20代〜50代の中折れ原因は、ストレスや年齢などが挙げられます。
今回は中折れの原因や対策方法を詳しくご紹介。
中折れとED症状の関係や、年齢別の改善方法もわかるでしょう。
性行為中に萎えてしまう原因が何なのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
中折れとは?意味や症状との関係は?
中折れとは、性行為中に勃起状態が維持できず、だんだんと萎えてしまうことです。
また中折れはEDの症状のひとつとして考えられています。
EDの症状は、20代〜50代などの幅広い年齢で発症。
挿入前は勃起の状態が続くため、中折れはEDでないと思い込む方も多いでしょう。
しかしEDの定義は「満足のいく性行為ができない症状」です。
中折れにより性行為が満足にできない場合は、EDの一つになるといえます。
日本泌尿器科学会では以下のように記述されています。
「Erectile Dysfunction(ED:勃起障害/勃起不全)とは:満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること。
性行為をする上での弊害は、パートナーとの関係にも影響を与える可能性も考えられます。
中折れが何度も続く場合は、明確な原因と改善方法を確認しておきましょう。
中折れになる原因とは?
中折れの原因として以下が考えられます。
- 年齢、加齢
- 精神的なストレス
- 生活習慣
年齢や精神的なストレスから、中折れが起こることがあります。
また生活習慣などの乱れからも、勃起状態を持続させることが難しい可能性もあるでしょう。
下記の項目が自分に当てはまるか、チェックしてみてください。
年齢・加齢
年齢を重ねるごとに、中折れの症状は出やすくなります。
男性ホルモンの「テストステロン」は性欲や勃起に影響を与えるホルモンで、20代をピークとして以降減少していきます。※
40代になると分泌量がさらに低下するため、中折れになる可能性が高くなるでしょう。
加齢とともに血流量も減少し、より勃起が維持しにくくなるケースが考えられます。
※参考:岩本輝明「日本の男性成人における血清総テストステロンおよび無料テストステロンの参照範囲」
精神的なストレス
精神的なストレスによる中折れは、年齢に関係なく発症しやすい原因と言えるでしょう。
性機能に関する研究では、精神的なストレスとEDの関連性が高いと示されています。
性機能障害の経験は、身体的および感情的な健康状態が悪い女性と男性の間でより起こりやすいです。さらに、性機能障害は、性的関係および全体的な幸福における否定的な経験と非常に関連しています。
結論: 結果は、性機能障害が重要な公衆衛生上の懸念であり、感情的な問題がこれらの問題の経験に寄与する可能性が高いことを示しています。
引用:E O Laumann 1「Sexual dysfunction in the United States: prevalence and predictors」
20代〜50代は仕事の忙しさから、ハードワークになりやすい人も多いでしょう。
仕事の責任感からプレッシャーや疲労感を感じ、ストレスに繋がっているかもしれません。
また10代など若い世代は慣れない行為で緊張により、中折れやEDに繋がることもあるでしょう。※
性行為中の失敗がトラウマになり「また失敗したらどうしよう…」という不安から、勃起が持続しづらい可能性もあります。
うつ症状とEDの関係性は?
うつ症状とEDの関係性は強く、精神的な不安状態がED発症に繋がることもあります。
日本の男性1,419名を対象とした研究では、うつ病との関連性が高いことが示されました。
結論: EDは、日本人男性の40代後半から50代前半(45〜55歳)でのみ、うつ病と不安状態に有意に関連していました。さらに、うつ病と不安神経症の併存症は、この関連性を強化します。私たちの結果は、EDの病因の理解を深め、ED被験者の予防の対象集団を決定するのに役立つ可能性があります。
憂鬱な気分からなんの意欲もでなくなることが要因となり、性欲減退にも繋がるでしょう。
また40代以上だけでなく、10代〜30代もうつ病や不安からEDへ繋がる可能性もあります。※1
厚生労働省の調査では、うつ病のような気分障害の総患者数は毎年増加傾向にあると言われています。※2
※1参考:Patrick Jern「Are early and current erectile problems associated with anxiety and depression in young men? A retrospective self-report study」
※2参考:厚生労働省「自殺・うつ病等対策プロジェクトチームとりまとめについて」
生活習慣
生活習慣の乱れが中折れの原因になる可能性もあります。
特に肥満体型で、運動不足の場合は生活習慣を見直してみましょう。
実際に食事療法や運動療法は、日本泌尿器科学会のED診療ガイドラインにおいても強く推奨されている改善方法です。
CQ3 ED 患者の生活習慣への介入は勃起機能改善に有効か ?
肥満に対する食事療法,運動療法,喫煙に対する禁煙指導を勃起機能改善のために行うことを強く推奨する。
毎日健康に良い生活を送ることで、勃起機能改善に繋がるでしょう。
また生活習慣病として挙げられる高血圧や糖尿病は、EDの原因になる可能性もあります。※
生活習慣病からEDに繋がるのは、血管を傷つけて勃起時に必要な血流が悪くなるのが影響するのでしょう。
お酒の飲み過ぎは中折れの原因になる?
お酒の飲み過ぎは中折れの原因になるといえます。
アルコールを摂取しすぎると、中枢神経をコントロールしにくくなるのが理由の一つ。
アルコールは性的な興奮が脳から伝達されづらくなるため、中折れやEDの症状が出やすくなるでしょう。
日本で行われた2型糖尿病患者さんを対象にした研究では、飲酒頻度と勃起不全には関連が認められました。
毎日のアルコール消費量とEDの関係は、逆J字型の曲線でした。1日あたりのアルコール消費量が60 g未満であるが、60 g以上ではないことは、EDの有病率の低下と独立して関連していました。
※引用:古川真也「2型糖尿病の日本人患者におけるアルコール消費と勃起不全の有病率:Dogo研究からのベースラインデータ」
飲酒により中折れの症状が出ることもあるので、アルコールの飲みすぎは控えましょう。
お酒による勃起への影響について、この記事も参考にしてみて下さい
>>バイアグラとお酒の飲み合わせは大丈夫?飲酒の勃起への影響と正しい服用方法を解説!
中折れの対策・対処法は?EDは改善される?
中折れの対策は以下。
- 食生活の改善
- 睡眠をしっかりとる
- 定期的な運動
- 精神的なストレスの解消
中折れの対策方法として、食生活を改善し、睡眠なども十分にとるなど生活リズムを整えることが大切です。
また定期的な運動を心がけ、精神的なストレスを溜め込まないようにしましょう。
食生活の改善
食生活の改善のため、血流をよくする食事をとりましょう。
イタリアで行われたライフスタイルを改善するための研究では、健康的な食品を摂取することで勃起機能が改善した結果があります。
介入群では勃起機能スコアが改善しました。ベースラインでは、介入群の35人の被験者と対照群の38人の被験者が正常な勃起機能を持っていました(それぞれ34%と36%)。2年後、これらの数値は、介入群で58例、対照群で40例でした(56%と38%、P = 0.015)。成功スコアと勃起機能の回復の間には強い相関関係がありました。
引用:Katherine Esposito「Effects of intensive lifestyle changes on erectile dysfunction in men」
その他にも肥満男性を対象にした実験では、食生活を改善することで110名の男性のうち三分の一の性機能が改善。※
つまり生活習慣を整えることで、勃起機能が上がると言えます。
具体的な食生活の改善方法は以下。
- 脂っこいものを控える
- 野菜から食べる
- 深夜に食べすぎない
- 朝食を抜かない
このような食事を意識することで、血糖値が急に上がる抑制に繋がります。
また血管へのダメージを減らすことで、勃起時の血流改善が期待できるでしょう。
睡眠をしっかりとる
睡眠をしっかりとり、ホルモンバランスを整えましょう。
男性ホルモンのテストステロンは勃起機能にも影響があり、勃起不全は睡眠障害と関係があると言われています。
ホルモン、神経および内皮のメカニズムは、睡眠障害と勃起不全との関連に関係している。睡眠障害、特に持続的気道陽圧法による睡眠時無呼吸の治療は、患者の勃起機能を改善することが示されています。
※引用:Jason T Jankowski「Erectile dysfunction and sleep related disorders」
EDの改善や健康な体作りのためにも、睡眠は欠かせません。
睡眠をしっかりとるためのポイントは以下。
- 快眠で疲労回復
- 8時間にこだわらない
- 読書・音楽・香りでリラックス
- 体内時計を整える
- 睡眠障害は専門家に相談
※参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針検討会報告書」
疲労回復のためしっかり睡眠をとり、睡眠前はリラックスできるよう心がけましょう。
体内時計を整えるため、朝起きたら朝日を浴びるなどの習慣が大切です。
睡眠を十分にとれないといった睡眠障害を感じたら、専門医に相談するのも一つの手段でしょう。
定期的な運動
定期的な運動もテストステロンの増加に繋がり、中折れ改善に期待できるでしょう。
日本で行われた研究では、運動によりテストステロンの濃度が上がるとの結果があります。
これらの結果は、運動がLHおよびNAレベルを増加させることによって血清中のTSレベルを増加させることを示唆していますが、これらの傾向は冷水刺激では見られませんでした。
運動習慣がない方は簡単な散歩から始め、慣れてきたら軽いジョギングに変えるなど定期的な運動を習慣にしてみましょう。
その他に取り入れやすい運動は以下。
- ハイキング
- ストレッチ
- 水泳
- 旅行
ハイキングやストレッチなど、休みに取り入れやすいものを試してみるのも一つ。
水泳や汗をかくスポーツなども良い運動になるでしょう。
無理はせずに、始めやすい運動から生活に取り入れてみてください。
精神的なストレスの解消
精神的なストレスを解消させ、EDの改善に繋げましょう。
仕事や家庭・日常生活の悩みなど、気づかないうちにストレスが溜まっていることもあります。
ストレス解消法は以下がポイント。
- ゆっくりと深呼吸
- 家族や友達に相談
- 短めの昼寝
- 好きなことをする
※参考:厚生労働省「ストレスに気づこう」
深い呼吸はリラックスに繋がります。
また一人で解決できないことや悩みは、親しい人に相談してみるのも一つの方法です。
精神的なストレスはEDとの関係が深い※ため、できるだけストレスをためないように心がけましょう。
※参考:E O Laumann 1「Sexual dysfunction in the United States: prevalence and predictors」
年齢別の改善方法はある?それぞれの特徴は?
中折れはEDの一つとされ、幅広い年代で発症する可能性がある症状です。
10代〜40代を対象とした研究の中で、ED発症の頻度が高いのは「初めての性行為」や「性に関する情報がない」場合でした。
1,947人の男性におけるEDの有病率は35.0%でした(73.7%軽度、26.3%中等度/完全)。EDの頻度が高いのは、性に関する情報がなく、性生活の初めに困難を経験し、自慰行為をしたことがない被験者で見られました。EDは教育レベルの低下に関連していましたが、人種、性的指向、雇用、または結婚状況には関連していませんでした。
若い年代でのED発症は軽度の場合が多く、経験を重ねる中でED改善に繋がる可能性もあるでしょう。
また20代から30代の736名を対象に行われた研究では、以下のEDの原因結果が出ました。
年齢 | 心因性EDの人数 (精神的な問題) | 混合EDの人数 (両方の問題) | 器質性EDの人数 (身体的な問題) |
20代前半 | 7 | 2 | 3 |
20代後半 | 1 | 2 | 3 |
30代前半 | 7 | 3 | 8 |
30代後半 | 11 | 6 | 9 |
30代以降のED原因は精神的な問題に加え、20代では少ない「器質性ED(身体的な問題)」も増加。
健康面に気を使い、生活リズムを整えるようにしましょう。
また40代〜70代男性の場合は、約30%〜50%程度がEDの症状を経験していると言われています。
この年代は年齢・喫煙・肥満がEDの主な原因になると研究結果が表明。※
年齢によるED発症の場合は治療薬を用いるなど、即効性が期待できる解決策も手段の一つでしょう。
※参考:Mohit Khera「Erectile dysfunction」
以下の記事ではEDの診断方法について詳しく解説しています。
中折れの治療薬にバイアグラを利用することも可能
中折れに治療薬としてバイアグラを利用することも可能です。
バイアグラの効果は以下。
- 勃起力を持続させる
- 中折れを抑える
- 満足のいく性行為をする
勃起力が持続することで、自信を持って性行為ができるようになるでしょう。
もし購入を検討している方は、医療機関で医師に相談してください。
精力剤とバイアグラの利用の違いは?
精力剤はコンビニや薬局でも購入可能です。
ED治療薬ではないので、医師の処方は必要ありません。
一方バイアグラはED治療薬なので、医療機関での処方が必要です。
薬の飲み合わせなどが気になる場合は、医師に相談しながら治療薬を選ぶと良いでしょう。
中折れの原因は加齢やストレスの可能性も。生活習慣の改善から行おう
中折れの原因は3つの可能性が考えられます。
- 加齢
- ストレス
- 生活習慣
生活習慣を改善するため、食生活の乱れや運動不足などには気をつけることが大切です。
またストレスも中折れの原因になることから、ストレスをなるべくためないように、運動や趣味の時間を作るのも一つ。
治療薬が必要な場合は、バイアグラなどをクリニックで処方してもらうのも、改善方法と言えるでしょう。