-エチニルエストラジオール2.7% ヤッペ法単回投与2.9%)
上記の結果を見ると、妊娠率が1%前後で変動しています。
ただし服用状況によって確率が変わるため、おおまかな目安として考えましょう。
別のデータによる、レボノルゲストレルとヤッペ法の妊娠阻止率は以下。
薬剤 | 妊娠阻止率(72時間以内に服用) |
レボノルゲストレル | 85% |
ヤッペ法 | 57% |
※引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
ヤッペ法は避妊効果の有効性や副作用の観点から、日本では第一選択されていません。
WHO が行った LNG 群と Yuzpe 法群を比較した試験によると、有効性、安全性と
もに LNG 群の優位性が確認されている(図 1・2)3)。さらに、LNG 製剤が国内では唯一EC として承認されている点に鑑みても、LNG-ECP を第一選択とすることが推奨される。Yuzpe 法は、他の緊急避妊法が利用できない場合においてのみ使用する。引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)
改訂委員会 」
こちらの記事でも詳しく解説しています。
【引用】
※1 László Kardos , Gabriella Magyar, Eszter Schváb, Eva Luczai「Levonorgestrel emergency contraception and bodyweight」
※2 Charlotte Ellertson , Anne Webb, Kelly Blanchard, Alison Bigrigg, Sue Haskell, Tara Shochet, James Trussell「Modifying the Yuzpe regimen of emergency contraception: a multicenter randomized controlled trial」
※3 HW R Li , SS T Lo , EHY Ng , PC Ho「Efficacy of ulipristal acetate for emergency contraception and its effect on the subsequent bleeding pattern when administered before or after ovulation」
服用時間別の妊娠率・妊娠阻止率
薬剤によって服用のタイミングが異なりますが、避妊失敗から72時間・120時間まで避妊効果が期待できると言われています。
LNG-ECP の投与については、日本の添付文書では 72 時間以内となっているが、120
時間までであれば効果が期待できる(図 3)43)。引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)
改訂委員会 」
レボノルゲストレルとヤッペ法の服用時間ごとの妊娠阻止率は以下。
経過時間 | レボノルゲストレル | ヤッペ法 |
24時間以内 | 95% | 77% |
25~48時間以内 | 85% | 36% |
49~72時間以内 | 58% | 31% |
※引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
両者は原則として72時間以内に服用する薬剤ですが、経過時間が短いほど避妊効果が高いことがわかります。
またウリプリスタル酢酸エステルを48~120時間後に服用した場合の妊娠率は以下。
経過時間 | 妊娠率(失敗率) |
48〜72時間 | 2.3%(1.4〜3.8%) |
72〜96時間 | 2.1%(1.0〜4.1%) |
96〜120時間以上 | 1.3%(0.1〜4.8%) |
※引用:Paul Fine , Henri Mathé, Savita Ginde, Vanessa Cullins, Johanna Morfesis, Erin Gainer「Ulipristal acetate taken 48-120 hours after intercourse for emergency contraception」
ウリプリスタル酢酸エステルは、72時間以降でも避妊効果が期待できることが分かります。
避妊に失敗してしまったときは、経過時間に合わせて判断しましょう。
危険日(排卵日付近)に服用したときの妊娠率
排卵日付近にレボノルゲストレル(ノルレボ錠 0.75 mg)を服用した場合の妊娠阻止率は以下。
性行為があった日と予測排卵日の差 | 妊娠確率 |
-5日 | 0.08 |
-4日 | 0.17 |
‐3日 | 0.08 |
-2日 | 0.36 |
-1日 | 0.34 |
0 | 0.36 |
※引用:医薬品医療機器総合機構「再審査報告書」
アフターピルは排卵日前に服用すると妊娠のリスクが高くなるとの報告も上がっています。
すべてのECにとって、妊娠のリスクは性交の周期日に関連しています。排卵の推定日の前日に性交した女性は、妊娠のリスクが4倍高くなります(オッズ比(OR)4.42、95%信頼区間(CI)、2.33〜8.20; P <0.0001)。
引用:Cochrane Database Syst Rev.2019 Jan; 2019(1)「Interventions for emergency contraception」
ただし着床を防ぐ効果もあると考えられているので、「排卵日だから意味がない」と諦めず早めに医師に相談しましょう。
どちらの方法も排卵を止めることがありますが、子宮内膜への悪影響(受精後の影響)のため、着床の可能性を減らすことによっても作用する可能性があります。
引用:Chris Kahlenborn , Joseph B Stanford, Walter L Larimore「Postfertilization effect of hormonal emergency contraception」
排卵日付近にアフターピルを服用した場合の効果についてはこちら
⇒アフターピルを排卵日付近に飲んだときの効果を医師が解説。当日や前日の妊娠率も紹介
服用後に性行為をした場合の回避率
アフターピル(レボノルゲストレル)服用後に、性行為をした場合の回避率は以下。
緊急避妊薬を服用した後の性行為 | 対象女性数 | 妊娠数 (失敗数) | 実際の有効率(%) | 回避された妊娠率(%) (95%CI) |
なし | 952 | 13 | 98.6% | 83% |
あり | 388 | 12 | 96.9% | 64% |
※引用:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
※服用時間の記載なし。アフターピルは服用時間によって妊娠率が変動する場合があります。
アフターピルによって排卵が遅れることもあり、服用後の性行為で妊娠する可能性も考えられます。
次の生理がくるまでは、性行為を控えるようにしましょう。
【もう一度アフターピルを服用できる?】
また避妊に失敗した場合は、再度アフターピルを飲むことで対処可能です。
1周期の間にアフターピルを繰り返し服用できると言われています。
ただし服用によって、生理周期が乱れる可能性があることを留意しておきましょう。
アフターピルが必要な場合は、自己判断で服用せず速やかに受診してください。
その他に避妊の確率が下がる可能性は?
明確な確率は言及できませんが、以下の場合も避妊効果が減少すると言われています。
- 効果を減弱させる薬やサプリメントを併用
- 肥満体質
アフターピルは100%避妊できる薬ではありません。
正しく服用しても、妊娠する可能性があるということです。
アフターピルの失敗談についてはこちら
⇒アフターピルの失敗談を紹介。原因や対処法を医師が詳しくお話します
効果を減弱させる薬やサプリメントを併用
アフターピルの効果を減弱させる薬は以下。
- 抗けいれん剤
- 抗HIV薬
- セイヨウオトギリソウ含有食品(セント・ジョーンズ・ワート)
- 結核の薬
※参考:日本産婦人科学会「緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成 28 年度改訂版)」
上記はアフターピルの代謝を促進してしまうと言われています。
もし併用していた場合は医師に相談してください。
アフターピルと併用注意の薬についてはこちら
⇒アフターピルと薬の飲み合わせや併用について解説。抗生物質や風邪薬を飲んでも大丈夫?
肥満体質
様々なデータがあるため一概には言えませんが、肥満体質の方は効果が効きにくいとも言われています。
レボノルゲストレルは、肥満女性(BMI30kg/m2以上)に対して血清中濃度が50%低いとの報告も。
臨床データはまばらですが、緊急避妊は肥満女性の間では効果が低い可能性があることが示唆されています(Jatlaoui 2016a)。これは生物学的にもっともらしいです。同じ用量のレボノルゲストレルを服用している女性の中で、レボノルゲストレルの血清濃度は、正常な人よりも肥満の人(BMIが30 kg / m 2以上)の方が50%低いという証拠があります。または低BMI(25 kg / m 2未満)(Edelman 2016)。
引用(日本語訳):Cochrane Database Syst Rev.2019 Jan; 2019(1)「Interventions for emergency contraception」
つまり肥満によって、薬の吸収や代謝を妨げてしまう可能性があります。
正しく服用しても効果が減退してしまうケースもあるようです。
アフターピルの妊娠阻止率を上げる方法
妊娠阻止率を上げるためには、避妊失敗から速やかに服用することが大切です。
上記でも述べたように、アフターピルは避妊失敗から経過時間が短いほど高い効果を発揮します。
服用を検討している方は、出来るだけ早く対処するように心がけてください。
エミシアクリニックのアフターピル
- 避妊失敗から72時間・120時間以内に服用するアフターピルをご用意
- オンライン診療に対応
- LINEで24時間受付
- 土日祝でも発送可能
- 最短1時間で発送
- アフターピルとわからないように梱包
※お申し込み後のキャンセルも可能です。
但しカード決済後やカード・代引き決済にて発送が完了した場合は、キャンセルできかねますのでご了承ください。
オンライン診療なら好きな場所から受診できるので、誰にもバレずに受診することができます。
封筒やレターパックでポスト投函いたしますのでご不在時でも受け取り可能です。
※アフターピルだとバレないようにご自宅へ発送しております。
【特記事項】
・本施術は、未承認医薬品を使用した自由診療です。(マドンナ(Madonna))
・薬機法に基づき、医師による個人輸入にて導入・治療を行っております。
(ご参考:個人輸入に関する厚生労働省の案内)
・同一の成分・性能を有する国内承認医薬品等で、「ノルレボ」が承認されています。
・重大なリスク・副作用などが明らかになっていない可能性があります。
避妊効果を高めるためにもすぐに服用することが大切
アフターピルの避妊効果を高めるには、避妊失敗から速やかに服用することが大切です。
エミシアクリニックでは、アフターピルの処方をおこなっています。
避妊失敗から72時間・120時間以内に服用する薬剤をご用意しているので、経過時間に合わせて決めていきましょう。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事を監修した医師

上野 一樹
UENO KAZUKI
2020年 医師免許取得
2020年 倉敷中央病院 初期研修医
2022年 神戸市立医療センター中央市民病院 救急科
2023年 エミシアクリニック 院長就任